Logo for ane

ANE News May 2014

イベント予定

*ジャパンフェスティバル
5 ⽉18 日 (日)
(店番ボランティア募集)

*The Gift of Light 参加
6 月21 日 (⼟)
(俳句句朗読ボランティア募集)

 

 

ジャパン・フェスティバル出店参加 5 月18 ⽇(日)

 Box Hill、Town Hallでの恒例Japan Festivalの会場で、ANEは今年も10 時-5 時ブースを持つため店番を交代でするボランティアを募集中です。会の紹介の他、Fund Raisingのため寄付された本、⽇野原先⽣生も召し上がるカミロ・オリーブオイルなどの販売もしますので、フェスティバルに行かれたらのぞいてみて下さい。メインホール入口近くです。

 

 

 

医療ミスから⾝を守る

 病院に入ったからと安⼼は出来ません。「輸⾎受けて病気をうつされた」

「似たような名前の患者がいたため薬・手術を間違って受けた」「病院の過ちで死にいたった」という事故は多く(毎年約3000人死亡)、医者不足スタッフ不⾜がみこまれているこれからはますます増えるでしょう。患者数が増えるので、病院側はところてんのようにあなたを「押し出す」ことで懸命になるでしょう。納得のいかないことは質問してください。アクショングループの安全確認メモをご紹介します。

*家族や友⼈人に、監視、質問、経過のモニターを頼みましょう。
 特に「
言葉」の問題で意味不な薬や施術はきちんと問い合わせ内容を把握しましょう。

*今はデータが コンピューター操作です。あなたの個⼈情報が正確であるかどうかきちんと確かめましょう。

*個⼈人名は、名前・苗字、きちんと確認しましょう。

*⼿術を受けるときに名前の記⼊された「リストバンド」をつけられますが⾃分の名前かどうかきちんと確かめてくだ さい。いそがしいスタッフは、隣の⼈と間違えているかもしれません。

*ベッドの上のあなたの名前を確認してください。病棟の中移動したとき「前の⼈の」名前が残っているかもしれませ ん。薬の配布をする⼈人は、ベッドの上の名前で薬の配布をします。

*お医者様看護婦さんも、シフトワークで替わります。
 あなたの病歴や⼊院の理由を充分知らないかもしれません。きちんと本人確認をしてもらいましょう。

*どういう薬が必要で服用の内容、頻度を確かめましょう。

*「6時間ごと」と書いてあっても、⼀日6回服⽤用が必要な場合は 「4時間ごと」です。
 ⾃
分で時計を確認し、もし看護師さんが忘れているようなら催促しましょう。
(実際は余分な薬を継続して多く飲まされる場合が多いです。身体の小さな私たちには少量でいい場合もありますの
 で、服⽤後副作
用があれば申し出てください。)

*ベッドの横にはあなたの治療療法の指示書がかけられています。
 新しいお医者さん看護師さんが来たら必ず確認させてください。間違いはいつどこで起きるかわかりません。 

(参考)http://www.medicalerroraustralia.com/

- ヘーゼルウッド真理

 

 

映画に寄せる思い

 映画「The Railway Man」は、第⼆次世界⼤戦中に日本の捕虜になった英軍⼈人エリック・ローマックスの「回顧録」に基づいて、彼の恐ろしい戦中体験と、その記憶に付きまとわれて破滅せんばかりだった戦後の⼈生、そして、その苦悶からの解放を物語る。

 1942年年2⽉15日のシンガポール陥落落で⽇日本軍に捕らわれたエリック・ローマックスは、タイメン鉄道の⼯事現場に送られた。通信技師だったので重労働を免れた彼は、こっそりラジオを組み⽴てて、それで聞く戦況好転のニュースを告げ回っては、酷使されている捕虜たちを元気付けた。

 しかし⽇本兵の捜査に遭い、ラジオと、彼の描いたタイからビルマに抜ける鉄道の地図を見つけられてしまう。密事の張本人だと名乗り出たローマックスは、憲兵隊に何度も詰問され拷問され、もだえ苦しむ日々を送る。憲兵隊上官の脅しや罵りを通訳する永瀬隆の声と顔が、悪の権化のように彼の心に焼き付いた。

 むごい残虐行為にも耐え抜いて、ローマックスは母国に⽣還し、1980年、列⾞で会ったパティと結婚する。しかし口にできないトラウマにとらわれ、奇怪な振る舞いをしたり暴言を吐いたりして、新妻を心配させ傷付けた。

