ポロ・イン・ザ・シティが開催
KIRINとコラボ、ポロ競技の祭典
[ 2/Dec/2013 ]
ポロという競技名を聞いて思い浮かべるのは、イギリスの格式高い伝統競技といったところだろう。しかしその起源は紀元前6世紀ごろまで遡り、現在のイランが発祥とも言われている。ヨーロッパに伝播してイギリスで近代化されたのが、現在のポロなのだ。
日本にも中国経由で伝来しており、打毬(うちまり、だきゅう)と呼ばれる遊戯・競技が同源とされている。宮内庁、青森県八戸市の長者山新羅神社、山形県山形市にのみ伝承されている。
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そんなポロがアルバート・パークで11月30日に開催された。会場に詰めかける人々はさながらメルボルンカップかのようにドレスアップしている。そう、ポロは紳士淑女のスポーツでもあるからだ。
今年もオーストラリア主要5都市で開催されているのだが、その中でもひときわ目立つスポンサーブースが「KIRIN」ロゴの入ったラウンジバー。ウェルカムドリンクに新商品の「キリン薫りサイダー」が振る舞われ、キリン恵みビールも販売されている。
▲写真右:Wishing Treeにはリンゴの折り紙が
さて、この日のポロは2試合。雲ひとつなく晴れ渡った空の下、のびのびと駆ける馬の姿。馬に乗ってボールを打つというシンプルな競技だが、一つのボールに向かって全部の馬が突進するわけではなく、細かなルールももちろんある。4人一組のチーム戦、7分を1ターム(チュッカと呼ぶ)とし、最大で6チュッカ、環境によっては4チュッカとなる。
競技をする選手のトレーニングももちろんなのだが、馬のトレーニングももちろんある。馬は2歳くらいからトレーニングを開始するそうで、観戦していると馬もルールを理解しているのではないかと思えてくるほどボールにまっしぐら。足には選手が持っているスティック(マレット)が当たることもあるからプロテクターで補強がされており、また尻尾はしっかりと編み上がっている。毛並み艶は競走馬同様に綺麗に整っている。
7分のチュッカごとに違う馬に乗り換えられるのは、馬の健康を考慮してのことなのだとか。メルボルンカップは全力疾走で3分強を走るのに対し、ポロでは7分間(約2倍)も疾走し続けるからだ。当日は4チュッカのゲームなので、一選手が4頭の馬に乗ることになる。
全力疾走する馬の足音が観ている私たちにも聞こえてくるほどで、時にはマレットがボールに当たらず、素振りになってしまうことも。馬の体でなかなかボールを打てないこともあるなど、そこがまた面白く、だんだんこちらも魅了されていくのがわかる。
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競技の合間にはエンターテイメントもあり、ヒールや革靴を脱いてダッシュをし(全員本気なのが面白い!)、ファッションのコンペ、ハーフタイムにはグランドに隠されたコルクを見つけてプライズがもらえるなど。DJやライブバンドの演奏も会場を盛り上げていた。
格式が高すぎて…と思いがちだが、全く堅苦しくない。おしゃれをするのもまた楽しみの一つ、そして競技を知らなくてもシンプルなルールで判り易く、自然とのめり込んでしまう。機会があればぜひ一度観戦してみて欲しい。
Polo in the City
polointhecity.com