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NEC Australia 企業紹介

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企業レポート第1回目「NEC Australia」。
前回の社長インタビュー編に続き、今回は企業紹介編をお送りします。

     

【NEC Australia Pty. Ltd.】

設立:1969年
本社:メルボルン
社長:竹内 亘 Wataru Takeuchi
従業員数:約850名(うち日本人は約30名)
オーストラリア国内の事業拠点:キャンベラ、シドニー、ブリスベン、アデレード、パース、ダーウィン、ホバート
URL:http://www.nec.com.au/default.htm


NEC Australiaは、オーストラリアにおけるNECの生産分身会社として設立され、数年前まで家電や通信機器等の生産も行っていました。現在はNECの海外開発拠点および海外販売拠点として、企業や政府のようなビジネスユーザーを対象にした事業を行っています。

それでは、事業内容について部門ごとに紹介していきます。

•開発部門
ブロードバンドアクセスシステム(高速インターネット接続機器)、携帯電話•モバイルネットワーク機器、ユニファイド•コミュニケーション(Unified Communication)※ソフトウェアの開発を行っています。
※ユニファイド•コミュニケーション
複数のコミュニケーションツールをひとまとめにしたシステムを使ったコミュニケーションのこと。例えば、企業で使われているPBX(private branch exchange 構内交換機)はインターネットと同じ仕掛けになっていて、交換機がソフトウェアのサーバーでできている。ただ電話をつなげるだけでなく、情報検索などいろいろな情報処理も統合的にできる。


•販売部門
販売部門の事業内容は、大きく分けて2つあります。一つは、製品販売事業で、PBXのような企業通信機器、ブロードバンドアクセス機器(輸出も)、プロジェクタ、パブリックモニタといった映像ソリューション機器、放送送受信機器(オーストラリアのTV局にすでに導入されているデジタル放送用送受信機器の90%はNEC製)等の販売を行っています。
もう一つは、サービス&システムインテグレーション事業です。
サービス事業としての一番大きなものに、州政府のコールセンターのアウトソースがあります。これは、システムを提供するだけでなく、州政府の代わりに問い合わせの受付から担当者につなぎ変えるところまでを請け負うというものです。また、ユーザーがアプリケーションソフトをインターネット経由でサービスとして利用するSaaS(software as a service)も行っています。今までは、ユーザーがアプリケーションを購入して自分で設定や管理をする必要がありましたが、サービス料を支払えば後はログインして使うだけという便利なサービスです。
システムインテグレーションと言うのは、総合的なサービスシステムのことです。例えば、ブロードバンド•フォー•シニアという高齢者施設向けの政府のプログラムがあるのですが、通信回線やパソコンを高齢者施設に販売するだけでなく、高齢者の方にパソコンの使い方を教えたり、NECのデータセンターに施設のホームページを置いて施設の代わりに運営や管理も行うというサービスです。
これらのように、製品の開発や販売だけでなく、製品を使用した様々なサービスを提供するという事業も増えてきています。
現在、コミュニケーションとテクノロジー分野が強いので、今後はコンピューター、ソフトウェア分野に重点を置いて伸ばしていきたいそうです。

さて、オーストラリアで事業を展開するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
英語圏であること、日本との時差があまりないこと。アメリカやヨーロッパのような時差がある国と違って、リアルタイムで日本の本社とTV会議等で打ち合わせすることができます。そして、オーストラリア国内にあまりない業種なので、優秀な人材を確保できることだそうです。

最後に、竹内社長に会社内を案内していただきました。

 

開発拠点でもあるので、いわゆる“会社”という感じではなく研究所という雰囲気でした。廊下に展示されていた携帯電話の歴代モデルが懐かしかったです。
一番驚いたのは、24時間オペレーターが常駐して、システムのトラブルに迅速に対応されているということ。日本と違って17時で受付終了というイメージのあるオーストラリアで、24時間対応されているというのは意外でした。いつでも対応して頂けるのは、ユーザーにとって非常にありがたいですね。


取材後記

今回の「NEC Australia」企業レポートは、いかがだったでしょうか?
NECの企業理念の中に“C&C(Computer&Communication コンピューター技術と通信技術の融合)を通して豊かな社会の実現に貢献する”というのがあります。これは、今から30年以上前に提唱されたのですが、今まさにその時代になっているそうです。ビジネスユーザー向けの事業なので、私たち一般ユーザーは直接的には関わっていないのですが、技術の進歩によって企業や政府のシステムやサービスが向上すれば、より便利な社会で私たちが生活することができます。
インタビューで仕事が楽しいとおっしゃっていた竹内社長。事業内容について説明して頂いている時、「こっちの方がおもしろいかな。」とおっしゃいながら社内を案内している時など、仕事が楽しいという気持ちがすごく伝わってきました。“生活も楽しみながら、仕事も一生懸命やる”。これは、働く人にとってとても理想的なことだと思います。忙しすぎる日本では、なかなか難しいですよね。せっかくオーストラリアにいるのだから、もっと生活を楽しもうと思います。
竹内社長、どうもありがとうございました。


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