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シャムロックホテル

ベンディゴの旅②

2010年8月12日掲載

 



ベンディゴの中央部に並び立つベンディゴGPOとシャムロックホテル。
ゴールドラッシュの街、ベンディゴを象徴する建築物。

共にセカンドエンパイア様式。特にシャムロックホテルは、メルボルンでも見たことがない優美な姿を持っている。


ベンディゴ GPO 中央郵便局
建築年:1883-1887
建築家:George W Watson (市建築局)
建築会社:McCulloch and McAlpine
時代:ビクトリアン
建築様式:セカンド・エンパイア
住所:51-73 PALL MALL BENDIGO
Victorian Heritage Register Number: VHR‐H1080
Heritage Overlay Number:HO226
ベンディゴGPOは、メルボルンの主要建築群と同じ1880年代に建築された。時計塔の高さは、43m。
数多くのコリント式の柱が使われている。
急傾斜のマンザード式屋根、鋳物製のティアラ、大きな明り取り窓など、当時、メルボルンで大流行したセカンド・エンパイア様式の典型的な建物。
GPO本館の西側には、1階建ての付属建物がある。
ベンディゴ観光局


ベンディゴの中心的な通りポールモール。
ベンディゴの名前は、ベンディゴ・クリークに由来する。
1800年代の英国の著名な賞金稼ぎ拳闘家ベンディゴ・トンプソン(William Abednego Thompson)にちなんでベンディゴと呼ばれた船乗りのあだ名がベンディゴ・クリークに付けられたことに由来している。

1851年9月、ふたりのご婦人がベンディゴ川のThe Rocks地区で金塊を発見。
あるジャーナリストが見た金塊の話は、直ぐにメルボルンに伝えられた。
同年7月に他の地区で発見された金塊より更に大きな金塊がベンディゴで発見されたことによりビクトリア植民地でのゴールドラッシュが本格化した。
ベンディゴの名前は、1854年にサンドハースト(Sandhurst)と改名されたが、1891年に再度、ベンディゴに戻された。
今でもサンドハーストの名前は、ベンディゴの別名として覚えられている。




シャムロック・ホテル(Shamrock Hotel)は、ゴールドラッシュ時代の1854年にExchange Hotelとして創業。
Cobb and Coなど著名な金鉱山オーナーたちの大金持ちを主なお客とした最高級ホテル。
1855年にThe Shamrockに改名。同年には、英国の有名なダンサー、女優、ヨーロッパの王の愛人であったローラ・モンテが宿泊。

1864年にベンディゴは、2階建てパラッツオ様式にて建て替えられた。
ベンディゴでのNo1ホテルとしての格式を備えたホテルとなった。

現在の建物は、1897年にベンディゴ生まれでベンディゴ鉱山学校(Bendigo school of mines )卒業のフィリップ・ケネディ(Phillip Kennedy)によって設計されたもの。フィリップ・ケネディは、卒業後メルボルンへ移り高名な設計家ウィリアム・ピットに師事している。
4階建ての豪華なセカンド・エンパイア様式は、ドイツ移民Wilhelm C. Vahlandの指導による。
 



その土地に唯一のグランドホテルとして、メルボルンのグランドホテル、ウィンザーホテルと名前を競い合った。
1898年にオーストラリア連邦政府設立を訴えるアルフレッド・ディーキン首相の演説がこのホテルで行われた。
英国皇太子(ジョージ5世王)や、作曲家ストラウス( Richard Strauss)、オペラ歌手で貴族待遇のデイム・ネリー・ネルバなどが訪問している。

ネルバは、3階のタウンホール時計塔に面した角部屋貴賓室に宿泊した際、毎時に鳴る時計塔のベルを止めるように要求したとの逸話が残っている。

 ところがこの高名なホテルでさえ、1970年代の不況時代には取り壊しの計画があった。近代的なオフィスビルを建てる計画だったが、ビクトリア政府が買収した。
1981年からビクトリア州政府建築局により補修工事が実施され、歴史的な装飾品などが改修された1983年には、チャールズ皇太子、ダイアナ妃が宿泊。

撮影データ Canon EOS 5D MarkⅡ絞り優先AE 評価測光 絞りF3.2 1/1600秒 ISO感度 100 露出補正 AWB JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
撮影:板屋雅博


 


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