interview
スポーツ

スポールブール日本代表 豊田 想選手 インタビュー

目指すはスポールブールで世界制覇!!

2009年6月4日掲載

 

【プロフィール】
豊田 想 So Toyoda
茨城県出身、1979年生まれ。幼少時代からスポーツが得意で、2002年にスポールブールを始める。スポールブールの日本代表であり、過去3回の世界大会に出場した経験を持つ。現在4種目全ての日本記録を保持。日本選手権7連覇中。スポールブールのクラブであるBoules Sport TOKYOに所属。また、青山大道芸人団のメンバーであり、ジャグリングのショーも行っている。
 

インタビュアー:大喜多 良美、塚本 真衣


 

--豊田さんはスポールブールの日本代表ということですが、スポールブールとはどのようなスポーツですか?

ヨーロッパで主に行われていて、特にイタリアやフランスで人気のあるスポーツです。
オーストラリアではボッチャと呼ばれております。ボッチャとはイタリア語でボールという意味です。
フランス、日本ではスポールブールと呼ばれることが多いです。スポールブールとはフランス語で英語ではスポールがスポーツ、ブールがボールという意味です。
全長27.5mのコート内で、小さい目標球(ビュット)に向かって金属製のボール(ブール)を転がし、自分のボールを相手よりもビュットに近づけたり、自分のボールを投げてほぼノーバウンドで相手のボールに当てて弾き飛ばし、相手ボールの方をビュットから遠ざけることで得点を競うのが原型です。またこれから派生し、ボールを投げてほぼノーバウンドで標的球に当てることを競う種目もあります。

※詳しい「スポールブール」の解説はこちら

 

--スポールブールを始めたきっかけは何ですか?

21才の時、“あなたがオリンピック選手になれる方法とは”という内容のテレビを見たのがきっかけです。スポールブールはまだオリンピックの正式種目ではない競技で、将来なりそうなスポーツとして紹介されていました。
2012年のオリンピックはロンドンに決まりましたが、もしフランスのパリになっていたら、ひょっとしたら正式種目になっていたかもしれません。開催国の意向がよく反映されますので。
オリンピックの正式種目になる種目は、プログレッシブ(Tir Progressif)といって、5分間でなるべく多くボールを投げてほぼノーバウンドで標的球に当てることで得点を競う種目になると思います。


--メルボルンへはどういった目的で来られたのですか?

今年の9月に開かれる世界選手権の強化指定選手としてオーストラリア代表チームとの国際交流試合のために来ました。日本からは僕を含めて選手3名、そして監督1名が来ました。私が出場したプログレッシブ部門では、日本記録でオーストラリアチャンピオンに勝つことができました。


--今後の活動予定は?

6月5日から8日までアデレードでオーストラリア選手権が開かれるのですが、5日の夜にプログレッシブという種目のデモンストレーションを行います。
そして、ヴィクトリア州では7月4、5日にモーウェルクラブ(the Morwell Club)主催の大会で試合をする予定です。
あとは今年7月に台湾で行われるワールド・ゲームズ視察、9月にフランスのマコンで開かれる世界選手権に出場予定です。


--スポールブールの世界選手権とは?

スポールブールの世界選手権は2年に1回開かれ、2003年はフランスのニース、2005年はイタリアのトリノ、2007年はボスニアのグルーデで開催されました。そして今年はフランスのマコンで開かれます。毎年30カ国ほどが参加しています。

 

--今までに世界選手権での入賞経験はありますか?

入賞経験はまだないです。予選突破がやっとでしたね。やはりヨーロッパ勢が強いです。子供の頃からずっとスポールブールをやっている選手が多いので。


--スポールブールは日本での認知度が低いと思いますが、海外遠征費はどうされていますか?

基本的に航空運賃は自分、またはスポンサーがいる場合はスポンサーが出してくれます。遠征先での滞在費は相手国が出してくれます。今回はオーストラリアの協会が、そして世界選手権では国際協会が負担してくれます。


--スポンサーを探すのは難しいですか?

