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U2 360°ツアー レポート

陶酔の2時間・・・至福!!

午後9時過ぎにライブは始まった。

ステージの総重量390トン、トラック180台分の容量を要し、装置搬入2日間、設営4日間! 圧巻のステージは、想像を超えていた。ETIHADスタジアムは開閉式の屋根だが、ステージの規模の方が大きく、おそらく雨が降っても閉めることはできなかったかもしれない。

2009年ニューアルバム『No Line on the Horizon』を発売し、その世界ツアーが「360°ツアー」だ。ちなみにCDジャケットに使われているモノクロの水平線の写真は、世界的に活躍する写真家・杉本博司氏の作品。ボーカリスト・Bonoがファンであることから、作品が使用されている。

メルボルンは12月1日、3日の2公演。ニュージーランドも含め4都市で2公演ずつ行う。オーストラリアはメルボルンを皮切りに、ブリスベン(12/8・9)シドニー(12/13・14)、パース(12/18・19)が予定されている。

ニューアルバムからの曲も勿論だが、往年の名曲も多数披露。1980年にデビュー以来、世界的なバンドとして活躍している彼ら。長いキャリアで全く色褪せないそのスタイルと独自の音楽が世代を超えて愛されているのは言うまでもない。

目の前にいた10代前半の男の子は、『New Year's Day』がヒットした当時は生まれてきていないし、知らないはずなのに完全に陶酔している。私自身も1980年生まれで、U2のデビュー当時などは全く記憶にないのだが、気付いたらファンになっていた。

ドラム、ギター、ベースだけの演奏で、ここまで唸らせてくれるとはすごい。The Edgeのギターは唯一無二。落ち着いた感じを漂わせてベースを弾くAdam Clayton。バンドの発起人であるドラマー・Larry Mullen Jr。Bonoのボーカルは嗄れることを知らないのではないかと思うくらいだ。

2曲目の『Beautiful Days』で一気にヒートアップ。とにかく流れる曲ほとんどすべて大合唱。MCはあまりなく、連続5曲くらいはざらに続く。『Sunday Bloody Sunday』では会場全体がアイルランドの色であるグリーンに染まる。社会派ロックバンドとして、平和活動に積極的に参加している彼ら。トリビュートソングなども多く輩出しているほか、「ZOO TV TOUR」ではボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下のサラエヴォを衛星中継し、包囲された市民の惨状を観客に伝え、「VERTIGO TOUR」ではスクリーンに世界人権宣言を映すなど、ライブを通じての活動も行ってきている。

当日もミャンマーの民主主義指導者アウンサンスーチーさんの解放を称えるとともに、同様の理由で依然2000人ほどが刑務所にいることから、トリビュートソングである『Work On』を演奏。その他にもNASA宇宙ステーションで活動する方の映像なども挟みながらコンサートは続いていく。南アフリカ共和国の要人によるメッセージには『One』の歌詞の一文が盛り込まれ、力強い想いが込められていた。

ステージ上に設置された画面に流れる映像は、まるで編集されたプロモーションを見ているかのようなクオリティの高さ。映像とのシンクロも観客を惹きつけてやまないのだが、バンドメンバーが目の前で演奏していることが、何よりも感動的なのだ。

いくら素晴らしい言葉を並べても足りないほどに素晴らしいライブだった。30年間で培ってきた彼らの絆は、演奏する音に全部現れていたように思う。

またメルボルン公演の前座はJAY-Z。彼目当てに来ているファンもいたが、最初はなかなかつれないU2ファンを最後は全員のせてしまう。『99 Problems』、『Big Pimpin’』、『Encore』、『New York』・・・、一度は聞いたことがある曲の応酬! 演奏も生バンドで手抜きなし! 約1時間弱の間に詰め込まれたパフォーマンスは文句なしに素晴らしかった。

 

日本にいた時はなかなか関西に来てくれない彼ら。何度となく悔しい思いをしてきたなか、念願かなってメルボルンで彼らのパフォーマンスを見ることができました。5分ほどでGeneral Admissionチケットが売り切れた12月1日公演のチケットで涙をのんだのですが、3日の公演分を手に入れることができました。

周り同様、大声で歌い、踊って叫んで興奮のしすぎで、曲目はほとんど憶えていません。当日Sidney Myer Music Bowlでの音楽イベントにも出演していたU2。ほぼトップバッターでの出演で『Desire』を披露していたのを偶然聞きましたが、コンサートで披露していたかどうかさえ憶えていません。もし披露していなかったとしたらラッキーだったと思っています。そういえば、外相Kevin Rudd氏との会談もニュースになっていましたね。

メンバーは今50歳前後とは到底信じられない圧巻の2時間。政治的な信条を包み隠さず歌詞にし、また渇いた愛をこみ上げるように歌うスタイルは、長渕剛のスタイルに似ているかもしれません。

今宵も近所の家からU2が大音量で流れていて、私の部屋まで聞こえてきています。

コメント

以前のコメント

オイオイ   (2013-07-13)
長渕と一緒にするなよ
えんこなおい   (2010-12-06)
凄く良かったって同僚から聞きました! かなり満足度の高いライブだったようですね!
U2   (2010-12-06)
会社の同僚100人でライブいきました。本当に素晴らしいライブでした。 圧巻です!!

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