かつての財務省『Old Treasury Building』
MELBOURNE建物図鑑
【2012年6月28日掲載】
ヴィクトリア州議会『Parliament of Victoria』のとなりにある、かつて財務省が入っていた『Old Treasury Building』は1858~1862年にかけて建築された歴史ある建物。メルボルンがゴールドラッシュで豊かだった時代にルネッサンス復興スタイルをもって建てられたもので、オーストラリア建築の歴史のなかでも顕著な存在だ。
『Old Treasury Building』をデザインしたのはなんと当時弱冠19歳だったJ.J.Clark。彼はのちにクイーンズランド州の財務省のデザインも手がけることとなる。オーストラリア建築学の権威であるMiiles Lewisが「オーストラリアの公共建築物のなかでもっとも美しい建物」と表現したそうだ。
『Parliament of Victoria』に州議会が移る前にはここ『Old Treasury Building』が州の重要な会議が行われる場所であったため、「オーストラリアでもっとも古い首都機能をもった建物」としても有名だという。
▲メルボルンの繁栄をも表している美しい1800年代の建築
▲建築家Clarkが残した設計図の草案が現在でも館内に展示されているそうだ
▲1878年財務省がほかに移され、建物は“Old” Treasury Buildingと呼ばれるようになった
▲ウェディング撮影の背景にこの建物を選ぶカップルが多いのもうなずける
Old Treasury Building
20 Spring Street Melbourne VIC 3000
Ryo
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