ビザ取得体験記Vol.4
パートナーとのビザ申請を考えている方必見!
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ビザ取得体験記 最終回
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セント・キルダのビーチ
Vol. 4
「オーストラリアン・ハイ・コミッションのものですけど、あなたのこの2人の関係のレポートは短すぎます!こんなものでは2人の関係が本物かどうか判断できません!」
ときた。その時の私は、そんな攻撃に対する準備が全然できていなかったので、仰天してしまった。彼女に言わせれば、婚姻届なんてまったく意味がなく、愛の保障にはならないのだそうだ。・・・ごもっとも。しかし、知らない国へ乗り込もうとビザが下りるのを待つ身には、ショックは大きすぎた。今思うと恥ずかしい限りなのだが、地下鉄の中で取り乱してしまった。それまで抑えていた不安が一気に爆発した。そして、これまでの不安や不満を一気に泣きじゃくりながらまくし立てる誰かがいた。
その時は、もうおしまいだと思ったし、こんな扱いを受けてまでオーストラリアなんて行きたくないと思い、それこそ離婚だと思った。
今思うと、詐欺をしてビザを取る人がたくさんいるというのだからオーストラリア側として慎重になるのは当たり前なのだが、逆に詐欺をする人は勝手が分かっているだけに、簡単に成功するだろう。正直にやっているものの方が危ないのだ。だって、自分たちの間では、愛情や関係に疑問はないので、他人に保障するなんて普段はまったく必要ないことなのだから。
しかし、さすがに取り乱した電話の後は、向こうも攻撃的ではなくなった。
もっと細かいレポートを書くことを約束し、次の日にインタビューを受けることになった。
そして10ページにわたるレポートを提出(怪しい英語)。その後は、2人の馴れ初めなどを確認された後、最後はあっさりビザがおりた。
出発の2日前だった。
これでおしまいと言いたいところだが、なんとこれはまだ一時的なビザで、2年後に本物のパーマネント(永久)ビザの審査になる。
「オーストラリアに着いたら共通の口座を開いておいてくださいね。共通の名前で家なども買ってください」などとアドバイスされた。何とかなるだろうと思っているが、さあ、どうなるか。また、新たな事件が待っているに違いない…。