つてをたどって、スポンサーを探しています。まだ知名度が低い競技なので、探すのは大変です。


--日本とオーストラリアでスポールブールの違いはありますか?

オーストラリアでスポールブールをやっている人はイタリア移民が多いです。日本に比べて競技人口が多いということもあり、こちらではスポールブールの組織やクラブの環境がしっかりしています。また政府もサポートしてくれています。コートもたくさんあり、室内ドームになっていて、それが何箇所もある。環境が全然違いますね。


--日本でのスポールブールはどうですか?

日本だとフランス生まれの兄弟スポーツであるペタンクの方が人気で、並行している人が多いです。ペタンクの競技人口は2万人ほどで、ゲートボールに代わるお年寄りのスポーツとして注目を浴びています。それに比べ、日本でのスポールブールの競技人口は300人くらいです。日本ではボッチャ専用の競技場はなく、土の上で練習しています。コンクリートの上に土を敷いているわけではないので、地面がでこぼこしていて上手くボールが曲がらなかったりします。ボッチャの大会も学校の校庭などで行われます。


--話題をボッチャから離れまして…、豊田さんはこれまで様々な国に行ったことがあるようですが?

30カ国くらい行ったことあります。学生のときによく旅行していました。今までに行ったことのある国で、やはり印象的だったのはウガンダですね。ウガンダの魅力は人がかなりフレンドリーということ、比較的安全、あとは自分の家があります!!


--ウガンダでは何をされたのですか?

学生時代に友人に誘われて無人島を買い、ゲストハウス建てました。目的は日本人の方が泊まれるようにですね。基本的には友達しか行っていませんが…。学生時代、いろいろなことをやろうやろうとアイデアは浮かんでくるが、やはりお金と時間っていうのが一番ネックになるが、それを通り越して時間とお金をウガンダに投資してきてよかったなと。かなりの葛藤もありましたが…。


--無人島はいくらくらいで買えるのですか?

交渉次第です。マーケットですから、相場もありません。その人の個人の事情によって値段が違います。私は先祖代々の土地を7万円くらいで譲ってもらいました。無人島の大きさは一部を購入したのですが、私の土地の面積は1ヘクタールくらい。20万円くらいで全部買わないかと言われましたが、交渉して上半分を半額で買いました。かなりきれいな景色だったので、その土地に決めました。


--ゲストハウスの名前は“バナナハウス”という名前ですが、その由来は何ですか?

ウガンダの国土の約90パーセントがバナナの木というのを聞いたことがあるというのと、やはりバナナの葉で作った家ですからね。バナナハウスには特に決まった宿泊代金が無く、れんがで造った貯金箱があり、気に入った金額を入れてもらう方式です。ウガンダのお金はウガンダシリングですが、日本円でも大丈夫です。


--ウガンダにはよく行かれますか?

ゲストハウスを建ててからウガンダには行っていません。ケニアのナイロビまたはウガンダのエンテベまでは20時間ほどかかりますが、そろそろ行きたいですね。

 

--メルボルンではウガンダの方に会いましたか?

まだです。アフリカ人は少ないという印象を受けました。しかし、これまで行ったことのある国の人が来ているって感じですね。今はバックパッカーに住んでいるので、いろいろな国の人に会います。以前は2年前に3日間だけの滞在でしたが、今回こちらで実際に住んでみて面白いです。かなりの国から人々が来ているということで、国際的な文化を感じますね。


--今、メルボルンでは何をされているのですか?

毎日日本食レストランでアルバイトとスポールブールの練習です。火曜日と木曜日はクリフトン・ヒルのクラブで3時間、その前に月曜日から金曜日まではライゴン・ストリートのクラブで2時間練習しています。今は、2年前の国際交流試合のときに出会ったクラブのコーチが面倒を見てくれています。


--スポールブール以外に、メルボルンでやってみたいことはありますか?

