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AFLの戦い方

第2回:ルールの変更点から見るAFL


AFLのルール、ちょっと前までは「単純で難しいルールはなく、なんでもありのスポーツだね。」なんて言われることもありましたが、近頃はその認識が疑わしくなってきました。


AFLではアンパイアも試合を分析しており、「コンテストマークの数が増えた」「ロングキックが増えた」「ファイナルクウォーターでの得点が増えた」など、年度ごとに試合を分析しています。その分析を元にAFLをさらに面白いスポーツにするべく、少しずつルールを改定してきました。

改定のキーワードは2つ。

ひとつ目は「よりスピーディーに。」
試合が中断する時間を短くして、なるべくプレーオンの時間を増やす。
パックになってボールが動かなくなった際はアンパイアがボールアップをしますが、「試合を止めてからボールアップまでの時間を平均で2秒縮めなさい。」という通達が出たことも。
プレーが止まっている時間を減らすことで試合がもっと楽しめるようになります。
これはサポーターも求めていることだとAFLは説明しています。

ふたつ目は「よりフェアに、安全に。」
やはり選手も安全にプレーしたい。ラフプレーをなくしたい。
これは選手・ファンにとってもスポーツ自体にとっても大切なこと。


「そんなことしたら、AFLの醍醐味がなくなる。」
と一部の熱烈なファンからの声が聞こえてきそうですが・・・。


もちろん、オーストラリアンフットボールの目的は相手を蹴飛ばしたり、殴ったり、放り投げたりすることではなく、ボールをゴールに入れることです。そこで、2つ目の「よりフェアに、安全に。」とは、一部で忘れかけていたその原点を思い出しましょうということです。


少しずつの変化ですが、ルールの改定にはやはり混乱がつきまといます。今回書きたかったのはルール改定による戦術の変更、さらにそれに対するルールの変更といった、AFLの「変化」についてです。





 

数年前にあるルールが改定されました。


改定前のルールは「ビハインド(1点)が記録された後は、ゴールアンパイアがビハインドのジェスチャーをして、フラッグを振った後にDFチームのキックインから試合を再開する。」というものでした。


しかし、それでは試合が止まっている時間が長く、よりスピーディーな試合展開を求めているファンに対応できていない。


そこで、「ビハインド(1点)が得点された後、ゴールアンパイアがビハインドのジェスチャーをした後であれば、フラッグを振る前にキックインができる。」というルールへと改定されました。

さらにスペアボールをゴール裏に用意してすぐにキックインができるようになりました。ゴールアンパイアがビハインドの得点を知らせるフラッグを振るころには、ボールはキックインされて試合が再開されていることが当たり前になりました。


そしてこのルール改定により、試合が止まっている時間を短くしてよりテンポ良く試合を進められるようになったのです。


「するとどうでしょう・・・」


と、「after」の部分はまた次回。


テンポ良く試合が進み、よかったよかったとはならなかったのです。。。


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