自分の居場所は自分で作る
更新日: 2014-04-21
働いて1週間ほど経つと、コーヒーを作るのには慣れた。
だけど、
・英語がまだまだ喋れない
・他のバリスタと比べてお客様とコミュニケーションがとれない
そんな僕に給料を払い続ける理由があるのだろうか。
英語もコーヒーも作れるバリスタがくれば、僕の居場所はなくなるのだろうか…。
そう、ここメルボルンでは必要でないと思われれば
働く時間はどんどん少なくなる。
お試し期間で終了となることもある。
そこで、コーヒーの作成や洗い物の仕事を
他のバリスタよりも効率よく早く行うことにした。
しかし、スピードには限界があった。
残像が残るくらい動いていたが
大した差はなかった。
そこで、コーヒーを提供するスピードを改善することにした。
※提供スピード・・・お客様がオーダーしてから席にコーヒーが届くまで
提供スピードの中でも
お客様がオーダーしてから、そのオーダーがレシートとして出てくるまでのスピードを短縮することにした。
つまりお客様がオーダーしてから、そのオーダーがレシートとして出てくる前にお客様のコーヒーを作り始めることで
他のバリスタよりも早く、お客様の元へコーヒーを届けようと考えた。
まず最初に行ったのは、常連のお客様のオーダーを覚えることだった。
見た目とオーダーをメモし、お客様が店の前に来たら作り始めることにした。
あのお客様は濃い顔だから、Strong Latte。(すみません)
このお客様は最近ダイエット始めたから、Sk Latte。(ごめんなさい)
背の高い旦那さんは、背の高さと一緒 Large Flat White 1sugar。(申し訳ございません)
他には、スタッフが注文を打ち始めたら、その画面のオーダーを見てエスプレッソを抽出し始めたり
お客様がスタッフにオーダーしているのを聞いて作り始めたりした。
気付けば、他のバリスタよりも早く作れるようになり
ある程度1人で対応できるようになっていた。
店内が混み合った時は、もう1人のバリスタをフロアにだして
僕がコーヒーを1人で作り、お客様の案内を優先してもらった。
それ以外にも、フロアの仕事を見たり、聞いたり、手伝ったりして覚えた。
人が足りない時や暇な時はポジションに関係なく仕事した。
そんな僕に他のスタッフは
Don't rush とか Be happy , Take it easy と言ってくれた。
でも僕は日本人だし、のんびりするのは慣れてない
日本人らしく真面目に働こうと思った。
そして、自分の納得いくように働こうと思った。
そうか、
僕は英語ができない分、2人分働けばいいんだ。
英語ではなく、自分が出来ることで勝負すればいい。
コーヒーとグラスやカップを洗うポジションは通常2人で行うが
1人でやればいい。
2人分の仕事を1人で出来るようになれば人件費も浮くし
スタッフをフロアに回しお客様へのサービスを向上すれば、売上を上げることもできる。
これなら、オーナーが僕を雇い続けていい理由の1つになる。
気が付けば、シフトの時間も日に日に増え、コーヒーもピーク以外は1人で作るようになり
コーヒーマシンの前が僕の居場所になっていた。
― 1週間後
スタッフ 「What can I get for you?」
お客様 「I think Nobu got it!」
Nobu 「Yes! I made it! haha」
次回へ続く。
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