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【対談2】 「ミュージシャンとして。日本人として。」

MachPelican中村氏とTheWellingtons浅野氏

2011年6月20日掲載

 

 

Staff Solutions Australia × GO豪メルボルン特別企画 「対談」


今回の対談ではMach Pelican 中村氏(ボーカル×ギター)とThe Wellingtons 浅野氏(ギター)に「日本人ミュージシャンの挑戦状」と題し、これまでの音楽生活の振り返り、またこれからの未来について熱く語っていただきました。


2週連続(2011年6月13日、21日)に渡ってお送りする「対談」。

前回の対談はコチラから。

 

今週のテーマは「ミュージシャンとして。日本人として。」

 

 

■対談者紹介

中村 圭良(Keisuke Nakamura)

<PROFILE>
1996年に来豪。日本人3人組によるバンド、Mach Pelicanのギター・ボーカル。
世界的なミュージシャンBuzzcocks、Radio Birdman, Rancid、Guitar wolf、ゆらゆら帝国、などとも帯同。

Mach Pelican
1996年。パースの日本人学生、Keisuke Nakamura (Guitar/Vocals)、Atsushi Omori(Bass/Vocals)、Toshi Maeda (Drums/Vocals)のメンバーにより結成されたPunk Rockバンド。1998年にメルボルンへ活動の拠点を移し、以降2007年の解散までに800ステージ以上のライブを行う。解散から4年が経った今も尚、オーストラリア人の熱狂的ファンから支持される伝説の日本人Punk Rockバンド。

■Mach Pelican Myspace
http://www.myspace.com/machpelican2005
■Mach Pelican Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Mach_Pelican

 

 

浅野 浩治(Koji Asano)

<PROFILE>
2001年に来豪。ローカル音楽会社にてセールスマネージャーとして6年間勤務。現在はローカル企業でリサーチャーとして勤務。主に日本企業の株価動向の調査・報告業務を行っている。ビジネスマンとしての顔を持つ一方で、オーストラリアのパワーポップバンド‘The Wellingtons’のギタリストとしても精力的に活動し、日本、アメリカ、イギリスなどでもCDをリリースしている。

The Wellingtons
メルボルンを拠点に活躍するポップ&ロックバンド。メンバーはZac(vocals & guitars)、Kate(bass & vocals)、Koji(guitar)、Anna(keys)、Gustav(drum)の5人。オーストラリアでのCDリリースのほか、ライブハウスでの演奏を中心に、UKやスペイン、日本でもCDリリースおよび、ライブツアーも精力的に行っている。7月6日には日本でニューアルバム「In Transit」のリリースが決定。
逆輸入バンドとして今日本でも注目のアーティスト。

■The Wellingtons Myspace
http://www.myspace.com/thewellingtonsmusic
■The Wellingtons インタビュー記事
http://www.gogomelbourne.com.au/interview/entertain/2028.html
■Tower Records Online
http://tower.jp/item/2882114

■浅野氏による音楽情報コラム【Just Australia】はこちら

 
 

 


―「日本人」というブランド

 

編集部)海外で活躍するお二人に聞きたいのですが、音楽業界において日本人であることがアドバンテージとなることなどありましたか?

浅野)まぁ注目は浴びますね。

中村)僕らがヨーロッパでツアーした時、From Australiaって謳ってたんですけど、そしたら「なんでJapanって言わないんだ?Japanならもっと人が入ったのに!」って言われたことありますよ(笑)

浅野)それはある!こっちもJapanブランドって強いですよね。The Wellingtonsの前にやっていたバンドでは、僕ともう一人日本人がいて、5人中2人だけが日本人だったにも関わらず、広告には「From Japan」ってつけられましたもんね(笑)」
ローカルって謳うよりも、日本からやってきたーって言う方が注目浴びるようですね。

中村)あとは日本のバンドとこっちのバンドとの架け橋になれたってことはあるかもしれませんね。
オーストラリアを拠点とした音楽活動を通じて、日本のバンドが一緒にツアーするために来てくれるようになりました。
初めはうちのマネージャーがちょくちょくアメリカや日本からバンドを呼んでいて一緒にツアーをしていたのですが、そのうち僕らも日本ツアーをするようになって、日本でお世話になったバンドをこっちに呼んだり、日本に行った時は逆にお世話になったり、ギブアンドテイクをしていましたね。
日本人がこっちにきてオーストラリア人バンドとだけ一緒にツアーしても同じ事は出来ると思うんですけど・・・やはり日本人同士の“絆”ですかね。
海外で出会った友達って繋がりが強くなるじゃないですか。



 

―ビジネスとしての音楽


浅野)僕らもスペインで知り合った人たちとか繋がり強いですね。


中村)未だにFacebookで繋がってたり!


