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TROPFEST 2011【The World’s Largest Short Film Festival】

ショートフィルムフェスティバル、勝者は誰の手に!

2011年2月20日(日)にFederation squareで第19回Tropfestショートフィルムフェスティバルが開催された。

シドニーでのライブ中継がオーストラリアの各都市、メルボルン、キャンベラ、パース、ブリスベン、アデレードなどの野外スクリーンで公開される。

午後6時半より始まり映画好きによって埋め尽くされたFederation squareは、寒空の中夜遅くまで多くの人で盛り上がりを見せていた。
 

 

元々はこのショートフィルムフェスティバル、遡る事1993年に創立者のJohn Polsonさんが友達と楽しむ目的で、シドニーにあるトロピカーナカフェで始めたものだった。ところがそこには200人もの映画好きが集まり、それに感動した彼は大きな舞台でのフェスティバルを考えることになる。
 

今では毎年150,000人もの人が一夜のために集まるという。2006年にはニューヨークにも進出。もちろんヨーロッパの映画際でもTropfestで賞をとったショートフィルムがよい功績を残している。毎年約650の応募があり決勝出場作品は16作品。
 

今年からは新しい取り組みとして、私達の手によってもTropfestのサイトもしくはyoutubeを通じて投票できるシステムが作られた。

 

3つの条件をクリアすれば誰にでも参加資格があるこのフェスティバル。まずはその3つを紹介しよう。

 

1:7分間以内の作品、

2:以前に一般向け公開をしていない作品、

3:TSI (※Tropfest Signature Itemの略)を作品の中にどんな形でもいいので加える。

※この TSIとは毎年作品に与えられるテーマのようなもので、 Tropfest用に作られた作品を目的とする。ちなみに今年のTSIはKEYで、過去にDice, Spring, Sneeze, Bubbleなどがありとてもユニークだ。
 

  

ショートフィルムは、短時間の中で自分の伝えたい事を明確に表わし、観客に強い印象を残す必要がある。

 

今回の勝者の作品’Animal Beatbox’はストップ・モーション・アニメーションといい、静止した対象をコマ撮りした映像につなぎ合わせてアニメーションにしたものだ。監督はたったの$85でこれを作り上げたというから驚きだ。90年代のヨーロピアンテクノに合わせて約80の動物が出てくるこの作品は、見てて愉快な気持ちにさせてくれる。そしてそこがまさに監督の伝えたいポイントであった。悲しく人の心に重いテーマの映画はたくさんあるが、今の世の中私達に必要なのは、映画を見終わった後明るい気持ちにさせてくれるものだと、監督はインタビューで答えている。


実は今回の勝利、観客からは賛否両論なところもあり、Twitterなどでは早速2年前に作られyoutubeで流れている‘Badgers’という作品に似てるとの討論もされている。皆さんはどう思われるるだろうか。アートのよしあしに答えはない。色々な議論がされるのも、それだけ人の関心があるということで多いに結構なことだと筆者は思う。


’Animal Beatbox’


’Flight’
 

このフェスティバルの勝者は、これからLAに飛び輝かしい映画、TV界の道が約束されるらしい。過去のこのフェスティバルの審査員にはニコールキッドマン、トムクルーズ、キアヌリーブスなどがいるというから、フェスティバルの規模の大きさを語っている。

 

映画の世界で生き残ることは、実力と同じ位、才能と運が必要だ。長い下積み時代の中で実力を認められ大きくなる人もいれば、このようなフェスティバルで勝者になることによって、その名を世に知らすことのできる強運な人もいる。どちらにしても、多くの人に自分の作品を認めてもらい、その先もそのポジションを持続させるのは大変な仕事だ。メディアの多くの人は映画に関わる仕事をしたいという夢を持つらしい。

 

仮にTVより収入が低くなったとしても人が映画界に憧れる理由の一つは、私達は皆子供の頃から映画によって夢、希望、悲しみ、そういった感情を与えられてきたからじゃないだろうか。
多くのクリエイター達は、自分なりの形・方法で人に何かを伝えたいと願う。
映画はそれを表現するのに最適のメディアの一つだと言えるかもしれない。
そういった意味ではどんな映画にも製作者の苦労と時間、そして何より作品に対する情熱が込められていることを私達は忘れてはならないと思う。

  

当イベント、来年は第20回ということでかなり大きな企画を計画しているそうだ。今回を逃した方、来年は是非Federation squareで夏の夜の映画鑑賞を楽しんでみよう!

 

 

2011年2月21日掲載
写真・文:兼重貴子 (Written and Photographed by Takako Drew)

 


Tropfest website:
http://www.tropfest.com/au/default.aspx

Animal Beatbox -Winner 2011:
http://www.youtube.com/watch?v=vxiSP_ch_oI&feature=youtu.be&a

 

The venue:
Federation Square
Swanston Street, Melbourne VIC 3000
 

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