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中継アナウンサー

フッティは選手あってこそ、だけど、このコラムではあえて、選手以外で、ゲームに生命を吹きこんでいる役割の人たちをご紹介していこうと思う。


中継アナウンサーは「コメンテイター」と呼ばれている。一方、同じ中継ボックスに座るもと選手はExpert Commentatorと呼ばれていて、日本で言うならこちらは「解説者」。こちらの場合は優勝経験があるか、人気チームの人気プレイヤーまたはキャプテンだったかが必要条件で、ごくたまにクビをひねりたくなる人もマイクの前に座っていることもあるが、それは日本のプロ野球中継でも同じこと。

ひと昔まではグラウンドの周囲で選手やコーチのインタビューを担当する「Boundary Rider」(こちらも、もと選手)というのもいてややこしかった。


現在メルボルンのテレビ中継を牛耳っているのは「ミスター・フッテイ」の異名を取るBruce McAnveyと「コメッタリズム」と呼ばれる独特のフレージングでカルト的人気のあるDennis Cometti。
実は2人とも自宅はメルボルンではなく、Bruceはアデレード、Dennis はパースからゲームのある週末に「出勤」してくるらしい。

しかも金曜、土曜と連チャンでメインゲームの中継をこなすタフさには恐れ入る。



Dennis Cometti and Bruce McAvaney at Telstra Dome. Picture: Bill Mcauley Source: Herald Sun

 

ラジオやデジタルで活躍するのがコリングウッドのプレジデントとしてもおなじみのEddie McGuire (コリングウッドのゲームさえ中継しなければ、との条件つき)、チャンネル10のスポーツキャスター兼任のStephen Quartermain 。

中継権が変わって、今は地上波テレビでこの人たちの中継は聴けないが、特にStephen Quartermainは歯切れも容姿もいいので、またテレビの中継でも活躍してほしい。 


 

国営放送ABCのラジオは数年前まで名調子Tim Laneの独断場だったが、セミ・リタイヤなのか、中継はとんとごぶさた。 
女性初の中継アナとして華々しくデビューしたKelli Underwoodはゲームのハイライトになると声を野太く張るのがマイナスしたのか、現在はサブ中継アナになっている。


日本ではありえないのが、ほとんどの中継アナがひいきのチームを明らかにしていることで、中でもTim Laneのカールトンびいきはつとに知られている。
またクイーンズランド、サウス・オーストラリア、ウエスタン・オーストラリアのラジオにもそれぞれ専任の中継アナがいて、特にアデレードとパースの「ひいきの引き倒し」むき出しの中継ぶりは、あきれるのを通りこしてほほえましいほど。
おらがチームの活躍を声で支えているのだ。

Kelli Underwood

 

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筆者プロフィール :ゆうたろう

現役時代のMatthew Lloydに詰め寄られても、Catsのコーチ時代のMark Thompsonに「Do you like Cats?」と聞かれても宗旨替えしなかったDemonsファン。これまで最高のフッティ・モーメントはRon Barrasi大先生とグラウンドで談笑している姿がチャンネル9の夕方6時のニュースに流れたことと、Brett Kirkに「Thank you for supporting our game」とささやかれたこと。

 

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