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KIRIN Big in Japan レポート

メルボルン初!日本のアングラシーンはcool!!

2010年11月23日掲載

 

 

19 November 2010 @ 1000 £ Bend

シドニーで去年初開催された、キリン恵み主催のBig in Japanが2010年、メルボルンでも開催された。招待者約800人、超満員の会場で繰り広げられる奇妙でクールなパフォーマンスおよびインスタレーションは、ゲストの心を鷲掴みにした。

 

『日本のインディーズシーンをオーストラリアのsurfaceへ』というスローガンが掲げられ、音楽のみならずファッションやアートのアーティストが招かれた。観客は無料で配られるKIRIN恵みビールと手巻き寿司などのフィンガーフードをつまみながらイベントを楽しんだ。
巨大なパンツとブラが飾られ、上空には人の形をした風船のようなものが浮いている。会場の端にはKIRIN恵みビールのストックがどっさり積み上げられていて、普段は無機質なコンクリートの壁のウェアハウスが一変してギャラリー兼ライブ会場に。

 

7pmからパフォーマンスが開始。派手な衣装になぜか左手にキラキラのポンポン。自身のMCも混ぜながらDJを繰り広げるLakilakiさん。
MC「〝飲み干せKIRIN″ですよ、みなさん」
みんな「の・み・ほ・せ、キ・リ・ン」(合唱)

 

Bjorkとのコラボで一躍有名になったDOKAKAさん。よれよれの赤いTシャツに綿パン姿で登場。ヒューマンビートボックス界では知らない人はいない。独特の話口調にのみ込まれつつも、ドラム、ベース、ギターなどの音を全てアカペラで作成し、一曲ずつ作り上げていき、出来上がった曲はかなり完成度が高い。時々奇声を上げていたのはパフォーマンスなのか普段どおりなのかさえ分からいほど、個性的なアーティストだ。ヒューマンビートボクサーと言われるよりも「口音楽」としていたいそうだ。

 

世界的なノイズ音楽のDJとして知られる長谷川洋さんは、普段は気にならないようなノイズを集音し、音楽に作り上げていく。イベント前日もレコーディングをしたそうで、当日はビジュアル・アーティストとコラボし、会場を大音量のノイズ一色に変えていく。

伊東篤弘さんは世界に一つしかない自作の楽器「OPTRON」奏者。蛍光灯から発するノイズを拾い、音楽を作っていく。中学時代に蛍光灯から発するノイズに気付いていたそうで、当初は展示用に作ったものを楽器として改造して演奏するようになった。自身はミュージシャンだと感じていないそうだが、日常に潜む小さなことに気づいて欲しいそうだ。OPTRONの演奏を〝生″で見てほしいということと、OPTRONを見て「何だあれは!?」と笑ってもらえたらと話す。ライブは会場の注目を一点に集め、絶賛された。

 

インディーズシーンでも活躍の場を広げているNISENNENMONDAI。3人組のガールズバンドから発せられるクラウトロックは会場をますます盛り上げていく。細い身体全体で髪の毛を振り乱してパフォーマンスするドラマーの姿に、周りから〝crazy cute″という声が聞こえてきた。トランスとロックを掛け合わせたような音楽はドイツ発祥で、同じフレーズの繰り返しから生まれるパワフルな音が魅力的だ。

 

この不思議な空間はどこにもない。すべてのweirdさがBig in Japanのおもしろさや特徴であり、会場の人々を最後まで魅了し続けた。招待客にとっては一夜限りのプレミアムなイベントになっただろう。
 

※出演アーティストのインタビューを後日掲載します。乞うご期待ください!!

写真:Ryo
ryophotography.wordpress.com

 

コメント

以前のコメント

ラーメン大学   (2010-11-23)
ラーメンパフォーマンス最高でした。 チケットが当選してラッキーでした。 ありがとうございました。

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