Little Salon

スタイルの表情を変えてくれる‘脇役’が主役の店

2009年6月3日掲載

Little Salon

ショー・ウィンドウ越しに見える店内に、面白そうなアイテム達が…メルボルンのファッショニスタがこぞって口にする流行発信ストリート“リトルコリンズ・ストリート（Little Collins Street）”で出合った『Little Salon』。店内はそれほど大きくはないが、見ずして通り過ぎることのできない存在感がある。

この店で扱っているのは、オーストラリアじゅうのユニークなデザイナーによって手がけられたアクセサリー、壁掛け、雑貨、服、バッグ等である。

その中でも目を引くのが、オーナー自身がデザインしたアクセサリーや服。デザイナーのGeneine Honeyはメルボルンを拠点に活動しており、2002年に「Love」という名のブランドを立ち上げた。自らのスケッチがデザインの元になっているそうで、中でも有名なのが、手の込んだデザインのカラフルなネックレス。これは、デザイナー自身の子供の頃のイメージや動物がモチーフとなっているらしい。彼女のデザインにはどこか懐かしさが漂い、そして独特の可愛さがある。そして「Love」の商品は全てオーストラリアで作られているというのもポイントだ。

オーナーがデザイナーなのだから、セレクトされた他の商品もセンスがいいのは当然。日系オーストラリア人がデザインした、タンポポの綿のようなデザインのピアスやハスのピアスにも注目してほしい。『Little Salon』のロゴに鳥のイメージが使われているように、ここで扱っているアイテムたちも、自然をテーマにしたものも多いようだ。

そして、ハイセンスなお店には‘おしゃれな店員’が付き物だ。ここで働く彼女も個性豊かなファッションセンスで、誰にも真似できないカッコよさがある。“働いている店員の着こなしを見ればその店の雰囲気がわかる”とはまさにこのこと。「写真撮ってもいい？」と聞いたところ、「私を撮るの？」と少しはにかみながらも、ばっちりポージング。

‘メルボルンはファッション流行に敏感な街’というイメージを抱いている人も多く、実際街で見かける人々のファッション・センスもハイレベル。そしてメルボルンの着こなしを見て感じるのは、皆‘小物使い’のセンスに優れているということである。例えば同じ無地の白Tシャツを着ても、そこに組み合わせる小物で表情は180度変わり、それにより無限の着こなし方が可能となる。そんなお洒落の原点を知っているメルボルンの人々だからこそ、こういったショップが多く存在するのだろう。そんなショップの中でも、初心者にも上級者にも対応でき、人と被らないスタイルを追及できるこのショップは要注目である。