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2年振りの全豪オープン出場!上地 結衣選手インタビュー

US Open終了後の上地選手に直撃しました!

[ 23/Sep/2013 ]

 2年振りにオーストラリア・オープン参戦のためのランキングをクリアされた上地選手。前回のインタビューからグンと成長した彼女が、来年のオーストラリア・オープンへの意気込みを語ってくれました

 

 

上地結衣選手 プロフィール

誕生日:1994年4月24日
出身:兵庫県、日本
住所:兵庫県
国籍:日本
身長:143cm
利き手:左利き

 兵庫県出身。先天性の障害を持ち、11歳から車イステニスをはじめる。14歳にして全日本ランキングNo.1となる。2008年から2011年にかけて全日本選手権4連覇を達成、現在も連覇記録継続中である。2012年、Australian Openより初めてグランド・スラムに出場した。18歳にしてロンドン・パラリンピックに出場。


© Akira Ando

 

 

 

Go 豪 Melbourneで前回インタビューを行った際に、ロンドン・パラリンピックでは準々決勝に残ると宣言し、見事達成しました。

 これって実はGo 豪 Melbourneさんでしか話していなかった目標なのです(笑)。パラリンピックは誰よりも楽しめたと思います。

 

―Anik Van Koot (2位※)に負けましたが、スコアを見る限り勝てる試合だったと思いますが。

 スコアでも自分の感覚の中でも今までで一番競った試合だったと思いますが、勝てる試合ではなかったです。

 

―今年の3月で高校を卒業し競技に専念するようになると、成績も上がりグランド・スラムにも出場するようになりました。今シーズンを振り返っていかがですか?

 結果が良すぎて若干焦っていますね(笑)。こんな予定ではなかったです。3月に初めてVan Kootに勝ちました。5月に初めてSuper Seriesで優勝し、6月のパリ、8月のアメリカのセントルイスの大会も優勝しました。現在のランキングは4位ですが、まだ自分が4位の実力と思えないですね(笑)。ただトップ10の選手とはまだまだ課題は有りますが、対等に戦える気はします。今年の目標はランキングで一桁台と言っていましたし、グランドスラムも来年の全豪から出られるようになればいいと思っていたのですよ(笑)。グランドスラムもスケジュールに入っていませんでした。

 

―フランスの大会では、Sabine Ellerbrock(1位)、Van Kootとトップ2を破っての優勝でした。

 Van Kootとの試合は、試合中の自分の感覚でも後からビデオを見直しても、全体的に深い球が打てたりと調子は良かったです。ただ彼女の方がいつもの勢いがなく調子が悪く見えました。Ellerbrockとの試合はフルセットでしたが、この試合は前日の試合もあり負けるかもというよりは勝ってやるという気持ちの方が強かったです。 逆にビデオで見るとあまり良くなかったのですが。。。

 

―前回のインタビューの時に話していましたが、初めて出た全豪の初戦で負けたのがEllerbrockで、その後の遠征で勝つことができて自信になったとおっしゃっていました。

 Ellerbrockは自分よりランキングが上で、Van Kootともう1人Jiske Griffioen(3位)が自分の上に現在いるのですが、この3人の中では一番自分のプレースタイルや試合展開に持って行きやすいので対戦はしやすい気がしますね。

 

―セントルイスでSuper Series3勝目を上げた際にも、Van Kootと対戦しフルセットでの勝利でした。

 この試合も前回の試合のイメージが強かったのかVan Kootのサー ブの精度が悪かったので助けられました。フランスでは彼女が全てにおいて仕上がりが悪くメンタル的にも波があった時期でスコア的には競らずに勝てました。セントルイスでは持ち直していましたが、ここぞという場面でサーブが入らずテンションが上げられず、ずるずる行った感じですね。コーチの千川さんに言われたのですが、まだVan Kootにはお互いが実力を出し切った状態では勝てる相手ではないです。彼女の方が全体的なショットの質は高く、勝敗は彼女のサーブの仕上がりに懸かっている感じだと思います。

 

―ダブルスですが、今季はEllerbrock、Jordanne Whiley(8位)と組んでいますが、特にどちらと組むとは決めていますか?