浅野)Facebook便利ですよねー!違う国でも繋がっていられますもんね。
音楽も10年前くらいにMySpaceが流行り始めて海外のバンドを簡単に知れるようになりましたよね。それまではDISK UNIONとか行って中古のCD探してませんでした?


中村)そうですねー。それか雑誌を頼るしかなかった。MySpaceが出始めたらバンドの専用サイトなんていらないくらいですよね。オンラインで楽曲試聴や購買のやりとりができるようになってCDが売れなくなりましたけどね(笑)

浅野)音楽会社やばいですよね。


編集部)CDが売れなくなったことが大きいですか?


浅野)今なんかはオーストラリアドルが強いからっていうのもありますね。アメリカのアルバムなんかCDストアで$10くらいで売ってますもん。昔オーストラリアドルが弱かったころは、輸入してもこっちのアルバムと同じくらいの値段だったけど、今じゃ$10。オーストラリアのアルバムは$25〜30くらいが平均ですからね。


中村)まぁ流通が少ない分、それくらいとらないとビジネスが成り立たないんでしょうね。


浅野)人口も少ないですしね。もっとCDを買って欲しいですよね。



―音楽活動を通じて今までで一番印象深い出来事は?


浅野)バンドじゃないんですけど、昔路上で弾き語りやっていた時に、中国系の通行人が$50をくれたんですよ!
それが一番高額ですごく恐かったです。この人は未来が見えるんじゃないかって思いましたよ。僕が1時間後に死ぬからかわいそうだって思ってくれたんじゃないかって、変な疑いもちましたよ(笑)



中村)それどれくらいの確率でもらえるんですかね。僕今ちょっと弾き語りやろうかなって思いました。。。


浅野)でもその時近くにいた人に聞いたらその人も同じく$50もらったって言ってました。宝くじでも当たったんですかね?


編集部)では嬉しかったことは?


浅野)バンドで始めて日本ツアーした時に、友達や家族が来たのは嬉しかったです。


中村)嬉し恥ずかしって感じですよね(笑)
うち、おばあちゃんまで来たから耳栓買いに行きましたもん。マッペリでおばあちゃんは危ないですからね(笑)
次からライブ情報流さないでおこうかと思いましたよ。


浅野)僕たいした親孝行したことないから、そういうのが嬉しいかな。一応海外でこういうことしてるんだぞ!っていうのを伝えるためにも。
あとツアーで楽しいのは各地の美味しい物が食べられることですね。スペインのイベリコ豚のハムなんかすごく美味しかったですね!

できれば今度はドイツにツアー行きたいと思ってるんですよ。大きなジョッキビール片手にソーセージ食べたりしたいですよね。


中村)僕は残念な出来事とそんな中触れた仲間の温かさというエピソードを。

North MelbourneのPublic Barというところで毎週火曜日にライブをしていた時の話なんですが、その頃たまに機材を車の中に入れて寝たりしてたんです。そしたら機材車ごと盗まれたんです。
後日、車は戻ってきたんですけど、中身は全部なくなってました。
でもその後に、その事件をメディアに載せてもらったら、色んなバンドがチャリティイベントとか組んでくれて、そのお金でまた機材そろえることができたんですよ。残念な出来事が起こった一方で、この国にはこんなにもいい奴らが沢山いるんだってありがたみを感じましたね。



浅野)確かにこっちは盗難多いみたいですね。中村さんのケースのように雑誌とかにも●●盗られました・・・なんて掲載されてますもんね。


中村)逆に良かったことといえば、自分が中学生の頃に聴いていたバンドのサポートが出来たことですね。
例えばBazzcocksっていうイギリスのバンドのツアーを組んでもらった時は感動でしたね!
オーストラリアツアー全日程で一緒にまわらせていただきましたよ。


浅野)僕はまだそういう経験はないのでうらやましい!オーストラリアの大物バンドをサポートするのだって難しいのに、海外のアーティストなんて。

 


―Mach PelicanとThe Wellingtonsの共通点


中村)Mach PelicanとThe Wellingtonsのつながりはポップですからね。
 

浅野)そうですよね。The WellingtonsのベースのKateもRamones大好きですよ。彼女はマッペリとよく対バンしてたガールズパンクバンドSpazzysというバンドでもやってた事ありますからね。


中村)Spazzysはオーストラリアでも結構名の知れたバンドですよね。
いつかのイベントではTooheysのビールの缶に彼女らのPR広告がタイアップされていたこともありますからね。すごいですよね。


浅野)日本人バンドもそんなレベルでPRされたり、ARIAでフィーチャーされたりすれば本当に快挙ですよね。


中村)そうですよね。これから目指そうかな?

