Australia A League Soccer 2009-2010開幕

優勝はメルボルンヴィクトリーか？　Ｗ杯に行ける選手は？

2009年08月07日掲載
 

Melbourne Victory vs Central Coast Mariners

Australia A League Soccer 2009-2010

07 August, 2009 @ Etihad Stadium

 

Canon EOS 40D 1/1250秒 　マニュアル 絞りF2.8　絞り優先 スポット測光　ISO感度 1600　AWB 画質圧縮率 JPEG　レンズ EF70-200mm f/2.8 IS USM

左は、メルボルンヴィクトリーのフォワード。メルボルン・ヴィクトリーのエース・ストライカー ダニー・オルソップ（Danny Allsopp)。
22番は、ニックワード（Nick Ward)

 

ヴィクトリーの大黒柱アーチー・トンプソン（Archie Tompson)。背番号10番。

2006年Ｗカップや北京オリンピック豪州代表にも選ばれた豪州トップクラスの選手。南アＷ杯の候補選手。

開幕ゲーム

昨シーズン優勝のメルボルン・ヴィクトリー対4位のセントラルコースト・マリナーズの試合。

メルボルンは、2005年からマリナーズに負けたことがなく、シーズンの最初のゲームも過去のシーズンでは負けが無いゲンが良いラウンドだ。

地元メルボルンの1万9千の観衆は、もちろんほとんどがメルボルン・ヴィクトリーのサポーターだ。

試合前には、メディア、専門家、ほとんどの観客がメルボルン・ヴィクトリーの勝利を信じていた。

 
ケビンマスカット(Kevin Muscat)。ヴィクトリーのキャプテン。2番。　1996年アトランタオリンピックでの豪州チームキャプテン。ディフェンス。

ゲームは、ゆっくりしたペースでスタートした。

両チームともエンジンがかからない10分過ぎ、マリナーズのジョン・ハッチソンが蹴ったフリーキックがゴール前に集まっていた両チームの中央部にふわりと落ちてきた。

マークがついていなかったマリナーズのマット・サイモンが密集の中から放ったシュートがヴィクトリーの新人ゴールキーパー、グレン・モスが守るゴールへと突き刺さった。

このゴールで王者ヴィクトリーは、目を覚ますかと思われた。



ロドリゴ・バルガス（Rodrigo Vargas)。12番。ディフェンス。

しかしながら、そのわずか５分後には、再度、マリナーズにチャンスが巡ってきた。

マリナーズのマイケル・マックリンチーの放った正面からのミドル・シュートが、ヴィクトリーのロドリゴ・バルガスに当たり、コースを変え、幸運にもゴールキーパーとは逆のサイドにゴール。

後半は、ようやくエンジンがかかったヴィクトリーがマリナーズのゴールに殺到。

ヴィクトリーの強力フォワード、アーチートンプソン、ダニー・アスロップのコンビがシュートを放つがマリナーズのディフェンス陣に跳ね返される。



結局、最期までマリナーズのゴールを割ることが出来ず、無念の敗戦。

Ａリーグ3度目の優勝を狙うメルボルンヴィクトリーに取っては、史上、初めての開幕戦での負けとなった。

番狂わせの結果となったシーズン開幕だが、まだ熱戦は始まったばかりだ。


今シーズンの見所を探ってみた。

１． 優勝チームは？
過去４回のシーズンで、第二回と昨年の第四回は、メルボルン・ヴィクトリーが優勝。

今年のシーズンもアーチー・トンプソン、ケビン・マスカットなどのベテラン勢を中心に安定した実力を持つメルボルン・ヴィクトリーを軸にシーズンが進むと見られている。　　

これに挑戦するのはシドニーＦＣ、アデレード・ユナイテッドだ。

新加入だがゴールド・コースト・ユナイテッドも上位に食い込む実力を持つ。



２． 2010年南アフリカＷ杯オーストラリア代表（愛称：サッカールー）に、Ａリーグから何人が選ばれるか？

豪州代表ピム監督が公言しているように、主力選手の多くは、ヨーロッパで活躍している選手になることは間違いない。

しかしＡリーグからもかなりの数は選出される見通しだ。

ゴールドコーストのジェイソン・クリーナ、メルボルン・ヴィクトリーのアーチー・トンプソン、シドニーＦＣのサイモン・コロシーモ、ブリスベン・ロアのキャプテン、クレイグ・ムーア。

パース・グローリーからは、マイル・ステルホフスキー、クリス・コイン、ジェーコブ・バーンズの３名。

若手からは、ニューカッスルのベン・カンタロフスキー、アデレードのダイエル・ミューラン、スコット・ジャミソンなどが候補選手だ。

Ａリーグとしては、出来るだけ多くの選手を南アフリカへ選出することが、Ａリーグ人気の盛り上げにつながるので、必死だ。



３． Ａリーグは、オーストラリアの人気スポーツとなりうるか？

オーストラリア全土で人気があるのは、クリケット。

メルボルン、アデレード、パースでは、オーストラリアン・フットボール、シドニー、ブリスベンではラグビーというのが、豪州の人気スポーツ。

地域によって人気スポーツが異なるのは、植民地時代からの歴史的な背景による。

これまで金土日の週末のスタディアムは、人気のオーストラリアン・フットボールのゲームが独占的に使用している。

従って開幕試合といえどもサッカーの試合は、平日にならざるを得ない。

そこでメルボルンでは、サッカー専用スタディアムを建設中で、来年の半ばには完成される予定だ。

オーストラリアン・フットボールは、楕円形のフィールドで、長方形のサッカー場としては似つかわしくない。

専用スタディアムの建設によって、選手と観客の間が近くなることは、プラスの影響が多い。

Ｗ杯でのオーストラリア代表チーム、サッカールーの活躍によってサッカー人気が急速に高まってきている。

オーストラリアは、Ｗ杯2018年大会の開催地として立候補している。

今年のＡリーグの宣伝ビデオには、豪州ケビン・ラッド首相も登場するなど盛り上げに懸命だ。

Ｗ杯の話題は、日本と同様に大きくメディアで取り上げられる。

サッカーは、既に第三のプロスポーツとして人気スポーツの地位を確立しつつある。