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第13回 日本映画祭

メルボルンでも日本映画祭開催。バラエティ豊かな内容で好評!

2009年12月04日掲載
 

 毎年恒例となっている日本映画祭は、今年で13回目となる。初日の12月3日には、当日上映された『南極料理人』の沖田修一監督と原作者の西村淳氏が会場を訪れた。

上映の前に行われたレセプションの模様。



 レセプション会場には、日本から訪れた映画関係者やメルボルンに在住の日本人が多かったが、中にはメルボルン在住で日本に興味を持っている外国人の姿も見られた。おつまみとドリンクを片手に映画について語り合ったり、沖田監督と西村氏と記念撮影をされたりなど、会場は和やかな雰囲気であった。


 原作者の西村氏に南極についての話を伺うことができた。南極へは、‘帰るために行く’。無事に帰ることが南極行きの最大の目的だそうだ。また、南極生活での心構えは‘がんばらないこと’。今日できることは、明日やる気持ちで過ごされていたそうだ。



 レセプションの後は、シアタールームで『南極料理人』が上映された。この映画は日本で8月4日に公開されたのだが、今でもロングラン上映されている。沖田監督は、この映画が初監督作品である。この映画のストーリーは、原作者である西村氏が海上保安庁から料理担当として南極のドームふじ基地に派遣されていた時の体験を基にしている。

 上映前の沖田監督、西村氏のあいさつは以下の通り。

 沖田監督「メルボルンには、今日到着しました。海外で自分の映画が上映されるのは初めてなので、とても楽しみにやってきました。8人のキャストが演じる南極料理人たちの芝居、掛け合いを、ぜひ楽しんでください。」

 西村氏「雪の降る北海道からやって参りました。沖田監督が撮ってくれた素晴らしい映画を楽しんでください。お腹が空いている方は要注意です。」



 西村氏の言葉通り、数々のおいしそうな料理のシーンを見ていてお腹が鳴りそうだった。ペンギンもアザラシも、自分たち以外は誰も住んでいない平均気温が−50度以下の極寒の地で1年4ヶ月も生活できたのは、チームワークの良さもさることながら、西村氏の作る料理のおかげでもあったのではないだろうか。



上映後に沖田監督および西村氏と観客との質疑応答が行われた。
主な質問は、以下の通り。
(O:沖田監督、N:西村氏)

Q:撮影地ついてのお話を聞かせてください。
O
:西村さんの本を紹介してくれた方に脚本を頼まれたことがきっかけで、(映画作りを)始めました。本を読んで、どこで撮るか悩みましたが、それは置いておくことにして脚本を書き進めて行き、西村さんにお会いして脚本を書き直して行って完成させました。最終的にどこで撮るかという段階になった時に、西村さんに北海道にドーム基地に見える所があると教えて頂き、3年前に探しました。ドーム基地はペンギンのいる昭和基地と違って、日本でも雪原を作ればドーム基地が作れるのでは?と思いましたので。

Q:映画の最後だけ「おいしい」という言葉がでてきたのは?
O
:映画の中で「おいしい」って言わないルールにしていました。おいしさを表現するのに「おいしい」という言葉を使うと簡単なので、キャストには言葉を使わずにおいしさを伝えられる演技をしてもらいました。
あと、僕の中で普段の食事は黙々と食べるイメージがあったので、食事のシーンは日常の食事を表現しています。
N
:実際の隊員たちも、黙々と食べていました。

Q:一年以上もの献立はどのように作られたのでしょうか?
N:まず、食材の種類の話をしますと、オーストラリア隊は100種類、中国隊は150種類、日本の昭和基地で550種類です。ドーム基地は880種類用意して頂きました。
メニューは決めて行きません。隊員たちのその日の体調に合わせて作っていました。例えば、疲れている時はカロリーの高い食事や甘いものを作ったり、ブリザードなどで外に出られない日はカロリーの低い食事にしたり。体調を見て料理を作るというのは、家庭のお母さんのような感じです。


『第13回日本映画祭』
日時:2009年12月3?8日
会場:ACMI Cinemas, Federation Square
住所:Federation Square, Flinders Street, Melbourne VIC 3000
TEL:(03) 8663 2583
料金:一般$14、コンセッション$12、
    ジャパンファウンデーション会員$10、5チケットパス$55(オープニングとクロージング作品を除く)
チケット:発売中。会場ボックス・オフィス(9AM~6PM)、またはオンラインwww.acmi.net.au/tickets

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