 ある⽇、憎悪の的である永瀬隆が今はタイのカンチャナブリにある憲兵隊戦争博物館でガイドを務めていることを知り、出向いて⾏く。永瀬と向き合ったローマックスは、自分がかつてされたように、永瀬を⽵製の檻に閉じ込めたり、永瀬の⾸首にナイフを当てたりして復復讐の念念をあらわにする。が、相手も戦後ずっと戦中体験のために苦悶してきたこと、そして元捕虜との和解を果たそうと努めてきたことを知り、心底から謝る永瀬を赦す。

ジョナサン・テプリツキー監督で豪英合作のこの映画は、現在と過去の場⾯がしばしば交錯するが、ストーリーは明らかで分かりやすい。コリン・ファース(ローマックス)、ニコール・キッドマン(彼の妻パティ)、真⽥広之(永瀬)たち俳優の好演で、私は心を引き⼊入れられた。ローマックスが憲兵隊に⽔責めされるなど、⽬目を覆いたくなる拷問も容赦なく映し出される。

 印象深い場面も数多い。たとえば、ラジオから流流れる⾳音楽に乗ってパティと踊っている最中、ローマックスが不意にラジオを消して何も言わずに部屋から⾶飛び出し、パティが独り残されて呆然とする。妻を愛したくても愛せない夫と、夫との間の隔たりに寂しい悲しい思いをする妻・・・この場景に胸が締め付けられた。

 一番感動的なのは、ローマックスと永瀬の和解である。カンチャナブリのうっそうたるジャングルの中で⼆人が抱き合う最後の場⾯は、⼤げさではなくしめやかで、そのために、よりいっそう胸に迫った。⽇本の元捕虜の間には、捕虜時代の体験は明かしても誰も理解しないだろうと思い込んで、沈黙を守るという不不⽂文律律があった。それ故に、彼らの多くは戦後も長い間、自分の殻に閉じこもって悶々とし、加害者に対する憎悪の念に駆られていた。彼らの破綻振りを憂える家族たちも、やるかたなく苦しんだ。ローマックスは、沈黙の掟を破ろうとしたパティの忍耐と愛、そして永瀬の真摯な反省省とお詫びによって、傷付いた心を癒された。パティを⼼から愛するようにもなった。

 しかし、この幸せを得られないまま他界した元捕虜とその家族が、どんなに多いことだろう。また、永瀬隆のように、上からの命令で犯したとは言え、加害の悪夢にさいなまれた元日本兵も少なくないだろう。⽇本軍の捕虜取り扱いがもたらした、こんな隠れた悲運も改めて思いやられる映画である。

- 足⽴良⼦

 

 

 

ポエトリ@フェデ・スクエア 4 月19 日(土)国際俳句の⽇

 ロリン・フォード*、ピーター・バコスキー、マイロン・リセンコ、カーラ・サリ、マリサ・ファジオ、小紋寿ルミ他が、ポエトリ@フェデ・スクエアで、英語俳句や詩を、国際俳句の日にちなんだ4⽉19 日に、読む予定です。デミトリ・トロアデテスによるこのポエトリ@フェデ・スクエアは、毎⽉第3 ⼟曜⽇2-4pmメルボルン市中⼼心部フェデレーション・スクエア、アトリエのの上階、Beer DeLuxe で毎月⾏われます。ワインかラテを飲みながら、ごゆっくり。
(*ロリンさんは昨年7月、ANE ムラモング合宿で英語俳句講座をして下さった詩⼈です。

 

 

 

「はにかみ」小話

 薄暗い家の中、⽔に沈んで輝く入れ⻭歯に、出くわす。⺟の物だ。食事時は「食べにくい」、寝る時は「安眠できない」、家族といると「話しにくい」と⾔って外してしまう。なら、一体いつ⼊入れ⻭を着けるのかというと、外出の時。外食だと、噛みにくい歯で苦心して食べている。女⼼というものらしい。

 実際、入れ歯はどんな名医や⻭科技⼯士の⼿にかかっても、自分の⼝に合う健やかに噛める物を作るのはなかなか難しいそうだ。なら、私はお⾦がかかってもインプラントにと思う⽅も増えている。

