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コレ何?

透明骨格標本?

新たな水産資源リサイクルモデル

2012年9月11日掲載

English - Japanese


ヒラメ 透明骨格標本
Copyright©2011aquatainment.inc All Right Reserved

皆さんは透明骨格標本というものをご覧になったことがあるだろうか。
寿司などで普段、口にしているマグロやタイで美しい標本ができたら、面白いと思いませんか。

小魚や小動物の骨格標本。しかし、何と肉が透明、骨格が透けて見える。
薬剤の効能により筋肉を透明にし、軟骨を青に硬骨を赤色に染色した立体観察用の標本で、これに光を当てると美しく幻想的に浮かび上がって見える。元々は骨格を染色することで、分類や発生についての調査研究するためのものであったが、最近のメディアに頻繁に紹介されるほど、日本国内でも知られるようになってきました。


マダイ 透明骨格標本
Copyright©2011aquatainment.inc All Right Reserved
 

株式会社アクアテイメント(大阪市城東区)の松前諭氏は、その美しさに魅せられて、透明骨格標本を使った製品の事業化に挑戦している。幼少の頃から動物好きで、動物病院での勤務経験もある。その後、獣医を目指すも挫折、一時自暴自棄になり紆余曲折があり、後に縁あって入学した大学で『透明骨格標本』と運命的な出会いをした。

「この美しい標本を研究用だけにしてしまうのはもったいない」という思いが在学中にどんどん強まり、この標本を使った製品を世に出すために事業を起こそうと決意、事業資金をためるために五年間、食品会社に従事した。
遠く離れて、関東にある食品工場の現場を立て直す日々だったが、そこでも大量に捨てられる廃棄食材を目の当たりにし、飽食日本に対する本事業の意義を確信した。
そして、婚約者が関西で教員になることが決まり、仕事を辞めて来阪することを決意。同時に起業することを決断、2010年12月に大阪市で会社を設立した。


クロマグロ 液浸標本
Copyright©2011aquatainment.inc All Right Reserved

そこから大阪産業創造館(Osaka SanSo-kan)で創業準備のための支援を受けながら商品やビジネスモデルをブラッシュアップし、環境リサイクル事業として打ち出した結果、創業一年目で「大阪市成長産業チャレンジ支援事業」に採択されることになった。

また事業を通じて出会った人たちからの紹介や、展示会やイベントなどへの出展を契機に顧客が増え、現在、博物館内のショップや大手DIY売り場や釣具店などで販売されるなど、地道な努力が実を結びはじめてきた。


Pop Up Book(クロマグロ魚群)
Copyright©2011aquatainment.inc All Right Reserved

同社がこれから目指すものは、産官学の連携による「新たな資源リサイクルビジネスモデル」への取組。これは水産業で発生する廃棄魚や魚類研究で生じる余剰試料を使うことで実現できるリサイクル事業という位置づけだ。製品は教育教材やインテリアとして届けられる。

今後の透明骨格標本の利用シーンとして、画像・映像を活用した店舗・館内演出用への利用や間接照明と組み合わせるなど、インテリアとしての商品開発に取り組むほか、樹脂封入した標本をピアスなどのアクセサリーやボタンといった服飾品に利用することで、これまでにない斬新な商品アイテムの実現に取り組んでいる。

 


Pop Up Book(骨格Description)
Copyright©2011aquatainment.inc All Right Reserved

これら物販への取り組みとは別に、2012年8月には大阪府交野市からの要望をうけ、小学生を対象とした親子参加での「夏休み環境教室」を開催。標本や画像・映像の他にPOP UP Bookやちりめん雑魚(dried small fish)を組み合わせたワークショップを織り交ぜながら、身近な環境問題やいのちの大切さについての教育・啓蒙活動なども行っている。
定員を超える応募のなか、交野市長の飛び入り参加やケーブルテレビの取材がくるなどの注目を集め、これまでにない新しい学習プログラムとして多くの参加者に喜んでいただいた。主催者である市関係者からは「こんなに盛り上がった企画はなかった」、「子どもたちの発言の多さに驚いた」など、ご好評をいただきました。楽しみながら学び、最後には一人一人のオリジナルの自由研究課題となる「飛び出す学習帳」が完成するという欲張りな講義内容でした。

同社は世界中に存在する多くの廃棄魚を素材とし、「新たな水産資源リサイクルモデル」としての取り組みを考える中、日本国内にとどまらず、さらに自由な発想での利用シーンを求めて海外への展開を模索している。
これまで、天然マグロや高級食材のロブスター、アワビなどで、オーストラリアと日本の水産業での縁は深く、この日本式「廃魚ビジネスモデル」を海外推進するに当たり、最初にオーストラリアの多くの人々から、この美しい透明標本の魅力を伝えたいと考えている。

この活動を日本人だけでなく、世界中の多くの方に知っていただき、同社の商材・教材を通して親子のコミュニケーションのキッカケを作り、限りある資源や環境、食育や水産などについて考えてもらうツールとして多くの人々に活用してもらえるよう、これからも地道な活動を続けていってほしい。

株式会社アクアテイメント
URL:http://www.aquatainment.jp/

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