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第二十話 人妻とバーで飲んでいたら、、、

「本当に嫌になっちゃいます。主人は、友達が来たりしても私に、部屋から出てくるなっていうんですよ。そんなのってあります?ひどいでしょう?私を恥ずかしく思ってるのかしら。紹介したりしたくないみたいなの。」

随分まえに、オーストラリア人と結婚している日本女性と二人で飲んでいるときに、そ
んな話が飛び出した。雰囲気のいいバーだったが、かなり重い話をするハメになった。

オーストラリア、離婚の多い国だ。二組に一組は離婚だそうだ。そして、国際結婚の離婚率は、そうでない場合より可なり高いと聞く。暮らしてみて習慣や風習が違ってうまくいかなくなるようだ。

しかし、この二人はどう考えてもおかしいと私も思った。正当に妻として扱われていない、私も人ごとながら憤慨してしまった。オーストラリアは、常にカップルが前面に出る社会。そんなのはその旦那の方がよく十分知っている筈。とんでもない男だ。
「そんなの、別れることも考えるべきですよ。どう考えてもおかしいですよ。」私は、そう言った。彼女も、それほど見当外れな回答だとは思わないだろうと思った。

「何言ってるんですか。私たちの仲も知らないクセに。勝手なこと言わないでください!冗談じゃないですよ!」
私は、何をしてしまったのだろうか。すごい剣幕なのだ。何だったんだ、体のいいのろけだったんだろうか。冗談じゃないといいたいのはこっちの方だった。しかし、彼女があまりに激怒しているので、私は謝るしかなかった。ハイボールをもう一杯勧めて、お茶ならぬ酒を濁した。しかし、落ち着いて考えてみたら、やはり私が軽率だったと 納得。私は、物事に勘違いが先行する性質、これはなかなか治らない。男女間は、そのカップルの数だけ違った関係があり違った問題もある。

私は、これ以降はいろいろな人に相談を受けたときは、極力意見を言わない「聞くだけ人生相談」に徹することにしている。

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(タコ社長の本業)



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プロフィール

東京は東村山からオーストラリアに移住して24年目を迎えている。その間、人種を超えてさまざまな方々と出会ってきた。そんな方々との出会いをもとにして、定住者、旅行者、中長期滞在者、学生、ワーホリなどの方々との一期一会を綴ってみることにした。また、番外編としてオーストラリア以前の一期一会も記していきたい。

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