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NSWとの州境の町へ

オーストラリア最長のマレー川が流れる観光地、エチューカ。

2010年9月24日掲載

 

NSW州との州境の町、エチューカ(Echuca)にはオーストラリア最長のマレー川(Murray River)が流れている。この10年ほどマレー川は、旱魃の影響で水量が減っていたが、今年は雨が多く水量も戻っている。

マレー川(Murray River)は、支流のダーリング川(Darling River)を併せると、全長3750kmの豪州最長の川。NSW州とビクトリア州の州境の山脈に水源を発している。豪州の首都キャンベラの南170kmの辺りに豪州最大の山脈地帯である大分水嶺山脈(Great Dividing Range)がある。いわゆるオーストラリアン・アルプス。ここには豪州最高峰のコジウスコ山(Mt Kosiuszko 2228m)がある。ここからマレー川は、スタート。

ビクトリア州とNSW州は、このマレー川を州境としている。NSW州、ビクトリア州、南オーストラリア州の3州を通過。支流のダーリング川は、クインズランド州に達している。3州の生活、農業用水として欠かせないのがこのマレー川。3州の生命線であると言っても過言ではない。

マレー川の支流の全到達区域は、オーストラリア全土の7分の一にも及ぶと云われている。

エチューカの町は、NSW州とビクトリア州の州境にある。対岸のNSW州側の町は、モアマ(Moama。メルボルンからマレー川に到達する最短地点がエチューカ。現在の人口は、12300名。

エチューカは、Henry Hopwoodによって1850年に設立された。Hopwoodは、小さなはしけを購入してマレー川で創業を開始。このはしけの町が発展してエチューカになっている。1854年に最初の郵便局が出来てエチューカと云う名前に改名された。1870年代には、エチューカは、豪州内陸部での最大の港となった。多くの物資がマレー川を経てエチューカに運ばれ、ここから鉄道でメルボルンへ運ばれた。エチューカの桟橋は、400mを越え、大型のクレーンで川の上に持ち上げられた。

エチューカの海運業を支えたのが、蒸気外輪船(スチームパドル)。羊毛、小麦などの穀物、牛羊、材木などが主な生産物。

正面にはたくさんのハウスボートが見える。ハウスボートは、マレー川の名物。

実際に人が住んでいるハウスボートも多いが、セカンドハウスとして週末などに利用されているものも多い。マレー川には、エンジンを積んだ自走式のものが多い。

エチューカの繁栄は、1900年頃まで続いた。人口は、15000人を越え、パブは100軒を超えた。

しかしビクトリアの鉄道網が1900年頃に州内全土に行きわたると鉄道によって直接、メルボルンに物資を運ぶことが可能になり、エチューカの水運業は衰退を始めた。

現在のエチューカの最大の産業は観光業。エチューカの蒸気外輪船の数は、世界最大。

エチューカビジターインフォメーション www.echuca.ws

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