 今の感覚では歳が近いのもありWhileyの方が相性がいい気がしますね。ただ、今はその時のランキングやグランドスラムの前哨戦の大会の出場の有無によって決めています。Whileyの場合はシングルスランキングによってグランドスラムに出場出来るかはっきりしない場合が多かったので、直近の全米ではEllerbrockと組みました。ただ、ウィンブルドンの決勝直後にWhileyが今後行われるダブルスマスターズは出ようと打診されたので組む予定です。

 


© Akira Ando

 

―今年はあとどの試合に出場されますか?

 10月の広島、11月の頭の世界マスターズにシングルス・ダブルス両方、それと12月の全日本に出場予定です。

 

―全日本では6連覇が懸かっています。

 関東の大会で年に1回ここでしか見られない方もいらっしゃるので、良いプレイを見せたいという気持ちが強いですね。1年を締めくくる大会ですしね。

 

―現在は競技に集中した生活になっていますが、1週間はどういったスケジュールで過ごしていますか?

 平日は午前・午後2時間ずつプライベートで千川コーチと共に練習をしています。たまにグループレッスンもあります。週に1回夜の練習も別の所であり、プールでのトレーニングも週2回行っています。週末は基本的にオフですが、土曜日の午前中にたまにグループレッスンが2時間あります。日曜日はオフですが、テニス関係者に会ったりしていますね。完全にオフの時は寝ている事が多いです(笑)。

 

―現在は賞金とスポンサーでツアーを回ることが出来ていますか?

 徐々に出来つつありますね。5月から7月の遠征で稼いだ分を、9月からの遠征に回してと、まだ完全に出来てはいませんが賞金やスポンサーをして頂いている以外で自分が負担するというのは減ってきていますね。

 

―2014年の目標は?

 グランドスラムでどれか1つ優勝ですね。

 

―1月からのオーストラリア遠征のスケジュールは決まりましたか?

 2週にするか、3週にするか迷っています。2週の場合はメルボルンで全豪含め2大会、3週だとメルボルン入り前にシドニーの大会に出ようとも考えています。全豪オープンではまず決勝に残れるようにしたいです。

 

―グランドスラムに全て出場しましたが、どのように感じていますか?

 サーフェスはクレーが好きでフランスが好きです。ただ大会のホスピタリティー等は全米がしっかりしている印象です。(オーストラリアのインタビューで)全豪の名前が出なくて申し訳ないのですが、初めて出たグランドスラムがここで、まして直前に繰り上がりで出場したのでいっぱいいっぱいだったのでほとんど覚えておらず聞かれると困ります(笑)。

 

―グランドスラムに慣れてきて楽しめていますか?

 それはそうですね。この前の全米で言えば、ランキングが上ったことで事前に出場が決まっていましたし、今までのようにギリギリまでわからないといった状態ではないので。そういった意味ではツアーが回りやすくなりましたね。

 

―2020年の東京オリンピック・パラリンピックが決定しましたが、それまで競技は続けますか?

 2020年には26歳ですがまだまだ競技を続けられる年齢ではあると思いますし、今まで応援していただいたたくさんの方に実際に自分のプレーを見て頂ける最高の機会なのでぜひ出場したいです。その前にリオデジャネイロが自分には大きな目標ですが。

 

―最後に読者の方にメッセージを頂けますか?

 来年は2年振りの全豪オープン出場が決まりそうです!一回りも二回りも成長した自分を見て頂けるように、また初めて見ていただく方にも面白い!と思って頂けるような試合をしたいと思います。是非会場に足を運んで頂ければ嬉しいです。

 

※括弧内の順位は2013年9月16日付けのランキングです。

インタビュアー:Raito Hino

コメント

以前のコメント

さば   (2013-09-23)
見る度に、どんどん強くなって行く結衣ちゃん。これからも目が離せません!
めなげ   (2013-09-23)
ゆいちゃん、ここ1年ぐらいですごく成長しましたね! これからがまた、楽しみです。

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