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THE COLONIAL TRAMCAR RESTAURANT

トラムの中は夢の世界

2010年8月2日掲載

メルボルンの街を行き交う多くのトラム。その中で、レアキャラでありながら注目度NO.1のトラム。それがこの“THE COLONIAL TRAMCAR RESTAURANT”(通称、レストラントラム)。初めて見たら「何これ?」と多くの人が思うこのトラム。私もそんな一人だった。たまたま自宅の前がこのトラムのコースになっていて頻繁に目撃するうちに乗りたい熱が高まり、いつしか家の中にいても走行音で他のトラムと判別できるようになった。初めは帰国するまでに乗れれば良いやと思っていたが、やはり乗りたい時が乗り時だと思い、乗車を決意した。

   

まず、このレストラントラムに乗るためには必ず予約しなければならない(乗車日の5日前まで)。予約はHP(http://www.tramrestaurant.com.au)から行う。希望の日時が空いているかどうかも確認することができる。乗車定員が決まっているので、希望日時が決まり次第予約を申し込んだ方が良い。
コースは、以下の4パターンがある。
◎ランチ PM1:00-3:00 コース料理の品数4品 $82.50
◎アーリーディナー PM5:45 - 7:15 コース料理の品数3品 $77.00
◎ディナー(日-木) PM8:35 - 11:30 コース料理の品数5品 $121.00
◎ディナー(金•土) PM8:35 - 11:30 コース料理の品数5品 $137.50

それぞれ、飲み物代は含まれている。しかも飲み放題。料理のメニューはここでチェックできる。料理のメニューや、どこを通るのかは季節やコースにより変わる。
今回、来豪初の誕生日ということもあり、奮発してディナー(日-木)を予約した。




集合場所はこのエンジ色の建物。96•109番トラムのSTOP125 Clarendon St/Normanby Rd (Southbank)のすぐ近く。クラウンカジノからも歩いて5分くらい。ここに出発時間の15分前までに集合。係の人に予約者名を言い、どの号車に乗れば良いのか聞いてトラムが来るのを待つ。
トラム登場。颯爽と乗り込む乗客たち。いよいよ出発だ。

 


まず始めにウエイター(うち、日本語が話せる方が2名。)とシェフの挨拶の後、ウエルカム•ドリンクで乾杯。トラムは、スペンサー•ストリートからバーク•ストリートを通り、パーラメント駅方向へ進む。

1品目のアペタイザーは、Chicken Liver and Cognac Paté(鶏レバーとコニャックのパテ)とRoasted Red Capsicum Dip
(ローストした赤ピーマンのディップ)とクラッカー2種(写真左)。個人的にレバーパテは苦手なのだが、これは臭みがなく食べやすかった。ディップは少しスパイシーでおつまみにぴったり。
2品目のオントレは、
Tasmanian Ocean Trout pan seared and served on julienne vegetables with soy ginger reduction
(写真中。生姜醤油ソースのタスマニア産オーシャン•トラウトと千切り野菜のソテー。)か、Duck Risotto confit duck,mushroom and pea risotto with crisp leek and truffle oil(写真右。こんがりポワロネギとトリュフオイルをかけた、煮込んだ鴨とマッシュルームとグリーンピースのリゾット。)のどちらか1品を選ぶ。私達は2人だったので、1品ずつチョイス。トラウトは、日本人にとって自然な味付け。OZにとっては、斬新なのかもしれない。トラウト自体もおいしい。リゾットは上品な味付け。好みの味だったのとオントレ•サイズということもあり、すぐに完食。
  

トラムは、スプリング•ストリートを経由してラ•トローブ•ストリートを通り、フラッグスタッフ駅の辺りで折り返し、スワンストン•ストリートへ。ここからフリンダース•ストリート駅の前を通過し、セントキルダ•ロードを南下してセントキルダへ向かう。
  