大道芸をやってみたいですね。日本では青山大道芸人団に所属していて、大道芸を始めてもう5年ほどになります。大道芸はもう5年くらいやっています。一緒に大道芸をやっているチームの仲間に教えてもらったり、南米を旅行したときにそこでジャグラーの方々にずっとついて学びましたね。日本での活動では老人ホームでのボランティアでのショーや小学校でのイベント時にショーで大道芸をやっています。
また、井の頭公園でもライセンスを持っているのでたまにパフォーマンスしています。1人のときもあるし、メンバーと一緒にやったりもします。でも、見ているとメルボルンの大道芸人のレベルがかなり高そうなので、ひっそりやろうかなって。


--スポールブールの魅力とは?

ここまで自分をかけてもいいと思えるスポーツですね。なにがそうさせているかというと、自分次第でどんどん成長できるスポーツということと、世界が結構近いっていうことです。日本でもまだ形ができあがっていないスポーツなので、どんどん自分から作っていかなければいけません。記録もそうですが、普及活動もですね。日本ではまだボッチャは知られていないスポーツなので。興味を持ってもらうことから始めなければいけません。始めてから1年くらいは自分でも「なんでこんなことやっているんだろう」って思ったりしました。日本選手権優勝まではとても短く、そのときはやはり世界を目標にしていたので。スポールブールを始めてから、世界を目標にやってきました。


--これからの課題はやはり普及活動ですか?

そうですね、いかにメディアにとりあげてもらうかですね。期待しているのが、学校で取り上げてもらい、生涯スポーツとして定着することです。日本ではたまに大学生に教えたりしています。今年の7月のワールド・ゲームズ、第2のオリンピックのような形で、台湾で開かれますが、去年はそちらで今までスポールブールをやったことない方々に教えたりしました。


 

--ワールドゲームズには出られますか?

ワールドゲームズには出ることができません・・・。トップ6カ国と開催国のみなので。トップ6カ国は2007年のボスニアで行われた世界選手権の成績で決まりました。


--今後の夢や目標は何ですか?

今年の世界選手権でメダルを取ることです。今はスポールブール中心の生活で、その後のことは終わってから考えます。仕事をやめて、こっちに来ていますので。


--世界という言葉を繰り返していますが、やはり世界を取れるという自信があるからですか?

やはり、世界が近いので。


--座右の銘や決め台詞はありますか?

“昨日の自分に負けるな”です。日々成長していきたいですから。また、キーワードとして「ユーモア」と「感動」を与えられる人間になりたいです。人を楽しませるということで、ジャグリングで「ユーモア」を、そしてスポールブールで「感動」を。


--ずばり、3年後は何をされていると思いますか?

サラリーマンですかね・・・。でもスポールブールはやめないです。


--『GO豪メルボルン』のユーザーに対してメッセージをお願いします。

こうしてスポールブールを知っていただける機会になりましたので、現在日本代表を募集中です!! 興味ある方は是非。年齢制限は特にありません。
今年9月にシニアの世界選手権の前にアンダー18(U-18)、アンダー23(U-23)の世界選手権があるのですが、今のところ選手がいない状態なので。今からでも間に合います!! 
今からであればかなりの確率で日本代表になれます。また、メルボルンでしたら環境も抜群なので。そのままシニアにも出られるかもしれませんよ。


--今回興味を持った方で、スポールブールを実際に見れることはできますか?

オーストラリアだと、イタリア系の人に聞けばわかると思います。練習するところは、もちろん見ることができます!! 僕が連れて行きます!!  7月13日までメルボルンにいますので、是非。


--では最後に、豊田さんにとってスポールブールとは何ですか?

スポールブールとは、今は人生ですね。スポールブールを通していかに人生を豊かにするかです。


◇日本代表の試合の様子


 

ボッチャ日本代表 豊田 想 公式ホームページ
URL:http://www8.tok2.com/home/uep/

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