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日本・アジアで唯一のプロ水上スキーヤー

廣澤沙綾選手へインタビュー

メルボルンでも最大級のお祭り「Moomba Festival」にて開催中の水上スキーの世界大会「Moomba Masters2011」に出場した廣澤沙綾さんへ直撃インタビュー。

有言実行の彼女の競技生活を語ってくださいました。

 

 

廣澤 沙綾(ひろさわ さあや)プロフィール
1984年10月13日生まれ 26歳
東京都出身 
日本・アジアで唯一のプロ水上スキーヤー。世界ランキング19位。
水上スキージャンプ種目の日本、アジア記録保持者。
現在は学習院大学の研究生として所属。
世界ランキング上位プレーヤーのみが出場できるプロツアーMoomba Mastersへは2011年で4回目の出場。

 

 
―水上スキーを始めたきっかけは?

大学に入学してからなので19歳の頃ですね。水上スキー歴は8年になります。
きっかけは小さい頃から色々な習い事をしてて、ピアノとか乗馬とか。
でもなんかそういう習い事をする目的とかよく分からなくなっちゃって、高校生の頃には全て辞めちゃってたんですよ。
だけど高校卒業時に「あぁ自分何も持ってないじゃん」って気づいて。それまで何も継続してやってきてなかったから、ふと何も無い自分が恥ずかしくなって。
だから私にはこれがある!って何か継続して打ち込めることを探してたんです。
しかもどうせやるなら日本一になる!と自分で決めていたので、そういう目標を達成するために何ができるだろうって水上スキーを選びました。

 

  

 
―初めて水上スキーをした時の感想は?

ジェットコースターとか、水泳とか好きだったんで意外と抵抗なく入り込めましたね。


―今日のMoomba Masters2011ではジャンプ種目での出場でしたね?

そうですね。水上スキーはジャンプ、スラロームとトリックという種目に分かれているんですけど私はその中でもジャンプ種目に絞って勝負しています。
元々は大学1年生の頃に学習院大学のチームと個人で日本一になる、そして日本記録を樹立するという3つの目標を立てて、じゃぁその時に自分が一番勝負できる種目ってなんだろうと考えて選んだのもジャンプ種目だったので絞り込みました。
また今日の世界大会などに出場してくる選手なんかは本当に幼い頃から水上スキーをして育っているのでスラロームとトリックなど経験がものをいう種目では厳しいなと。そこで、そんな競争相手たちにまだ追いつける種目って?と考えて選んだのがジャンプ種目だったのでこの種目に絞って今も勝負をしています。


―日本と海外のレベルの違いは?

私はジャンプ種目で47.7mという日本・アジア記録を持ってはいるのですが世界と比較すると、例えばNBAに日本人がプレーしに行くという感じでまだまだですね。
今日の大会でもアジア人は私だけというのが分かりやすく、この競技においては発展途上という感じですね。


―アジアでは王者。世界では挑戦者であることで試合の臨み方への違いはありますか?

あります、あります(笑)。守る試合と攻める試合とは違って。絶対自分が優勝するっていう試合と優勝できるかもしれないという試合では全然違うんですよね。なのでどっちかというと守る試合の方がきついですね。


―試合に臨む前のジンクスはありますか?

赤いマニキュアを絶対指に塗りますね。赤は私のラッキーカラーっていうのと学生時代からもずっとやってたことなので今はそれがないと不安ですね。
あとはモチベーション維持のためには目標ではなく目的を意識するようにしています。
具体的な目標ばかり追いかけてると辛いと思うこともあるので、なんでこの競技をしてるのかとか周囲からのサポートのことを考えて気持ちを高めています。


―沙綾さんの今後の目標は?

記録と言う面では50mという一つのラインがあって、これは日本の男子でも飛んだことの無い記録だし、現時点では今私がこの数字に一番近い存在なのでこの50mを飛んで、世界で戦える選手になりたいですね。
でも一番やりたいのは水上スキーでの私の活躍を通じて、例えばちょっと前だとこの水上スキー界で日本人がこういったプロツアーに出場するというのは驚きだと思うし、私がこれから50mを飛んだりすれば、水上スキーに限らず何でも、「できる・できない」じゃなくて「やるかやらないか」なんだって言うことを伝えられると思うし、成功の反対は失敗なんじゃなくて何もしないことなんだってことを自分のプレーを通じて伝えていけたらと思います。


―来年もMoomba Mastersへ来てくれますよね?

出場枠が15人って決まってて、エントリーした選手の世界ランキング上位から優先的に決まっていくので今年の私の記録次第ですね。
でもどうせやるなら自分のレベルも優勝できるところまで高めて臨みたいと思っています。
メルボルンは他の大会の会場国と比べてもアジア人比率も高いと思うので、皆に応援してもらえるよう頑張りたいですね。
でもやっぱりメルボルンにいらっしゃる日本人の皆さんに応援してもらって優勝したいですね。それができたら最高です!


―今後の沙綾さんのご活躍を期待しています!

ありがとうございます。

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