インタビューinterview

日本人ソサエティsociety

続・着物文化を世界へ

日本からやってきた2人の着付け師

2011年2月18日掲載

2011年2月12日(土)に開催されたメルボルン夏祭り2011へ、日本から浴衣の着付けボランティアとしてやってきた「六本木 花ごよみ」の高瀬真紀さん、小森陽子さんにインタビュー。

日本の伝統文化「着物」をこよなく愛するお二人の声をレポート致します。

 

 

小森陽子さん(写真左)              高瀬真紀さん(写真右)

 

―まずは簡単に自己紹介をお願いします。

高瀬真紀(たかせ まき ※写真右)と言います。花ごよみにお世話になって2年で、美容業界(美容師として)での経験はトータルで11年になります。
今は一人二役でヘアメイクと着付けをしています。以前は大きな美容室で働いていて、女優さん・タレントさんの撮影などメディア関係の仕事もしていたバックグランドもあり、今でもイベントや撮影のお仕事に出張で動くことは多いですね。

 


―着付け、美容関係の世界に入ったきっかけは何ですか?

(高瀬さん)元々美容師になろうと思った時、正直着付けには興味はなかったんですが、自己投資として4年間くらい習いに行ってたんですよね。いずれ役に立つかなって(笑)。
実際美容業界に入ってから分かったことなんですけど、着付けにはメイクなりトータルの作業に3人がかりになってしまうこともあるんですね。そこでふと、これって一人で着付け~ヘアメイクまでできたほうがいいと思って当時既に眠りかけてた着付けの経験を呼び起こし、花ごよみさんにお世話になるようになりました。

 


―では小森さんは?

小森陽子(こもり ようこ ※写真左)と申します。
私は花ごよみで店舗運営のお手伝いをさせていただいています。着物暦は3,4年くらい。実家が美容室ということもあって子供のころから着物が好きで、日舞など和の習い事もしていました。
花ごよみには実は入社してまだ4ヶ月ですので、今回は高瀬先生から色々学ばせていただくためにメルボルンへやってきました(笑)
ずっとエステティシャンとして働いていたのですが、というのも中々好きな着物を仕事にする勇気がなかったので。
でもいつからかもうそろそろいいかな?と思ってこの趣味を仕事にしようと決心しました(笑)

 


―思い切って入ったこの世界の仕事はどうですか?

(小森さん)やっぱり楽しいですね。着物について興味があるので、サロンワークというか、着物の手入れ、生地についてなど勉強していくのが楽しいですね。

 


―メルボルンの印象は

すごく穏やかな感じですね。
初めて来た場所なのに居心地がいいですね。

 

  
―今回メルボルン夏祭りに関わることになったきっかけを教えてください。

(高瀬さん)日本を離れると当然なのですが途端に浴衣や着物を着る機会ってそうはないと思うんですね。ましてや今回のような夏祭りといったイベント自体。
そんな取り組みをしているところが世界にあるのか?と辿り着いた場所がメルボルンだったんですよね。
当日はボランティアスタッフ及び関係者への浴衣着付けを担当することになっています。

 


―いよいよ夏祭り本番ですね? ※インタビュー2011年2月9日(水)実施

(高瀬さん)今回着物、実際は浴衣になるのですが、そういった衣装の着用から文化体感をしていただき、祭りにただ参加するというより、ローカルの方々も巻き込んで、一緒になって夏祭りを作っていく。そんな空間を演出できたらと思っています。


(小森さん)日本人でも最近は着物離れもありますよね。実際に小物なんかの着付けも大変ですし。なのでまずは気軽に着れる浴衣を入り口として、ローカルの方はもちろん日本人の方でも改めて日本文化の魅力を認識してもらえる、そんなきっかけになれたら嬉しいですね。
やっぱり海外に住んでいる日本人の方にもっともっと着物を着て欲しいですね。

 

そして迎えた当日・・・

2011年2月12日(土) @ Docklands

―30名に及ぶボランティアスタッフの着付け、イベントを振り返って―

★編集Yも体験!写真で振り返る浴衣着付けの一部始終★

    
浴衣を羽織って・・・           紐を巻いて・・・              帯を巻いて・・・             あっという間の完成!

自分だけで着つけられる自信が全くありません By 編集Y

 

―まず今日一日を振り返っていかがでしたか?

(高瀬さん)本当に楽しかったです。やはり人に何かを伝えたいと思う時、まずは自分自身が楽しい気持ちで臨まないとダメだと思うんです。だから心から私たち自身が今日を楽しめた時点で大成功だったと思います。

  

   

 

―実際にイベントに参加してみて気付いたことなどはありましたか?

(高瀬さん)やっぱりサイズの問題には頭を悩ませましたね。
比較的大きめなサイズも揃えてきていたのですが、その中でも本当に念のためと思って持参してきた6Lサイズの浴衣を着付けすることになったことにはびっくりしましたね。さすが海外だなと驚いちゃいました(笑)

(小森さん)私はこのイベントに参加してみて、日本人以外の方でも結構浴衣を着ていらした方が多かったことに本当に驚きました。
中には私たちに着付けのコツなどを熱心に聞いてきてくれた方々もいらっしゃいましたし。
驚いたと共に嬉しかったですね。

 

 

―最後に一言お願いします。

今回着物(浴衣)文化に初めて触れた方々がこの祭りをきっかけに興味を持っていただけたならこんなに嬉しい事はありません。
機会をいただければまた来年、その想いが実っている(?)状況を確かめに来てみたいですね。
メルボルンの皆さん、日本人会の皆さん、本当にありがとうございました。

コメント

以前のコメント

Mas   (2012-02-28)
浴衣を着ると、女性も男性も数段素敵になる、パワーが浴衣には潜んでいます。当日ドックランドへ足を運びましたが、想像以上の人出でした。
六本木花ごよみ Roppongi Hanagoyomi   (2011-02-22)
日本に残ったスタッフも、こちらの記事を読ませていただき、お祭りの楽しい様子を拝見することができました♪(^^)/ ご来場いただいた皆様、東京にお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。第一、第二衣装室とも広くて華美なお店ではありませんが、様々な色と模様のお着物をご用意しておりますので、お気に入りの一枚と出会えると存じます。 ありがとうございました☆ 花ごよみinfo@87-goyomi.com 03-3470-0069(代) 03-6804-1047

関連記事

最新記事