第二十三回 でかい顔
更新日: 2011-12-12
身体的特徴や個人情報を論うことは、日本人を初めアジア人の得意技。「太ったな。痩せてるね。足が短いね。」とか、「結婚してるの?子供は?年はいくつ?住んでいる家はいくらで買ったの?」などと聞かないと申し訳ないように思わせる社会。もっとも最近は、まったく他人に興味を示さず話さない若者が増産されているらしいが。
日本人は奥ゆかしく、相手の気持ちを察して直接表現を避ける、なんていわれているがこと身体的特徴や個人情報などに関しては垣根がないのだろうか。不思議な国と言われる所以だ。
私は、自慢じゃないが見せたいくらい顔がでかい。因みに、写真を撮るのが大好きなんだが、前面に出たりした日にゃ私だけが写ってしまうという特技がある。以前お付き合いさせていただいていたオーストラリア人の女性が言った。You have a strong face.ものは言いようだな、といたく感動してお付き合いを継続させていただいたのを覚えている。日本語でも、「腹が出ていますね。」より、「恰幅がよろしいようで。」なんていわれれば、思わずご飯ももう一杯、とかお代わりにはずみもつくもの。
オランダ系の連れ合いは、日本に二年滞在したことがあるので日本語がある程度わかる。
「でっかい顔!」。私に対する物言いは実にストレートで、しかも最初の「で」が遠慮なく強調された日本語表現となっていて、その語感の要領が実にいい。まったく裏表のない連れ合いの性格は、それだけに尊敬したくなるほど筋が通っていて潔い。クレームでもつけたら、「でっかいものをでっかいと言ってどこが悪い。」と嵩にかかってこられそうで黙ってしまうのが常。
西洋人といっても、ものすごい幅があるだろうが、私の場合相手は直球が飛び交うオランダ系、たまには変化球とかの世界もなんて望む術もない。しかし、20年も一緒にいると、かえってこれが連れ合い流の思い遣りなんだ、なんて思えてくるから不思議なものだ。
タコ社長のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/takoshacho
オーストラリア留学 http://www.mtsc.com.au/
(タコ社長の本業)
ツイッター @takoshacho
コメント