第63回全豪競技ダンス選手権大会
ハイセンスアリーナで行われた競技ダンス大会の模様。
2009年12月21日掲載
メルボルンのプロ・スポーツ競技場が集中するメルボルン・パークにあるハイセンスアリーナで競技ダンスの第63回全豪大会が開催された。主催は、オーストラリア・ダンス協会(Australian Dancing Sociery)。後援は、メルボルン市、チャンネル7、ソフィテルなど。
オーストラリアの全国大会だが、国際部門があり海外からの選手も多い。
大会は12月11日(金)から競技は始まり、3日間の日程。
アマチュアの青少年の部や、一般の部からプロの部門まで727組、1454名の参加。競技は、クラスによって分かれるが、スタンダード4種目、ラテン4種目、New Vogue6種目からなる。
スタンダード(モダン) 4種目
ワルツ(Walz)、タンゴ(Tango)、フォックストロット(Foxtro)、クイックステップ(Quickstep)
ラテンアメリカン 4種目
チャチャチャ(Chachacha)、サンバ(Sanba)、ルンバ(Rumba)、ジャイブ(Jive)
New Vogue、6種目
Swing Waltz, Carousel, La Bomba, Twilight Waltz, Gypsy Tap, Charmaine
最高レベルは、アダルトレベル2。
予選は、午前9時から始まる。スタンダードとラテンの各種目を順次、踊っていく。ユース、成人、インターナショナル、プロフェッショナルなどが順番に繰り返される。休憩の時間を多少取ることができる。予選を勝ち上がる選手は、何回も出場機会がある。その度に衣装を着替える。
競技ダンスの見どころのひとつは、女性の華やかな衣装。ダンスの種類に合わせて、何種類ものドレスを着なおす。ワルツなどゆっくりした動きの場合には、フリルがついたドレスを着用して、ドレスの裾やフリルを空中に舞うように踊る。ラテンの激しいダンスは、体に密着したドレスを着て、激しい音楽に合わせて自分の体の動きを見せるのが主流。
今年で63回を迎えるオーストラリアの競技ダンスの歴史は世界の中でも古い。1942年にオーストラリアダンス協会が設立された。(日本は、1930年設立)。世界で初めての競技ダンス大会は、1922年に英国で開催されている。
Dancesport Australia http://www.dancesport.org.au/
Australian Dancesport Chanpionship http://www.theaustralianchampionship.com.au/
石原正幸選手 / 久保斐美選手。
日本からは唯一の出場。最終選考まで残った。連続した速度の速いターンと飛ぶような動きで観客から大喝采を受けた。石原正幸選手 / 久保斐美選手は、日本ダンススポーツ連盟の2009年スタンダード年間ランキング第一位、世界選手権、アジア大会などの日本代表選手。12月6日に香港で行われた東アジア競技会クイック部門で金メダルを獲得するなど、現在の日本の第一人者のチーム。
日本国内の競技ダンス人口は、約3万人。石原正幸選手は、6歳から競技ダンスを始め、今年25歳の日本のホープ。
日本ダンススポーツ連盟 http://www.jdsf.or.jp/index-j.html
競技ダンスはひとつのフロアで12カップルほどが同時に踊る。総合的な視点から他のカップルとの比較によって審査員が点を付けていく。競技会は一次予選から始まり、決勝まで数回の予選を行う。1分から2分間程度の音楽に合わせて踊る。フォックストロット、クイックステップなどの競技種目ごとにダンスを繰り返す。
国際審判団には、日本から小林しげゆき氏が参加。
競技用ダンスシューズには、男性用、女性用とも競技によってラテン用、スタンダード用、兼用の3種類がある。値段は、普及品では1万円前後、プロ用は、4-5万円。男性用ダンスシューズには,基本的にはスタンダード用・ラテンアメリカン用・兼用のシューズ。パテント(エナメル)、革製、バックスキン、サテン、光沢のある布生地のものなどがある。
男性が燕尾服,女性はスタンダード用ドレス。ラテンダンスは,男性はラテン衣装,女性はラテン用ドレス。男性用の燕尾服は、10万円から20万円女性用のドレスは、ほとんどオーダーメードのため、数十万円と非常に高価。
世界で最も有名なダンス大会は、英国ブラックプールのウィンターガーデンで毎年5月下旬から6月上旬にわたって開催される世界最高峰のブラックプールダンスフェスティバル。日本映画「Shall we ダンス?」にも出てくる。1850年代にロンドンからブラックプールまでの鉄道が開通し、海岸保養地として観光客が激増し、歓楽地として栄えた。このあたりの事情は、メルボルンのセントキルダなどと同じ。
競技ダンスは、英国が世界の中心。
英国3大大会
全英選手権
ブラックプールダンスフェスティバル
UK選手権大会
毎年1月にボーンマスのインターナショナルセンターで開催。
ロンドンインターナショナル選手権
毎年10月にロンドンのロイヤルアルバートホールで開催。
世界の競技ダンス大会
USオープン(アメリカ)
ジャーマンオープン(GOC) (ドイツ)
世界プロフェッショナル・スタンダードダンス選手権大会
ヨーロピアンスタンダード選手権
IDSF世界選手権
全豪競技ダンス選手権大会
日本国内大会
日本インターナショナルダンス選手権大会
三笠宮杯全日本ダンススポーツ選手権大会
東京インターナショナルオープン選手権大会
プロフェッショナル統一全日本ダンス選手権大会