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キーワード9 「就職活動の成功談 Kさん編(中編)」

今回も前回に続き、Kさんの成功談(中編)をお届けします。


ビザスポンサーの落とし穴

前回、「ビザスポンサーの可能性はある」と1社だけから言われたと申し上げましたが、厳密には、そこには自分なりの「ビジネスプラン」を持ち込んでそれが認められたものでした。

最初2ヶ月は無給でのインターンシップ扱い、その間の成果次第で時給が発生、その後は大学院卒業と同時にビジネスビザ申請、会社は時給発生するタイミングでビザスポンサーの手続き関係に動き出す、ということになりました。
こうなると、無給とはいえ俄然やる気も出ますから、2ヶ月間大学院の勉強との両立も大変でしたが、かなりの時間をマーケットリサーチなどに費やし、認めてもらったビジネスプランを更に精度の高いものにし、それを実現させるべく動いた結果、実際に2ヶ月を経て時給が発生するようになりました。

余談ですが、大学院のマーケティングの教授にビジネスプランを見て欲しいとお願いしてみたところ、「じゃあ、それを出来るだけ今学期に行う個人レポートの課題に代われる形を取れ、ただし分量(課題はやや短めだった)については多くなっても構わないから」ということで見てもらうことが出来ました。
また、大学教授と言っても、その教授の本職はビジネスコンサルタントで、かなり実践的なアドバイスをもらいました。ちなみに最初の私のその課題の点数は・・・15点満点で9点。うーん。。。

その為、手直し箇所は多かったのですが、それが実際に企業に認められたという意味でも、自分自身の勉強になったという意味でも、大変役に立ちました。
たぶん、誰にでもこんなことはしてくれないと思いますが、授業やディスカッションで積極的だったため、応援してくれたのではないかと思います。

ところが、それから更に2ヶ月ほど経ったある日(実際、そのビジネスプランが世に出る予定であった2~3ヶ月前になります)、突然、その会社の代表から「ビザスポンサーが出来なくなった」ということを言われました。
ビザのスポンサーは、単に会社がGOサインを出せばいいと言うものではなく、会社の審査もあるのですが、それが通らなかった、と。。。

こればかりはもう、自分の力ではどうしようもない為、とにかくその描いたビジネスプランを実現させるように動きつつ、並行して新たな就職活動が始まりました。
また、履歴書を出しては返事なし、後追い電話しても無碍に断られる、という就職活動の繰り返しでした。
ちなみに、後にそのプランから離れ、当初描いたものと少し形は変わっていますが、そのプランが原形となっていまやオーストラリアに全国展開しています。





ここまでの就職活動の反省点

実際に就職した後に振り返ってみると、ビザのスポンサーというのは企業側に大変な労力をかけることになりますので、大変失礼な就職活動を行っていたんだな、、、と反省していますが、当時はそういうことは判らなかったため闇雲に履歴書を送っていました。

自身の(日本での)職歴、実績、当時の学歴、英語力には自信を持っていましたが、自意識過剰でもありましたので、「何故、面接にすら呼ばれないのか」ということを思い悩んだものです。

前編でも述べましたが、私の保持しているビザが否定されているだけにもかかわらず、全人格、今までの実績、経験全てが否定されているように思えたものです。
また、運と縁あってビザのスポンサーを考慮してくれる会社があったものの、会社の審査が通らなかったという、自分ではどうにも解決出来ない壁にぶち当たったこともショックでした。

プロ野球、中日ドラゴンズの監督の落合博満さんが現役時代「要は、審判がストライクというボールを打てばいいんだろ」と仰っていました。

ストライクゾーンというのは審判によっても微妙に異なり、自分の主観基準は関係ないのですが、つまり、本当に能力が高ければ相手(この場合審判)にあわせても問題なく打てる=個性を発揮できる、ということを言いたかったのだろうと思います。

当時の私に置き換えれば、「審判はストライクと言っているが、自分はボールと思っていて駄々こねている」状態であったわけです。
私は「自分の基準」で判断した「自分の実力」を「制度に関する知識も曖昧なまま」オーストラリアで認めてもらえれば、と思っていたことになります。
本来なら「オーストラリアで働きたければ、国の制度に合わせればいいんだろ」ということになります。

同じことは他の多くの方にも言えるのではないか、と思いましたのでこの話を出しました。
自分が必死で動いている時は周り、相手、国の制度など見えないものです。全く同じことをかつての私も行っていましたので。
 
今回、イイ話は無かったのですが、次回はいよいよ光明が見えてくる後編です。


※ 当初は前後編のつもりでしたが、中身が濃くなったので、前中後編の3編とさせて頂きます。








スタッフソリューション・オーストラリア メルボルン支店
「語学留学」から将来のキャリアを見据えた「大学(院)やTAFE留学」、卒業後の「ビザコンサルティング」、オーストラリアでの「就職・転職」までの総合キャリアコンサルティングをメルボルンをはじめ、シドニー、ブリスベン、パース、アデレード、ゴールドコースト、ケアンズの全豪7都市で展開しています。


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