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イベントレポートreport

裏千家淡交会メルボルン協会20周年イベント

家元のお話と、お茶会で「茶の心」を堪能した週末

2011年11月9日掲載


 

先週末の5 日(土)と6 日(日)の二日間、メルボルン市内のNGVで、茶道裏千家淡交会メルボルン協会220周年記念イベントが開かれました。

今回、このイベントのために京都から裏千家第16代坐忘斎千宗室(ざぼうさいせんそうしつ)家元が来豪。

5日に行われた公演では、
幼いころから読書好きだった家元が、14 才の時、
核戦争後のメルボルンの街を描いた小説『渚にて(原題:On the Beach)』を読み、大変な感銘を受けたこと、そしていつか小説の舞台になった街をこの目で見てみたい、と思うようになったこと、


また
メルボルンで茶道を学ぶ人々へ、
すべて日本そっくりにしようとせず、オーストラリアという地の利を生かした茶の湯を楽しんでほしい、といったメッセージなどを、ユーモアたっぷりにお話しました。
 


6 日(日)のお茶会では、
20 年という節目を迎えた今年、古い世代から新しい世代へ、これまで積み重ねてきた経験をしっかりと継承していきたいという思いを込めて、
「つなぐ」
というテーマの下に4 つの茶席を設け、
1 時間半の セッションを2 回、合計約260人の参加者が、それぞれ2 つの茶席で、薄茶と手作りの和菓子を楽しみました。

今回のイベントは、メルボルン協会の主催になるため、家元はお客の1人として参加。

最初の茶席では香港出身で、日本語の堪能な同協会メンバー、ジアン・ツェさん、2つめの席ではパターソン優美さんの点てたお茶を味わい、
「大変おいしくできました。ちょうどいい加減だね」「今回のために特訓したの?」などと声をかけていました。

ジアン・ツェさんによる点茶を、メルボルン協会幹事長ジェンセン裕子さんが解説

 

写真中央よりやや左の、黒の着物が家元。その左がメルボルン協会会長夫妻、側嶋在メルボルン日本国総領事

「お点前が上手だね」と家元におほめの言葉をいただいていたジアン・ツェさん。
壁に絵画、天井がステンドグラスというNGVの大ホールに突如現れた日本の茶室。
不思議な美しさでした

 

  

家元が参加したもう一つの席ではパターソン優美さんが点茶。
「立礼(りゅうれい)」という茶席のスタイルは、明治時代、京都博の際に十一代家元が、「外国人の方が正座をしなくてもいいように」と考案したもの。

 

メルボルン協会のポーリン・ギャンデル会長と、家元


千宗室家元と、メルボルン協会のみなさん



メルボルンで、家元とともに日本伝統の文化を愉しんだ、特別なイベントでした。

コメント

以前のコメント

茶通   (2011-11-14)
早速ありがとうございました。できましたら前のコメントごと、削除していただけませんでしょうか? よろしくお願いいたします。
編集部   (2011-11-14)
大変失礼致しました、早速訂正させていただきました。 茶通様、ご指摘ありがとうございました。
茶通   (2011-11-14)
立礼席を考案したのは、11代家元です。デモでもそのようにお話しましたので、訂正をよろしくお願いします。

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