 ところが⻭歯科医院によってインプラントの素材から治療技術は様々。いい病院を選ばないと、炎症を起こしたり、噛めなかったり、金属がずれて痛みが生じることもある。そこで、いい歯科医院選びの⽬安を一つ。それは「噛み合わせを精緻に調べる検査を導⼊していること」。入れ⻭ではないけれど、見た⽬だけ繕っても駄目。まさに噛めてこそ⻭なのだから。

 国学者の本居宣⻑は⼝に合う⼊れ⻭を⼿に⼊入れた際に、こう歌ったという。「思ひきや ⽼のくち⽊に 春過ぎて かゝる若葉の ⼜おひんとは」宣⻑67 歳の和歌の意味は「思いもかけないことよ老い枯ち(⼝)た⽊(⾝)に このような若(若い)がまた⽣生えるとは」。輝くような喜びぶりだ。因みに当時、⽊製の入れ歯の固定には濡らした和紙を用いたそうだ。

ー (岐⾩県) 真生⿇稀哉

 

 

日本⾷共同購⼊

5⽉の注文締め切切りは7日(⽔)午後9時で、配達は15⽇(⽊)の予定です。 ANE法人スポンサー、ダイワフード様のオンラインショップ、市場ジャンクションhttp://www.ichibajunction.com.au/ja/から注したい商品を選び、メールして下さい。オンラインではご注文なさらないで下さい。 

ー ヒューズ博美

 

 

 

文部科学省選定映画 ドキュメンタリー「僕のうしろに道はできる」(英語字幕)と⼭元加津⼦講演会

 愛はいのちを立ち上がらせる 絶望から⽣まれる希望のシンフォニー。ある日突然、脳幹出⾎血で倒れた宮ぷー(宮⽥田俊也)。⼀生意識識は戻らないし、体のどこも動かないと医者に宣告された。本作品を通して、苦しみは苦しみで終わらない、誰もが持つ無限の底⼒が⾃分や誰かを輝かせる光に変えていく、そのいのちの軌跡を描き出す。

 

日時:2014 年 6 ⽉14 ⽇ 土曜⽇ ドアオープン 9:30am

映画:10:00-11:30am 講演会:11:45am-1:00pm

場所:Glen Eira City Council Theatrette,416-428 Glen Eira Rd, Caulfield

チケット:映画+講演会 ⼤人$23、15 歳以下とコンセッション $20、ANE会員 $20

WEB サイト&チケット購⼊blazinganewtrailmel.wix.com/kakko

*収⼊は運営費とゲストの滞在費に充当されますので、大勢の皆様のお越しをお待ちしております。

山元加津⼦講演会実⾏行委員会 blazinganewtrailmel@gmail.com 

− ホランドこと

 

 

ANE カルチャースクール  要予約

内容 連絡先 担当 場所 日程 時間 費用
折り紙クラブ 0425 766 485 ヒュース
博美
Moonee Ponds 第2火曜 2pm-4pm 無料
バイリンガル
俳句療法
kicho-nobunaga@ hotmail.com 小紋寿
ルミ
Writers Victoria,
3F Wheeler Centre,

176 Lt Lonsdale St
Melbourne
第2木曜 10:15-12:30

メンバー
無料
$3 非会員

 

 

⼈⽣50年といわれたその昔… Part 13

「⼤大殿はお病気なのでございますか」と、舅がしばらく姿を現さないのを不審に思った帰蝶が聞くと、ウツケ殿は脇を向いて⾔った。

「お忙しいだけじゃ」

(敵国から⼈質の意味もあって来た嫁に本当の事を⾔うハズがない。大殿は亡くなったのだ。それにつけこんで美濃から攻めて来られぬようにと、父上と長井を仲違いさせたのだ)

帰蝶は⽗に⽂を書くため筆をとった。

「帰蝶は、頂いた薬草の煎じ薬を飲んで、元気にしております。この度、動きやすく軽量で安価にできる足軽用の鎧(よろい)が手に⼊入りました。万⼀戦闘の折には、⼤切な美濃⾜軽の命をこのような鎧で守ってやって下さい」筆に墨をつけなおすと、こう締めくくった。

