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24. シンガポール就職


去年の12月にアジア就職についてお話しましたが、特にその中でご質問の多かったシンガポールでの就職について、今回はフォーカスを当ててお話をしたいと思います。

どうしてシンガポール就職が人気なのでしょうか?

シンガポール在住の日本人は2.4万人(豪州:約7.1万人)といわれていますが、それに対して日系企業の進出数は1000社以上です。(メルボルン:約100社/豪州全体:約400社)
企業の進出数がこれだけ多いにもかかわらず、シンガポールには留学やワーキングホリデーなどで渡航する日本人が少ないため、現地在住の日本人(又は日本語スピーカー)を採用しようとした際に人材が決定的に不足しているという状況が続いています。
そして、国内の人材が不足しているため、国外から優秀な人材を雇用する必要があり、海外就職の際にネックとなる、ビジネスビザについてもスポンサーをしてくれる企業が非常に多く、そのプロセスも迅速かつ、オーストラリアに比べると簡単です。

また、日系企業に限らず、多くの企業がアジアパシフィック地域の統括機能をシンガポールに置いており、会社組織の規模や人数もオーストラリアに比べると格段に大きく、社内での昇進や転職のチャンスも比べものにならないほど多いため、海外(英語圏)でキャリアを伸ばしたいという方の希望にも応えられる市場です。

その他、日本のデパート、吉野家やユニクロなど日本人にとって馴染みのお店も多く進出しているので、日本とそれほど変わらない生活が出来るということも人気の1つです。

一方で、「働き方」という点においてはオーストラリアよりも日本に近いため、夢に描いていた海外就職とは違うということで、すぐに根を上げてしまう人もいることは事実ですが、これはオーストラリアでも日本でも世界中同じです。
世界中のどこを探しても、楽な仕事も楽な国もありませんし、海外就職とは決して楽な選択肢ではなく、むしろ日本よりも厳しい面が山ほどあります。そういう覚悟や決意のうえで、海外就職活動に臨んでいただきたいと思いますし、そういう方にとっては、シンガポールは大きな魅力を持った市場だと思います。

下記に簡単ですが、シンガポールの就労条件や基本情報をお伝えします。


就労条件
給与の相場は以下の通りです。(A$100=S$135 *2012年2月13日時点)
- 事務・秘書など: S$2,700~$3,000/月ぐらいが中心
- 営業: $3,000~$4,000
- 管理部門: $4,000~$6,000が平均的。
通常は年末に月給1ヶ月分相当のAWS(Annual Wage Supplement)が支払われる。また業績に応じてさらにボーナスが加算されることもある。AWSは所得税の支払いを企業が補助する目的で支給されるもので、従業員は確定申告時に平均して1ヶ月弱の所得税を納付することになる。
- 有給休暇は7~14日
- 疾病有給休暇は14日(医師の発行する無料の証明書を会社に提出すること)
- 慶弔休暇は1~3日
永住権保持者はCPF(中央積立基金)へ加入し、給与から一定額が個人の年金用特別口座に積み立てられ、雇用主からも一定額が積み立てられる。日系企業の場合、日本の海外旅行傷害保険を現地採用の社員にも適用することがある。

ビザに関して
就労ビザは3種類(P1,P2,Q1)
- P1は大卒以上で管理職レベルのプロフェッショナルで、月収が$8,000以上の方が対象
- P2は大卒以上で管理職レベルのプロフェッショナルで、月収が$4,000以上の方が対象。
- Q1は大卒以上で専門的スキルがあり、月収が$2,800以上の方が対象。
そのほか、Sパスというカテゴリーもあり、給与$2,000以上の方で上記のカテゴリーに当てはまらない者が対象であり、短大卒・専門学校卒者やコールセンターオペレーターなどの職種の者が多い。

物 価
タクシー初乗り料金は$2.4。後部座席でもシートベルトの着用義務があり、違反した場合は運転手・乗客ともに$120の罰金。公共交通機関初乗り料金は、バスが¢80、MRT(地下鉄)が¢64となっている。
「EZ-link Card」という、非接触ICカード(日本でいうSUICAのようなもの)が広く普及しているため、料金をそのつど支払うことは少ない。バス・地下鉄の両方に使え、チャージも銀行のクレジットカードが使用可能。
ハンバーガーセットの価格は$5.6~$6.5

住 宅
シンガポールには日本のような一人暮らし用の物件はほとんどなく、部屋の間借りが多い。プライベートのコンドミニアムが$1,500~$2,000。
また、公団住宅は許可を得た上で間借りできるケースがあるが、その場合は$1,000程度。
デポジットに関しては、不動産業者を利用する場合は家賃の2~3か月分(デポジット1~2か月分プラス1ヶ月目の家賃の合計)。掲示板・新聞の広告を通じて家主と直接契約する場合は家賃の1~2ヶ月(デポジット1か月分プラス1ヶ月目の家賃の合計)が必要となる。

医 療
現地の医療水準は高く、日本人医師や日本語を話す医師が常駐するクリニックもある。
企業の福利厚生として社員に保険がかけられている場合が多いので、事故、入院などもある程度保障されることが多い。

気 候
年間を通じて、日本でいう夏しかないが、東京のように蒸し暑さは感じず、からっとした気候。
6月から8月が観光として訪れるにはベストシーズンとされているが、日差しが強い。
11月・12月は雨季で、にわか雨のような激しいスコールが降る。(乾季でも時々スコールが降る。)
ビジネス用ドレスコードは、暑い国であるために日本よりはカジュアルだが、リゾート地ではなく都市であることを考慮する必要がある。マレー系のイスラム教徒、インド系の女性は伝統的な衣装で肌の露出を避けることが多い。会社によってはドレスコードの規定がある。





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「語学留学」から将来のキャリアを見据えた「大学(院)やTAFE留学」、卒業後の「ビザコンサルティング」、オーストラリアでの「就職・転職」までの総合キャリアコンサルティングをメルボルンをはじめ、シドニー、ブリスベン、パース、アデレード、ゴールドコースト、ケアンズの全豪7都市で展開しています。



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