観光・楽しむentertain

メルボルンの宿hotel

Hilton Melbourne South Wharf

従来のヒルトンのイメージを覆すデザインに注目

2009年7月3日掲載
 
 
Hilton Melbourne South Wharf

従来のヒルトンのイメージを覆すデザインに注目

 
 メイン・エントランスから足を踏み入れた瞬間感じる“温かみ”。その要因は、正面に見える“何か”と、壁に使用されている資材だと思われる。真っ直ぐに歩いていくと突き当たりにレセプション・カウンターが存在するのだが、その後ろの壁には“何か”が飾られてある。一体何かと目を凝らして見ると、その正体はスポンジであった。スポンジを使い“さんご礁”を表現した大規模なオブジェ…この時点で今回のデザイン・テーマに多大な興味が湧く。壁の資材に選ばれたのは“船の支綱”。そしてそのまま天井に目を上げると“魚籠”をイメージしたランプ・シェードが目に飛び込んできた。
 
このヒルトンのデザイン・イメージはずばり「船」。

まるで船に乗っているような気分にさせるデザインが、至るところに施されている。
そのため建物内部には、クリーム色や茶色といった、落ち着きがあり温かみも持つ色が多用されている。第一印象の“温かみ”はどうやらこれが要因だったらしい。


 
 その右手に当たるスペースには、テイク・アウェイも可能のベーカリースタイル・カフェ『Caffe Cino』。ここも木が多用された内装で、落ち着いて話をしたい時にはもってこいの場所である。

 
 また、そこに隣接した150名収容の広いスペース『ソタノ ワイン アンド タパス・バー』には、なんと2400種類のワインが用意されており、ワイン・ソムリエとチーズ・ソムリエが常在している珍しいバーでもあるのだ。そもそもバーの名前にも使用されている“ソタノ”とは、スペイン語で“セラー(貯蔵庫)”という意味を持ち、実際にここでは、数え切れないほど膨大な数のワインを貯蔵した“セラー”を目にすることが出来る。もちろんビールも多種類扱っており、料理に合わせてドリンクを、またドリンクに合わせて料理を選ぶということが可能ということである。
 
 しかも、他のタパス・バーと一味違うのは“ハム”も選べるということ。もちろんそこにはフード・ソムリエが常在しているので、オススメのハムを選んでもらうことも可能。


 
 そしてミシュラン・シェフ“Ramon Freixa”による本格スペイン料理を提供している『Neuvo 37 restaurant』。スペイン語で“新しい”という意味を持つ「Neuvo」と、メルボルンの緯度37度をミックスさせた店名からも察しがつくように、このレストランでは“新しいメルボルンのスタイル”をここから発信していくという意味合いも込められているようだ。
 
 シェフ・Ramon Freixaは、少年時代をスペイン・バルセロナで過ごした後、カタロニアやフランスでシェフとしての経験を積んだ。20代前半という若さでスペインのシェフ・グランプリも獲得したことがあるという実力の持ち主でもあり、1994年からは親が所有していたレストラン『El Raco D’en Freixa』で働き、親の引退後は運営の全てを担っている。そのレストランの知名度、人気共に素晴らしい。また、ホテル・マネージメントも数年勉強しているため、多方面より最高のホスピタリティを提供することが出来るシェフと言えるのではないだろうか。

今まで味わったことのない味、もしくは体験したことのないスタイル…どんな斬新なアイデアを投げかけてくれるのかが楽しみである。

各ソムリエに選んでもらったワインとチーズとハム、そして一流シェフが作るスペイン料理…このうえない贅沢ではないだろうか。

パブリック・スペースで既に満足感を得てしまったのだが、私達を楽しませてくれるのはここからが本番である。

 提供している部屋は、ダブルとツインが用意されているスタンダード・ルームと、各階の角部屋のみに設定されたスウィート・ルーム。どちらもかなりの広さが確保されている。そして作りはバリア・フリーとなっているため、子供や足腰の弱いお年寄りの方でも安心。各部屋にはミニ・バーも完備されており、わざわざ外に出かけなくても部屋で楽しめるほど充実した内容となっている。

