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動くGO豪メルボルン Vol.14 (Tram3a編)

トラム3a!? それは週末限定の特別ラインでルナパークへ

2012年11月1日掲載

今回のトラム路線は3a! なんでaなのか? alteredのaで、「一部路線を変更して運行しております」っていうことらしい。つまりこの3aは普通の3番とちょっと違います。なにが違うのかというと、週末限定で普段のルートからちょっとだけ外れてセントキルダビーチ方面へ向かいます。なので週末のビーチへの足として前回の16番と同様にとても便利な路線なのです。

今回のルートは、設立10年を迎えたモダンアートな複合施設のフェデレーションスクエアから、戦争慰霊碑を訪れてビーチサイドのアミューズメントパークのルナパークへ向かいます。

 

フェデレーションスクエアは、”メルボルンの中心に位置し文化とエンターテインメントのユニークな広場”ということで、毎日多くの人々が訪れる場所です。そのなんとも独特なモザイクのような、それでいてアボリジニの文化を意識した赤褐色の色合いの模様で統一されたモダンな建物には年間様々なイベントが行われます。クリスマスや、フェスティバル、スポーツのパブリックビューイングなどがその一例です。施設内には、オーストラリアンアートの美術館であるイアンポッターセンター:NGVオーストラリア、動画の歴史と最新技術を楽しめるオーストラア動画センター(ACMI)、観光案内センター等がありいずれも無料で利用できます。なんと年間900万人が訪れるというこの広場はまさにメルボルンの情報の宝庫です。

 

トラムは、シティを離れると多くの路線と共有するセントキルダロードを南下してすぐに戦争慰霊碑(Shrine of Remembrance)に到着します。ここは第一次世界大戦(1914-1918年)で多くのオーストラリア兵が亡くなったことを期に建設され、以後の戦争も含めた犠牲者を後世の記憶にとどめる役割を担っています。日本はオーストラリア本土へ攻撃した唯一の国ですから、オーストラリアから見た戦争の歴史に触れるのも感慨深いものがあるかもしれません。また古代ギリシャ調で作られた建物の上はバルコニーになっていてそこからメルボルンの街並を見下ろすこともできます。このあたりは公園が広がり高い建物が少ない場所ですからちょっとした穴場ですね。

3aトラムは、アルバートパークとセントキルダビーチを右手に眺めながら、ルナパークへ到着。1912年に開設され創立100周年を迎えたメルボルンのアミューズメントパークの老舗であるルナパークは週末限定のオープンですが、その週末は多くの子供たち、学生、時には大人たちの歓喜の声で沸き上がります。アトラクションや施設の規模は大きくないですが、その中のお祭りな雰囲気によって誰をも楽しい気分にさせてくれます。3月に行われるメルボルンのムンバフェスティバルのように、ちょっとだけ高くあがる乗り物やおもちゃ、食べ物に囲まれてみんなが笑っている、そんなひとときを味わえる場所です。

ルナパークの目玉は「連続運用としては最長の期間運用」の記録をもつ木造のシーニックレールウェイ。一緒に乗っている紫色の制服を着た係員は、盛り上げ役で立ち乗りしているのではなく、ブレーキ係。なんと人の手によって乗客の安全を確保されている100歳の木造ジェットコースター。なんともいろいろな意味で恐ろしい乗り物なのではないでしょうか、、、

ルナパークのシンボル、いつも笑顔のミスタームーンの口がゲートになっていて入場は自由。セントキルダビーチにも隣接していてアクセスも便利です。

 

ルナパークを過ぎると3aトラムは通常のルートに戻り、メルボルン東の郊外へと走り続けます。郊外の雰囲気はエリアごとに住んでる人の特徴出たり、住宅の様子が異なったりしていますので、今後の記事でご紹介できたらいいなと思います。

Takuya Yumoto

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