
ウクライナの文化を家族で受け継ぐ
ウクライナ文化にのせた山仲さんの想い
国際結婚をしてメルボルンに住み、異なるバックグラウンドを持ったパートナーと家庭を築きながら、互いの文化を尊重することの喜びや難しさを感じているお母さんも多いのではないだろうか。ウクライナ人の旦那さんを持つアーティストの山仲恵子さんもそんな1人。山仲さんは、ウクライナの伝統美術であるピサンカ(イースターエッグ)を製作するアーティストだ。彼女から子育てや異文化への思いを綴ったメールを頂いたのでご紹介したい。
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イースター・イブのミサで。左から山仲さんのだんなさん、山仲さん
ニュージーランドからオーストラリアに移住して、早3年が過ぎようとしている。ニュージーランドではのほほんとしていた私も、ようやくメルボルンでのスピーディーな生活に慣れてきたところだ。海外生活10年目、国際結婚をし、日本人同士の交流もあまりない私は、最近では簡単な単語を思い出すのにも一苦労である。
夫はブラジル生まれのウクライナ人。私は、彼をずっとブラジル人だと思っていた。曾祖父母が100年ほど前にウクライナからブラジルへと移住。とはいえ、彼も両親もブラジル生まれのブラジル育ち、ウクライナ人らしさはちっとも見られなかった。
ところが、娘が生まれると同時にブラジル人だったはずの夫はウクライナ人に変身した。娘にウクライナの文化、言語、宗教を教え込み始めたのだ。
娘は現在小学2年生。地元のカトリック・スクールに毎日元気に通う。ニュージーランド生まれ、オーストラリア育ちの彼女は、日本、ブラジル、ニュージーランドの3つの国籍を持つ。我が家では一番のパスポート持ちである。
メルボルンにあるウクライナのコミュニティーに参加してから、娘の生活は一変した。家庭教育でとどまっていたものが、今ではウクライナのダンス教室、ユース・グループ、土曜学校に通い、日曜日には夫とウクライナの教会へと行く。メルボルンにいながらウクライナ三昧な日々を送っているのである。
ウクライナからオーストラリアへの移民が始まったのは1949年。その後、幾度となく訪れた移民の波により、現在ではオーストラリアに住むウクライナ人の数は5万人にも上る。ウクライナ人の愛国精神、また結束力の強さには驚かされることもしばしばだ。彼らは、文化、言語、そして何よりウクライナ人としての誇りを、国を離れて60年たった今でも自分たちの子孫に受け継がれるように力を注いでいる。このコミュニティーにいると、自分たちがどこから来たのか、どのような歴史の上に立ち、未来に向かっているのかということを考えさせられる。ウクライナの文化に触れることにより、少し夫への理解も深められたように思う。夫が、そして私自身が代々受け継いできたものをまた、娘にも渡してゆきたい。様々な文化に囲まれて育っている娘。将来、どんな女性になるのか、10年、20年後が楽しみである。

ウクライナ・フェスティバル
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