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Nights in Rodanthe -洋書レビュー3/5

『The Notebook』の著者が書く、熟年の恋愛模様

 
 
◇作品概要
エイドリアン、45歳。アーティストになる夢をあきらめて、幸せになるために結婚したはずが、夫に裏切られて離婚後、思春期の反抗的な娘と介護が必要な父親を抱え、現実と将来への不安に押し流されそうになりながら疲れた日々を送る。ある日友人に頼まれて海辺の小さなホテルを数日間管理することになる。
ポール・フラナー、54歳。医師として多忙な生活を送ってきたポールは人生を見つめなおし、エクアドルにいる息子のもとへ旅立とうとしていた。患者との行き違いを解消するために冬のロダンテ(Rodanthe)を訪れ、エイドリアンがいる海辺の宿に5日間滞在する。

ともに結婚生活を失い、孤独な心を抱えたまま日々を過ごす中、2人は海辺にひっそりとたたずむ小さな村、ロダンテで出会った。嵐が町を襲った夜、2人は人生で初めての真実の愛に気づく…。


◇作者
Nicholas Sparks

1965 年12月31日、ネブラスカ州オマハに生まれる。大学卒業後、さまざまな職を経験。1996年に発表した長編『The Notebook(きみに読む物語)』で作家デビュー。同書は全米で600万部を超すベストセラーとなり、映画化もされた。その後も『Message in a Bottle(メッセージ・イン・ア・ボトル)』、『Dear John(きみを想う夜空に)』など、すべての作品が全米ベストセラーの上位にランクインし、この著書を含む数作品が映画化されている。妻、5人の子供とノース・カロライナで暮らす。日本語タイトルは『最後の初恋』(ソフトバンククリエイティブ)。

◇Review
この作者の虜と言っても過言ではない。新作が出るたびに図書館で在庫チェック、誰かが借りているなら必ず予約を入れておく。映画化された作品も多いため、世界中にファンが多い。とりわけ映画『The Notebook』でファンになった女性も多いのではないだろうか?



なぜ著者の作品がこれほどまでに女性に人気があるのか? それは著者が創作する世界が、女性にとっては理想的な恋愛を描いているからかもしれない。女性でもそれは好き嫌いがはっきりするところかもしれないし、男性にしてみれば「なぜそんなに(彼の作品を)好きなのか?」という声も聞かれる。しかし女性にしてみれば、小説の中の世界が現実ではありえないからこそ、恋愛の純真で綺麗な世界に引き込まれていくのも正直なところ。著者の作品はセクシーなシーンでも全く嫌らしくない表現がされていて、むしろ美しいくらい。作品全体からシーンが浮かび、文字の羅列から、読者を映画のシーンの中に引き込むような感じがする。


熟年の恋愛模様を描いたこの作品の舞台はノース・カロライナの小さな町ロダンテ。ホテルも海辺の近くで、景色が良いとなれば、もうロマンチックな風景! 主人公のエイドリアンは日々悩みながら過ごしているが、高名な医師であるポールもロダンテで‘答え’を見つけるためにやってきた。ホテルに滞在しているのはポールのみで、お互いの事情を知るうちに、共感や反発をするが、徐々に惹かれあってゆく。そしてポールの滞在3日目、町を襲った嵐が去ったあと、2人が選んだ道とは…。

決して100%ハッピーエンドではないのかもしれないし、登場人物からすれば、この結末が幸せなのかもしれない。私自身に当てはめたら、笑っていられるだろうか? 夢を諦めて結婚した若き日のエイドリアン、そして人生の半ばを過ぎて恋に落ちる彼女の姿を読んでいくと、若い頃の恋愛は“恋をするためにすべてを捨てられる”のかもしれない。しかし人生経験を積み重ねた後の恋愛は“恋のためにすべてを受け入れられる”のかもしれない。だからこそエイドリアンはポールとの結末を笑顔で受け入れられ、そして幸せに感じられるのかもしれない。



どちらの恋愛が良いとは言い切れないが、人生を長い間迷い続けてき2人にとっては、何にも代えがたい贈り物だったのだろう。もしもの話になるが、私がエイドリアンと似た状況に直面したときは、彼女のように笑っていられるような、素敵な恋愛ができるといいなぁと思う。

Nights in Rodanthe

Published By Bantam, 2002
⇒購入はこちら
URL: http://nightsinrodanthe.warnerbros.com/ (Film)

[ Reference ]
Kinokuniya Company Ltd, 2007, Kinokuniya Online Store, ‘Nights in Rodanthe’, (Online), Available from: http://bookweb.kinokuniya.co.jp/ (Accessed June 28, 2009)

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