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中国正月前夜祭

明日から二日間、旧正月の祭典が行われる。

2010年2月12日掲載

今年のメルボルンの春節のお祭りは、2月13日と14日に市内のいくつかの場所で行われる。
クラウン・カジノのヤラ側沿いのプロムナードでは、12日(金)の夕方からお祭りが始まった。
メインステージでは、カラオケ大会。
プロムナードでは、屋台が立ち並んだ。
本番前なので、爆竹はまだ無い。
中国では、おめでたいお祭りには赤を多用する。
獅子舞や、爆竹なども楽しめる。
メルボルンの春節には、毎年15万人もの人が訪れる。
一番のお目当ては、龍舞(ドラゴン・ダンス)と獅子舞と爆竹。
龍と獅子の舞は、幸運を呼び込む。龍は、古くから幸運と権力の象徴。
家族の繁栄とビジネスの隆盛を願う人々がパフォーマンスを見守る。
龍の体を触ると幸運が宿るとされる。
家の前にお金とレタスが入った赤い袋がつるされている。
それを獅子が噛むと爆竹が鳴り出す。

春節は、中国暦の正月。
これは太陽と月の運行を基にした太陰太陽暦と云われる暦。
1ヶ月は、月が地球を一周する29.53日が基準。
1年は、12ヶ月。
そうすると1年は、345日。
地球が太陽を一周するのは、365日。
もし調整しないと、毎年、11日づつズレていくので、農業などにまったく使い物にならない暦となる。
その差である11日をうまく調整するのが太陰太陽暦。
中国では4000年ほど前から黄河地方で使われていた。
日本には、6世紀に輸入されている。
日本では何回も修正が行われ、メルボルンが成立する1842年(天保13年)には、当時の世界で最も正確な太陰太陽暦を使用していた。
明治5年(1872年)に明治政府は、太陽暦であるグレゴリオ暦を採用しているが、正確さの点からは、採用する必要性はなかった。

中国暦では、1年を24気節に分けている。
立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒。
この中で、二番目の雨水の直前の朔(新月)を正月とする。
日付だけでなく、太陽と月が同じ方向になった正確な時間を持って新年とする。
冬至(メルボルンでは夏至)の後の第二新月の日。
11日の調整のために、うるう月を入れるが、平年である年は、11日後退し、うるう月がある年は18日進む。
うるう月の入れかたにも決まりがあるが、正月は1月22日~2月19日の間で移動する。
これはグレゴリー歴(西暦)の1月21日から2月20日の間に変化する。
2010年は、2月14日。昨年は、1月26日であった。

中国暦は、中国、日本、北朝鮮、韓国、ベトナムなどで使われていた。
現在でも中国、台湾、ベトナム、モンゴルでは、新暦の正月よりも盛大なお祭りが行われる。
現在でも太陰暦を使用しているのは、イスラム社会。
29日と30日の大小の月を使い1年は12ヶ月、354日として、うるう月による補正を行わない。
従って10年ほどで夏と冬の月が逆転する農業などには不都合な暦。
しかし宗教上は太陰暦を使用しても、実務にはグレゴリオ暦を併用しており支障は生じていない。

同じキリスト教の国々でも正教(オーソドックス)の人々は、宗教上はユリウス歴を使用しており、グレゴリオ暦と差がある。
メルボルンでは様々な移民がそれぞれの歴を使用しているが、実用上はまったく問題は生じていない。

撮影データ
Canon EOS 5D MarkⅡ 絞り優先AE 評価測光 絞りF2.8 1/125秒 ISO感度 6400 AWB 画質圧縮率 CR2
レンズ EF24-70mm f/2.8L USM

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