プリンセス劇場
メルボルンの第二帝国様式の傑作!!
2009年10月16日掲載
Princess Theatre
建築年:1886年
場所:163-181スプリング通り Spring Street
地図: Google Map
設計:ウィリアム ピット William Pitt
建築時代:ビクトリアン (Victorian)
建築様式:第二帝国 Second Empire
階層:4階建
登録:
登録:ビクトリア州遺産 Victorian Heritage Register
プリンセス劇場は、メルボルンの東の端、スプリング通り(Spring Street)に位置する。
歴史的な建築物が多いスプリング通りだが、プリンセス劇場の優雅な姿はひときわ目立つ。
建築様式は、フランスのナポレオン三世時代である第二帝国様式だ。
窓の詳細な装飾が見事だ。
ゴールドラッシュにより、流れ込んだ資金でメルボルンの芸術もまた黄金時代を迎えていたのがわかる。
フランス第二帝国様式の代表作と賞賛される正面のファサードは、鋳物製の王冠を持つ3つのドーム式の天井が特徴的だ。
『冬の庭園』と名づけられた2階部分の優雅な窓は1901年の製作だ。
第二帝国式とは、フランスのナポレオン三世の統治時代(1852年-1870年)に流行した豪華、華麗な建築様式を云う。
現在のプリンセス劇場は、2代目の建物だ。
最初の劇場は、1854年に劇場支配人であったGeorge Coppinによって建設された。
George Coppinはメルボルンのいくつもの劇場を所有したために、メルボルンの劇場の父と呼ばれている。
最初の劇場英国ロンドンウェストミンスター橋に近い場所にあるAstley Royal AmphitheateにちなんでAstley's Amphitheatreと名づけられた。1855年には、ガス式照明を取り入れている。
1857年には、改装され正面のファサードも拡張され、プリンセス劇場として再オープンした。
1885年には、当時の経営グループによりプリンセス劇場の新築が決定された。
ウィリアム ピットとGeorge Coppinの写真や資料は、ゴードンハウス(サマセットホテル)に展示されている。
建築設計:William Pitt、内装:George Gordon、建築:Codkram and Comelyというチームで、当時としては破格の50,000ポンドを注ぎ込んだ。
世界初のスライド式の開閉天井や、電気式照明設備など当時の世界の最先端技術が投入された。
1886年のオープニングでは、江戸将軍をモチーフにしたGilbert and Sullivanの代表作ミカドThe Mikadoが公開された。
1922年には、メインホールは、アダムスタイルと呼ばれる様式にて改装された。