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仲間たちと一瞬で駆け抜けた夏

 8月31日から1泊2日で草サッカーチーム『フェアリーゴッズ』の合宿に行ってきた。僕は中学の同級生の結婚式に8月29日に出席して、その夜にはオーストラリアの高校の後輩の家で朝まで飲んで、次の日は一緒に合宿に行く友達と前夜祭という名目で飲んだ。そこに元は僕の店のお客さんで仲良くなって、2年前に日本に短期留学したときに仲良くなったスウェーデン人のライナスも合流したり、合宿に来れないチームメイトが顔を出してくれた。



ライナスとは2年ぶりだったが、日本に今年から2年間留学に来ていて、前回僕のサッカーチームの友達と何度か遊んだので、今回は僕を介さずに勝手に仲良くしている。僕がきっかけで出会った人達が、僕のいないところで仲良くなっていることが嬉しかった。フェアリーゴッズというチームはそういうチームだ。一期一会を大切にする、大人になりきれないバカ共の集まりである。

 元々は中学の同級生3人で始めたチームで、僕らの地元の浜松出身の東京に住んでいる奴らと、僕のオーストラリア高校の後輩と、それでは人数が足りないので、インターネットで募集をしてスタートしたチームだ。当時僕は21歳。チームメイトの年齢は下が18歳上が33歳、仕事も無職からエリートサラリーマンまで幅広く、サッカー歴もボールを初めて蹴る人から元プロまでいてバラバラで、ただ火曜日にサッカーがしたいということだけが共通していた。

 毎週練習か試合をして、そのあと飲みに行って友好を深め、やがてサッカーのチームメイトから友達になっていった。チームメイトの誕生会となればたちまち20人くらい集まってしまうような、仲の良いチームになった。

 それから11年。今もコンスタントにサッカーをしている人は3割程度になり、結婚して親になったメンバーも増えてきた。今回の合宿は就職で地元に帰った浜松組や、発足後すぐに飲み会専門要員になったメルボルン組も、とにかくフェアリーゴッズが心の片隅にある奴は参加してくれと言って呼びかけた。

そして、大人28人、子ども13人が浜松に集まった。



 それぞれに、東京、大阪、名古屋、広島から浜松に集まって、まずはサッカーを4時間くらいして、その後は宿泊先に移動。大バーベキュー大会をした。子どもたちは自由に子ども同士で遊び、そこにほろ酔いのおじさん達が絡み、妻たちはバカな夫達にあきれながら料理を作ってくれて、僕たちは久しぶりの再会を喜びながら、相変わらずのヨタ話を続けた。中には初対面の人同士もいるけど、そんなことは関係ない。フェアリーゴッズのメンバーだということだけで、そんな壁は吹き飛んでしまう。



 そして12時をまわり、女房子どもが寝静まった頃に、僕らは裸で海に飛び込んだ。宿泊施設は浜名湖に面していて、ベランダのバーベキュー場から海へ繋がっている。飛び込んだ僕らは、ベランダで飛び込まない仲間に酒を投げてもらい、海に体を沈めながら酒を飲んだ。夏の終わりの浜名湖は僕たちを生暖かく迎えてくれて、海の底の牡蠣やサンゴは、僕達の足の裏をメチャクチャに切り裂いた。意味なんかないけど楽しかった。僕らはそのときただの仲間だったんだ。大人になってから知り合ったのに、なんの利害関係もなく、純粋にくだらない話に笑い合える集団なんかなかなかないだろう。



 次の日は、鮎のつかみどりに行って、そこでバーベキューをして川で遊んで、17時30分くらいに解散した。僕ら家族は実家に1泊して、新幹線で広島に戻ってきた。まだ余韻が抜けない。本当に楽しかったし幸せだった。合宿自体は毎年やる予定だけど、浜松にできるだけみんなで集まるというのは4年に一度、W杯のある夏にしようと決めた。2014年のブラジル大会を目指して、そこでまた再び笑って会えるように、頑張って生きていこう。




※読者の方からの質問や応援メッセージ大歓迎です。コメントお待ちしております。

日本初の本格英語子育てマニュアル→子どもがバイリンガルになる英語子育てマニュアル
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プロフィール

高橋正彦:1977年、静岡県浜松市生まれ。中学卒業後、単身メルボルンに渡りブライトングラマースクールに入学。同校では、3年がかりで学校側に打診をしサッカー部を創立、初代キャプテンを務める。1998年中古CDショップ「音吉プレミアム」を立ち上げ、世界中の人達との交流を始める。2007年9月、単行本『イタリア人は日本のアイドルが好きっ』を出版。2009年5月には世界中のオタクと交流するOTAKU SPECIALISTとして、NHKから英語でインタビューを受け、その映像が世界80カ国で放送された。

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