
オーストラリアヤクルト 企業紹介
ワールドワイドな乳製品乳酸菌飲料
企業レポート第3回は、オーストラリアヤクルトです。日本で生まれ育って知らない方はほとんどいらっしゃらないかと思うくらい知名度バツグンの飲み物、ヤクルト。また、オーストラリアの大手スーパーにも並んでいるので、こちらでも飲まれている方も多いのではないのでしょうか。そのオーストラリアン•ヤクルトは、実はメルボルンで作られているんです。
今回は、インタビュー形式でオーストラリアヤクルトについてご紹介します。

【オーストラリアヤクルト Yakult Australia Pty.Ltd.】
設立:1992年
本社:メルボルン
取締役社長:大野謙二
従業員数:約80名(うち日本人駐在員数6名)※フルタイムのみ
オーストラリア国内の事業拠点:メルボルン(本社•生産工場)、シドニー、ブリスベン、アデレード、パース
URL:http://www.yakult.com.au

(今回、お話をしていただいた吉村さん、小山さん、竹田さん。)
--オーストラリアで事業を行う上でのメリットは何ですか?
ヤクルトグループ全体の企業理念として“世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します”というのがあり、国を問わずヤクルトを一人でも多くの人に知って頂き実際にヤクルトの良さを体験してもらうのが目的なので、オーストラリアの人々にも飲んで頂けるというのがあります。その他に、オーストラリアは乳製品大国なので、将来的に原材料の供給拠点になりうるというメリットがあると考えています。
--では、逆に苦労されたことはありますか?
94年の販売開始当初は、オーストラリアは乳製品大国といえども、いわゆる乳製品乳酸菌飲料というカテゴリーは存在していなくて、オーストラリアの人々に“乳製品乳酸菌飲料とはどんなものか?”、“ヤクルトの中に入っているヤクルト菌が実際に体の中でどのような働きをするのか?”というのを最初から説明しながら販売活動をする必要があったことです。
--オーストラリアのヤクルトだけの特徴はありますか?
処方も容器の大きさも日本と同じなので…。基本的に、ローカルの材料を使ってローカルで作るので、できるだけオーストラリアの原料を使って製品を作るというのが特徴ですね。パッケージのデザインは、オーストラリアのオリジナルです。将来、このオーストラリアのデザインが世界的にポピュラーになると良いなと思っています。

(写真左から、オーストラリア、日本、世界各国のヤクルト。)
--オーストラリアで販売を開始されてから15年になりますが、ここオーストラリアでの手応えはいかがですか?
ヤクルトって言うと「あぁ、お店に置いてあるヤクルトね。」と言われる方が多くなり、今では認知度がほとんど100%に近くなっています。ただ、ヤクルトを飲んだことはあるけれど、実際にどういう風に体に良いのかを完全に理解している人はまだまだ少ないと思うので、ヤクルトのお腹の中での働きや良い作用を一人でも多くの人々に分かっていただけるように今後も注力していきたいと思います。
--メルボルンでの地域社会とのつながりについてお聞かせください。
一部の病院では、栄養士さんやお医者さんが必要と判断された場合、あるいは患者さんのリクエストがあった場合は、病院食の一部として出しています。
ほかにも、広報のスタッフが中心となって小学校を訪問して、消化器官について学ぶ授業の一環として情報提供するという活動を行っています。例えば“プロバイオティクスはお腹の健康を守ります”“腸の中で生きて働いて良い作用する菌を摂取するのは大事です”といったメッセージを子どもたちに伝えて理解してもらうようにしています。
--ところで、ヤクルトの味は時代とともにちょっとずつ変わっていたりしますか?あと、国によって味が違ったりということは?
創業以来、基本は変わっていません。日本と全く同じ処方で作っているので、世界各国ほとんど同じ味です。ただ、国によって使用する水が違うので、味が若干違いますね。また、国によっては、乳固形分が何%と法律で定められているので、若干処方が日本と異なるところもあります。例えば、南米のヤクルトは乳固形分の割合が高いので、他の国のヤクルトよりも濃い感じになります。
--それでは、今後の目標についてお聞かせください。
ヤクルト•グループでの販売本数を計る指標として“人口比(その国の人口あたりのヤクルトの販売本数を%で表す)”というものを使っているんですけど、オーストラリアでは人口比1%というのが当面の目標です。そして究極の目標として、オーストラリアの人々に、ヤクルトはオーストラリアの製品だと思っていただきたいですね。例えば、オーストラリアの人が他の国に行かれた際に、その国のスーパーでヤクルトが売られているのを見て、「オーストラリアのものが他の国でも売っている」と思っていただけるくらいまで、ヤクルトがオーストラリアに根ざしたものとして普及していければと思っています。
最後に、工場を見学させていただきました。
◎ヤクルトができるまで
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(写真1)容器の成型機。ここで作られた容器はパイプを通って隣の部屋の充填装置へと運ばれます。
(写真2)ヤクルト充填装置。次々とヤクルトができあがっていきます。
(写真3)検品の様子。できあがったヤクルトに不具合がないかどうかをチェックします。
(写真4)ヤクルトを5本パック、10本パックに包装する装置。パック詰めされた後、出荷されていきます。
こちらの工場では、1日に25-30万本のヤクルトが生産されているそうです。日本の工場と全く同じ機械を使用しています。
取材後記
日本ではおなじみのヤクルトですが、乳製品乳酸菌飲料というものが存在しなかったオーストラリアで、食文化の違う人々に受け入れられるようになったのは、ヤクルトの従業員の方々の「ヤクルトのお腹の中での働きや良い作用を一人でも多くの人々に分かっていただきたい。」という熱意がしっかりと伝わり、実際に飲んでみてヤクルトの良さが実感できたからではないでしょうか。日本で身近だったものが、他の国の人々にとっても身近な存在になるというのは嬉しいですね。
吉村さん、小山さん、竹田さん、どうもありがとうございました。
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