「敬愛する義⽗父上へ、忠実なる婿信⻑⾧長より」

年明けて一五⼀年、⼗八歳になったウツケ殿は、正⽉でも休まず朝駆けに飛び出していた。帰った夫の着替えを帰蝶が手伝っていると、廊下でバタバタ⾛る⾳音がした。

「も、物⾒の者が、清州城が火の海だと…」息を切らせてとび込んできた平手が⾔った。

「正⽉月に付け⽕火をするは、美濃兵の奇襲かも…」と⾔いかけた平⼿は帰蝶と⽬が合うと、「どこのどいつでございましょう」と、言い直して続けざまに礼をした。ウツケは、手を振って平手を追い払った。

「兵を武装させ万⼀に備えよっ」

帰蝶が中庭に⽬目をやると、ススだらけの利家の顔を、かのがふいている。ウツケの脱ぎ捨てた⼩小袖に顔をあてると、いぶくさい。着替えを⼿伝う帰蝶はウツケの腰帯を力任せに締めた。

「火付けをした者の名をあてましょうか」

「ばれたか。しかし、おもしろかったよなあ、利家。総勢⼋騎で清州城内を⽕の海にしてやった」

「わずか⼋騎で?」

「⾺で押し寄せ城⾨の中に⽕のついた矢を射かけ、⾨がしまると別の⾨に⼀斉に乗りつけて付け⽕し、大声を出して暴れまわり、長ヤリを全部捨てて逃げ帰ってきた」

「ヤリの長さで、 誰のシワザか分かるではありませぬか」

帰蝶はウツケの腰帯を乱暴に引いた。

「平⼿の前では父上のセイにしておいて!」

よろけて帰蝶の胸にぶつかりながらウツケ殿は、「アッハッハ…」

「正⽉の宴会中の清州城は、大騒ぎになったでございましょう。この乾風で火のまわりも早いはず。されど、何ゆえ?」

「皆が俺をウツケと思うのはかまわぬ。したがそなたは、俺の妻じゃ」泣きそうになって顔をそむけた。「ムリかな」

「清州への嫌がらせにしても…少⼈人数すぎる奇襲、しかも殿のシワザと分かるようにした…」

帰蝶はまばたきもせずに⾔った。

「少⼈数で攻めたて、殿と内応する清州の別勢⼒があったと見せたのでございましょう?」

ウツケはニヤリと笑った。

「フッフフ、これで清州城の信友は、城内の謀反者を詮索するのに忙しくなる。俺の家督に⼝出しする暇はなくなるだろうよ」

(清州城の織⽥本家が家督に⼝出しをしてくるようでは、わが殿を嫡男と決めていた大殿は瀕死の状態かあるいはすでに…)

ウツケに聞かなかったのは、夫を詮索しないのが敵国から嫁いだ妻のたしなみと思われたからである。帰蝶は美濃の⽗へ⽂を送らなかった。

(父上が尾張の弱みにつけこんで乱入しては、たまらぬ。侍⼥達にも黙っていよう)

(続)

− ⼩紋寿ルミ http://www.burningbooks.com.au/store/kicho-nobunaga.html

 

 

 

第22回 岐阜県文芸祭 メルボルンから優秀賞

3⽉1⽇、第22回岐⾩⽂芸祭創作(⼩説)部⾨門優秀賞を受賞したのは、授賞式のために帰国したメルボルン在住の退職英語教師小紋寿ルミさん(現在ANEバイリンガル俳句会主宰、及びANE ニューズレター編集者)でした。ルミさんは岐⾩で信⻑ファンや⼩小説家⽂筆家と懇談し、「すばらしい」時を過ごしたそうです。

 そのうち⼀人は、同秀作賞を受賞した商業ライターで小説家志望の真⽣麻稀哉さん。P.3で真⽣生さんのANE 投稿コラムが読めます。お⼆の⼩説が掲載された岐⾩県教育文化財団発⾏本は、クカバラ⽂文庫または編集部で、会員に無料貸し出しします。

 

 また、ルミさんの、英語俳句を21句つなげた英語詩が掲載された「記憶の織物」という詩集が、マニングハム市のサポートにより、この3発⾏されました。認知症を体験する⼈人や家族の立場理解ために刊⾏されたこの本を借りたい⽅方は、編集部までお問い合わせ下さい。

 

コメント

関連記事

最新記事

カレンダー

<  2024-04  >
  01 02 03 04 05 06
07 08 09 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

プロフィール

新老人の会からのお知らせです。 Association of New Elderly Inc.

記事一覧

マイカテゴリー