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Moomba Waterfest 2009

オーストラリア最大のフェスティバルが今年もやってきた!

2009年3月13日掲載

Moomba Waterfest 2009

6th-9th March 2009 around the Yarra River

 

 メルボルンのフェスティバルの中でも最大にして、すべてが無料。数々のフェスティバルが開催される中でも、絶対に見逃せないムーンバ・ウォーターフェスト(moomba waterfest)が今年もヤラ河(Yarra River)周辺で催された。例年数十万人の観客が訪れるフェスティバルは1955年から始まり、今年で54回目を迎え、ますます盛り上がりを見せる。街中で自分の背丈よりも大きな縫いぐるみを抱える子供たちの姿を見かけるのもこのフェスティバル開催中の光景ならでは。

 

 フェスティバル開催初期のころは、戦後の移民が民族衣装を身にまとったり、伝統的なパフォーマンスを繰り広げたりと民族性溢れる内容だった。60年代に入ると、イタリア、ユダヤ、ラトビア、アボリジニ…などのアートが溢れる内容へと変化していく。多文化主義が広く認識されだしたのは90年代に入ってからで、このころからとりわけメルボルンの文化の多様性を押しだした内容になっていき、現在もマルチカルチャーなメルボルンを象徴するフェスティバルとして存在している。

 

 今年は4つのカテゴリーに分かれた内容が催された。”Moomba Music”ではARIA(Australian Record Industry Association ) awardを受賞しているAugie Marchをはじめ、地元オーストラリアのミュージシャンや、現在も精力的に活躍するベテラン、ストリートで活躍するThe Megahornsなど幅広いラインナップが揃った。オーストラリア最大のスウィング・ダンス・カンパニーによるデモストレーションとワークショップ、そしてパフォーマンスなど音楽ジャンルもさまざまで、4日間通してステージ前で踊る人たちが絶えない。

 

 家族連れにもぴったりな”Moomba Family Fun”では、ワークショップなどが開催され、上半身が人間、下半身がカンガルーのキャラクター”レンジャー・ルー(Ranger Roo)”に導かれ、Hip Hopなどを楽しむことができた。

 

 〝Moomba Sports”ではウォータースキーやウェイクボードのコンペティションが開催される。川幅ギリギリまで水面を滑ってくる選手にハラハラさせられる。世界的に活躍する選手が集まって競われるので世界記録が飛び出すこともある。特設のビーチバレー・コートでもワールドクラス級の争いが繰り広げられた。

 

 また”Moomba Favotite”として恒例の「Moomba Parade」ももちろん行われ、スワンストン・ストリート(Swanston Street)をバーク・ストリート(Bourke Street)から南下する。パレードには日本文化を代表し、お神輿が担がれるのも恒例のこと。物珍しいのか、写真を撮る人も多い。またヤラ河に設置されたジャンプ台で行われた「Birdman Rally」は笑いの渦に。各々派手なコスチュームを身につけ、助走をつけてヤラ河に飛び込むだけの単純かつ明快なイベント。

 

 ヤラ河両岸のビララング・マー(Birrarung Marr)とアレクサンドラ・ガーデン(Alexandra Gardens)は即席の移動遊園地になり、絶叫マシンがぶつかるのではないかと思われるほど接近して設置されているので恐怖感も倍増する。締めくくりは毎晩行われた「Moomba Fire Show」。ヤラ河水面に等間隔に設置された花火の発火台から花火が上がり、至近距離での花火を存分に鑑賞することができた。

 

 家族や友達同士で夜中まで盛り上がる姿も見かけられたこのフェスティバルは、Outgoingなオージーにぴったりなイベント。将来も変わらず続くこと間違いなし。来年も数え切れないほどのプログラムが、私たちの来場を待っているだろう。

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