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26. 留学後に申請できる就労ビザについて

 これからオーストラリアに留学をしようと検討している皆さんに朗報です。

 2011年9月に「学生ビザの審査条件を緩和し、一定の条件を満たした留学生に対して、コース修了後に2年から4年間の一時滞在就労ビザを発給する」との発表が移民大臣からありました。

 オーストラリアの教育水準が高いことは、国際的にも良く知られており、更には留学後に永住ビザが申請できるという選択肢もあり、1997~98年度には10万8000だった学生ビザ発給数が、2009~10年度には26万9828と2.5倍強となるなど、オーストラリアへの留学生は激増傾向にありました。

 オーストラリア経済にとっても留学生がもたらす経済効果は無視できないほど、大きな存在となっていましたが、ここ1~2年でオーストラリアドルが高騰し、オーストラリア国内の教育費用や生活コストも上昇傾向にあり、なおかつ、留学生が個人で申請する技術移住ビザの条件が厳しくなっていったことで、留学生数は著しい減少傾向にあります。

 このため、移民省は留学生数を増加させることを目標に「学生ビザの審査条件の緩和や審査期間の短縮等の提案」を受け入れるようです。

 そして、詳細は現時点で明らかになっていませんが、オーストラリアの大学・大学院で最低2年間勉強した場合、勉強した内容を問わず、卒業後に2年間就労可能な一時滞在ビザが取得できるように、今後移民法が改正される方向にあります。

 2011年11月以降に学生ビザを取得した生徒が対象となる予定で、このPost Study Work Visa(仮称)は2013年の早い段階で施行される予定です。

 このビザの導入により、これまでは、学士号(Bachelor)、修士号(Masters)、博士号(PhD)といったコースは、大学・大学院が提供しているコースのみを修了した学生が条件を満たすとされていましたが、今後は大学・大学院以外の学校が提供しているこれらの学位を修了しても条件を満たせるようになります。つまりは、新たな就労ビザの申請条件として、専門学校で修了した学士号レベル以上のコースを修了しても条件を満たすことになるようです。

また、下記の就学条件を満たせば、卒業後に就労可能なビザが取得可能となる見込みです。
1. 2年以上の学士号や修士号(コースワーク)を修了した留学生: 2年間の就労ビザ。
2. 2年以上の修士号(リサーチ)を修了した留学生: 3年間の就労ビザ
3. 2年以上の博士号を修了した留学生: 4年間の就労ビザ


 従来のサブクラス485(卒業生ビザ)は、申請する留学生が申請時に指定できる職種リストが決まっており、「修学したコース内容」と「指定する職種」が密接に関連している必要があるため、職種リストが改定された時などに、ビザ申請の条件を満たさない留学生が出る可能性がありました。

 それに対して、未だに全容は明らかにされていませんが、今回のビザ案が正式決定となれば、修学したコースの内容は審査の対象にならないので、留学生が卒業後にオーストラリアで就労できるチャンスが格段に増える、とても魅力的なビザとなりそうです。



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