倉敷の美酒をオーストラリアへ
テイスティングイベント開催
[ 11/Mar/2014 ]
酒どころ倉敷市。豊かな自然から生まれる品質の高い水、お米に恵まれ、美味しいお酒が今も製造されている。去る3月3日に倉敷のお酒の優れた銘柄を取り揃え、酒テイスティングイベントを開催した。
倉敷市によるバックアップのもと、酒蔵3社が参加。それぞれ自慢の銘柄を、この日初めてオーストラリアに紹介する機会となった。RACVシティクラブのバーを貸し切り、招待制で行われたイベントには約70名が参加。総領事夫妻、日本人会事務局長、食品酒類商社、レストランを経営される方を中心に来場し、それぞれの銘柄を存分に味わった。
お酒の味わいを引き立てるカナッペはRACVシティクラブのエグゼクティブ・シェフMark Normoyle氏、シェフ荒金育英氏により提供。Mark Normoyle氏のカナッペはオーストラリア人が考えるお酒に合う料理、そして荒金シェフからは寿司といった馴染みの和食とお酒を合わせる提案。
▲(left) 左がMark Normoyleシェフ、右が荒金育英シェフ
(right) Mark NormoyleシェフによるBeef Tartare and Chipolte Tacos with Wasabi Mayonaise
またこの日、スペシャルゲストとしてお迎えしたAndre Bishop氏は、日本酒の普及などに貢献した人に授与される、名誉ある称号「酒サムライ」を受賞している。イベント前には実際に倉敷市へ行き、それぞれの酒蔵体験をした。プレゼンテーションでもその経験談を含め、オーストラリアマーケットへの思いを込めた。
▲ゲストスピーカー、酒サムライのAndre Bishop氏
イベントを終えて・・・
♦ 十八盛酒造 代表取締役・杜氏 石合 敬三氏
二百年以上に渡り継承され続ける十八盛のお酒は、優しい口当たりが特徴。丸みのある味わいは非常に飲みやすく、会場でも大好評。昔から変わらず全てを手仕事で丁寧に仕上げる自慢のブランドをメインに紹介。ご自身も杜氏であることから、酒造りへのこだわりも人一倍強い。
おそらくワインと比較されるのではないかという気がしていましたが、ワインとは違う味わいを評価していただいたのではないでしょうか。
こちらのレストランなどを見てびっくりしたのですが、日本以上に日本らしく、食事もおいしくて、それぞれが個性や特徴を出してされて メルボルンの町の雰囲気や人がゆったりしている印象で、そこが岡山に似ていて、なじみやすいなと思いました。 杜氏として酒造りに携わっていますが、これからも良いもの、クオリティの高いもの、心に響くものを作っていきたいと思っていますし、 |
♦ 菊池酒造 専務取締役 菊池 大輔氏
明治創業の酒蔵を牽引する若手経営者として奮闘する一人。「燦然」ブランドを中心に展開している。酒造りの間、蔵の中にはモーツァルトの音楽が流れているユニークさも特徴。酒好適米と高水質の高梁川の水を使用し、伝統的な酒造りに徹し、品質本位をモットーに掲げている。
初めて英語でプレゼンテーションをしましたが、文法や発音が心配でしたが、うまくいったかなとホッとしています。英語で伝えることで
メルボルンに初めて来て、こちらのレストランなども見ましたが、日本食のクオリティが高くて、日本にいるような感じを受けました。 日本酒は食中も美味しくいただけます。和食だけでなく、様々な料理と一緒に合わせていただいて、日本酒を楽しんでいただけたらと |
※木村式奇跡のお酒
「奇跡のりんご」で知られる木村秋則氏らの指導のもと、農薬・除草剤・化学・有機肥料を使用しない自然栽培米を生育・収穫。この自然の恵みのお米で醸したお酒。
♦ エコ・ロジ ネットワーク 平松 一郎氏
▲一番右が平松氏、メルボルン日本国領事館よりのお客様と
今回のイベント仕掛け人。倉敷市を拠点に、倉敷と世界をつなぐ。
試飲会に来られた皆様が真剣で、熱心にノートに書き込む、Andre Bishopさんのコメントを留めておくなど、自分たちの商売に取り 倉敷市はかつて「天領地」と言われ、江戸時代は幕府直轄地でしたので、どこか独立独歩の精神もあり、自分たちで何とかしようとい |
メルボルンでもこれらのお酒を楽しめる日は遠くないだろう。是非倉敷の味と酒蔵の感性に酔いしれたい。
イベント運営会社: トライバー(Tryber Pty Ltd)
© Photos: Takako Drew
Story: Yoshimi Okita