部屋飲みの楽しみに必要なものと言えば、美味しいお酒と“夜景”である。その最高の“夜景”が、このヒルトンでは全部屋についてくるのだ。ヤラ河に臨む側の部屋とドックランズを一望できる側の部屋があり、どちらも絶景。特に夜景はため息が漏れるほど美しい。壁一面の大きなガラス越しに夜景を眺めながら飲むお酒は格別だろう。

 

 そして更なる贅沢として用意されているのは…その夜景を眺めながら入る“お風呂”である。かなり深めのバスタブに浸かりながら、大きなガラス越しに見える夜景…疲れた体にはこんなトリートメントも必要なのではないだろうか。そしてこのバス・ルームで嬉しい箇所は、バスタブとシャワーが別々だということ。海外では、ほとんど全てと言っていいほどバスタブとシャワーは同じ場所にあるため、必然的に、利用した毎にお湯を抜く必要がある。しかしこの形態であれば、お風呂にゆっくり浸かった後にシャワーで洗髪、またゆっくりお風呂に浸かることもできるのだ。

 

 そして部屋の中の細かい箇所にもコダワリが見える。たとえばベッド・サイドに設置されている読書灯。これは普段は壁と一体化しており、必要な際に軽く押すと飛び出てくるようになっている。そしてデスクに置かれている照明も無駄のないシャープなデザイン。ミニ・バーやクローゼット・スペースも全て隠されており壁と化している。部屋の中ではゆっくりと寛げるよう、無駄なものは一切見えないミニマムなデザインとなっているのだ。

 
 …と、ここまでお伝えしたのは従来のヒルトンでも提供してきた部屋となるが、この『Hilton Melbourne South Wharf』のウリのひとつでもあるのが、特に長期滞在者に嬉しいアパートメント・スタイルの部屋で、18、19階の全ての部屋はこのスタイルとなっている。1ベッドと2ベッド・ルームがあり各部屋は独立されているので、たとえば2世代での宿泊…というスタイルも可能となってくる。そしてもちろんキッチンも完備されているので、毎日の食事もわざわざレストランに行かずともこちらで簡単な食事は用意できるということだ。しかし、安全面の問題でコンロはないのでご注意を。ちなみにこのアパートメント・スタイルは宿泊日数に関係なく誰でも利用可能なので、いつもとは違うスタイルで宿泊希望の人にはオススメしたい。
  
 
 4Fには24時間使用可能のジム施設も整っており、シティのジム顔負けのマシンが揃っている。嬉しいことに宿泊客は無料で使用可能。
その他にも、素晴らしい眺めをバックに会議を行うことが出来るミーティング・ルームや、朝食のサービスやバーとしても利用できるエグゼクティブ・ラウンジも同フロアにある。

このエグゼクティブ・ラウンジだが、平日は午前6時半より午後11時まで、週末は午前7時より午後9時まで利用できるため、早朝のフライトで到着した際にもまずはこのスペースでゆっくりと朝食を摂りチェック・インすることも可能である。


7月1日のコンベンション・センターOPENを皮切りに、DFOもOPENを控えており賑わいを見せる予定のこの界隈。それに先駆け一足先にOPENしたこの『Hilton Melbourne South Wharf』。従来のHilton Hotel通りの最高級のサービスに加え、どこか温かみを感じさせるデザインで貴方の訪問を待ち受けているようだ。

「クラブツリー&エブリン」の人気シリーズ“La Source”のアメニティは、
ヒルトンのために特別に作られた小サイズ。特に女性には嬉しいサービス。



各部屋に設置された「Docomo」のLANケーブル。
ラップトップを持ち込み仕事を…という方にも勿論対応できる部屋作り。


ジム内に設置されたハイテク機器。
映像内のパーソナル・トレーナーの指示によりセルフ・トレーニングが可能。
かなり細かく教えてくれる。

 

【Hotel Information】
Hilton Melbourne South Wharf
Hilton Reservations and Customer Care/1300 445 866
TEL/03 9027 2000
FAX/03 9027 2001
住所/2 Convention Centre Place, South Wharf, Melbourne VIC 3006
URL/www.hilton.com
 
シティ・サークル(フリートラム)もしくはトラムNo.48、No.70を利用し、ストップNo.D6で降車。その後徒歩にて約5分。
 
loading Google Map ...

関連記事

BOZO BACKPACKER

メルボルンにいるけどイタリアを感じるバックパッカーへようこそ

最新記事