 

―未来へ。次のステップ。


浅野)またバンドする予定なんですよね?


中村)できたらやりたいなって思ってます。新しいことに挑戦したいなって。
Mach Pelicanのベースとなったパンクロック音楽は今でも変わらず好きなんですけど、それ以外にも好きな音楽がどんどん出てきているんですよね。
例えば僕の場合、ジャンルは変わらないんですが、「ルーツ」の方向に掘り進めていってる感じで。
僕の好きなバンドに影響を与えたバンドって一体どんな音楽を展開しているんだろうとかね。そしたら次にその影響を与えたバンドが影響を受けたバンドって・・・という感じでもう辿って行けばきりの無い世界に進み始めちゃったんですよね。



浅野)どのあたりに行き着きそうですか?(笑)


中村)今はガレージ系の、60年代の音楽に着地しそうですね。その時代がすごく表現されているコンピレーションCDがあって、Nuggetsって言うんですけどかなりいいですよ。
70年代というパンクロック全盛の時代に活躍したバンドが影響を受けた60年代のアーティストの楽曲をまとめた1枚なんですよね。自分の興味が60年代にある今、すごく新鮮に聴けちゃうんですよ。
超おススメ版ですね。


編集部)これからはそういった興味やこれまでの経験を活かした音楽活動を?


中村)そうですね。今まで聴いてきた全てを表現できる場を作っていきたいですよね。
でもなんだかんだであんまりマッペリと変わらないかもですけど(笑)


編集部)一方で浅野さんの今後の目標は?


浅野)そうですね、色々な場所へツアーで行って、様々なリスナーと会っていきたいですよね。
The Wellingtonsでの音楽を楽しんで、そこで体験する全てを自分の経験として余すところなく吸収していきたいですね。

もっと先の将来で言うならば自分が主体となれるような音楽活動をしていきたいです。
別にCDを出すとか、有名になるとかが全てではなく、自分の好きな音楽をずっと奏で続けられるといいですよね。
60歳でも、70歳でもライブしてたりね。そんなことできたらいいなぁ。世界初の80歳バンド!とかね。


中村)それが音楽のいいところですよね。万国共通だったり、年齢も関係ないしね。

 


―これからオーストラリアで音楽活動を始める皆さんへ一言


浅野)ちょうど話にもあった万国共通とか、年齢関係無くいつでもできるとかという内容に関連しますが、僕がメルボルンに来た時なんて英語は全く話せなかったし、だけど音楽がコミュニケーションツールとしてバンドは成り立ったんですよね。その時に音楽は国境を超えるんだって実感して。
だから別に英語がしゃべれないから他の国では活動できないかな・・・なんてことは全くないですよね。

 

中村)僕らが実践してきたことなんですけど、とにかくライブを重ねることですよね。
例え5人しかお客さんのいないライブであったとしても、100回やれば結果500人に聴いてもらえることになりますからね。
人数なんかに関係なく毎回のステージをどれだけ真剣に取り組めるか、またいかに自分自身がその状況を楽しめるかということは大事にしてもらいたいですね。そんな活動を積み重ねていく中で、きっとあなたのことを見てくれている人がいるはずですから。
 

 

 

 

Staff Solutions Australia × GO豪メルボルン特別企画 「対談」 

 

 

 

まずは今回の対談出演を快諾してくださったMach Pelican中村氏並びにThe Wellingtons浅野氏に心より御礼を申し上げます。
オーストラリアの音楽シーンを盛り上げる一員として、現在・過去・未来を彩るお二人。

音楽をしに来た!という浅野氏に対して、当初は大学生になるつもりでした、という 中村氏。二人の異なったベクトルは結果として「音楽」というキーワードで繋がり、そして今も尚アツく語り合える音楽仲間であり続ける。

7月には浅野氏の活動するThe Wellingtonsが日本でのアルバムリリースが決定。
中村氏も公私ともに次なるステップを歩むべく今まさに始動したばかり。
益々お二人のご活躍が期待される今後に是非注目していきたいと思う。

 


聞き手:河内雄大(GO豪メルボルン)

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