3品目はメイン。チキンかビーフを選べるのだが、2人ともビーフをチョイス。Victorian Farmed Eye Fillet of Beef with potato and herb rosti,seasonal vegetables and wild mushroom jus(写真左。マッシュルーム•ソースのビクトリア産ビーフのヒレステーキ、ジャガイモとハーブのロスティと季節の野菜)。出てきてびっくりしたのが、ステーキの厚さ。いや、厚さというより高さというべきか。焼き加減は、ミディアム。Eye Filletなので高さがあっても柔らかい。ロスティとはジャガイモを千切りにして焼いたもの。マッシュルーム•ソースもおいしいかったが、少し量が足りなかった。
4品目は、チーズ。Selection of Australian Cheeses served with pear paste, fruit bread water crackers (写真右。厳選されたオーストラリア産チーズと洋梨のペースト、フルーツ•ブレッド、クラッカー。)チーズは、ブルーブリーとチェダーの2種類。フルーツ•ブレッドと一緒にチーズを食べるのは初めてだったが、良く合う。家でもやってみようと思う。洋梨のペーストも美味。

 


セントキルダに向かったトラムは、ルナ•パークの前を通ってアークランド•ストリートの96番トラムの終点で折り返す。パーク•ストリートから112番のルートでアルバート•パークへ。アルバート•パーク•リザーブの辺りで停止し、15分間の休憩に入る。外に出て写真を撮る人、タバコを吸う人、中に残って飲み続けている人など、乗客がそれぞれ思い思いに過ごしていた。
ちなみに、トラムの内装はこんな感じのアンティーク調。
1両編成のトラムの中に、テーブルと厨房、トイレまであるのが驚きである。
休憩終了後、トラムはクラレンドン•ストリート、スペンサー•ストリートを通ってドックランズへ向かう。

いよいよ最後の5品目のデザート。Warm Sticky Date Pudding topped with butterscotch sauce served with cream(写真左。スティッキー•デイツ•プディング、クリーム添え。)またはWhite Chocolate and Passionfruit Mousse with praline and raspberry coulis (写真中。ホワイトチョコレートとパッションフルーツのムース)を選ぶ。これは、1つずつチョイス。バタースコッチ•ソースのかかったプディングは、オーストラリアの定番デザートの一つ。見た目ほど重たくないので、クリームと一緒でもおいしく食べられる。ムースは、ラズベリーのソースが効いていて、チョコレートの甘さとのバランスが良い。また、滑らかなムースにプラリネのサクサクとした食感が良いアクセントになっている。これも美味しい。デザートとドックランズの夜景を堪能。

  


ハーバー•エスプラネードで進行方向が反対になり、来た道を通って出発地に戻って行く。終わりが近づくにつれて少し寂しくなった。こんな気持ちでサウスバンクの夜景を見るのは初めてだ。
そして、ゆっくりと出発地に到着。乗車した時は、3時間なんて長いなぁと思っていたが、終わってみたらあっという間だった。

正直に言って、料理自体はとびきりおいしいという訳ではなく、普通においしい。もちろん、厨房があるので温かい物は温かいまま(スティッキー•デイツ•プディングも然り)、冷たいものは冷たいままサーブされるが、これがただのレストランだったら、飲み放題とはいえ料金は少し高いかもしれない。
だが、レストラントラムは、単に食事が楽しめるトラムなのではなく、雰囲気を楽しみながら食事も楽しめるという、一種のアトラクションのようなものだと思う。このトラムに乗っている間、いつも見ている街の景色が違って見えた。現実感が無く、何だか夢の世界にいるような気がした。自分たちを含め、乗客みんなが楽しそうで、幸せな時間を過ごしていた。そういう特別な体験ができたのだから、結果としてこの料金は高くないと思う(決して安くはないが…)。個人的な話だが、私は自分の意志でメルボルンに来たのではないので(夫の仕事の都合)、この地で暮らすことに対して、1年経った今でも少なからず否定的な気持ちを持っている。でも、このトラムは、そんな私に「メルボルンに来て良かった。」と思わせてくれた。
まだ乗ったことの無い方には、ぜひ一度乗ってみることをお勧めする。きっと、良い思い出になるはず。私も帰国する前にもう一度、今度はランチのコースに乗ろうと思う。

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