フランクストン・日本語スピーチコンテスト 2013
小学生たちも日本語で自己紹介
[ 13/Sep/2013 ]
9月6日(金)、モナッシュ大学ペニンシュラ校にて、フランクストン市の小中高校生たちによる日本語スピーチコンテストが行われました。
この大会はフランクストン・裾野友好協会が主催しています。
休憩時間には裾野市を中心とした日本紹介のビデオが流れ、会長のピーター・パターソン氏は何度目かの裾野市訪問で明日には日本へ発つなど、フランクストン市が裾野市との姉妹都市提携を大切にしていることがうかがわれます。
日本語スピーチコンテストというと、つい5日前に開催された日本語弁論大会を、思い浮かべます。
その大会は、17歳以上の日本語学習者が、自分の主張を日本語で発表する大会でした。
本大会では、最上級のみがフリー課題であり、他の部門はあらかじめ、課題を与えられていました。
- Prep ~ 3年生は、自分の名前、年齢、学年を含んだ挨拶をすること。
- 4年生 ~ 6年生は、挨拶に加えて「桃太郎」の最初の段落を話すこと。
- 7年生 ~ 8年生は、挨拶に加えて「桃太郎」の次の段落を話すこと。
- 9年生 ~ 10年生は、挨拶に加えて「桃太郎」の残りの段落を話すこと。
- 11年生 ~ 12年生は、挨拶の後、フリー課題。
低学年の子供たちが、日本語で挨拶をする様は微笑ましく、会場全体がアットホームな雰囲気に包まれました。
進行も、
- 小学生たちは、まず、参加者を一つに集める。
- 評価の基準をしっかりと説明する。
- 一人のスピーチが終わるたびに、参加賞を手渡しする。
- 緊張してつまったような子どもに対して、係員が少し手助けをする。終わった後は"Well Done!"とフォローする。
- 小学生は前半が終わった時点で、結果発表と表彰をして解散、長時間拘束しない。
など、細かいところまで行き届いた配慮がありました。
最後の Senior はフリー課題です。
高校生らしく、「アイドル」を課題に選んだ Sharon Law さんは、
「日本のアイドルは可愛いだけではありません。有名なアイドルグループは2011年の大地震の後、被災地に何度も足を運んで、被災者たちを勇気づけるコンサートを開いています。見ている人に元気をくれる存在。それが日本のアイドルです。」
とスピーチして、見事優勝に輝きました。
本大会では、自分の主張を日本語で話せるようになるまでの、小学生時代からの日本語学習者の成長過程を見ることが出来、大変に有意義なイベントであると感じました。
惜しむらくは、このコンテストの存在が今ひとつ認識されていないこと。
参加資格が、フランクストン市の小中高校生であったとしても、近辺の日本語教育組織や日本関連コミュニティからの来訪者が見受けられなかったことは、残念でなりません。
このような草の根の有意義なイベントが広く認知され、これからも発展していくことを願っています。
入賞者リスト
- Lower Primary (Prep - Year 3) Division
- 1st prize: Sanjana Ajjampur
- 2nd prize: Cooper McCann
- 3rd prize: Charlotte Nolan
- Highly Commended: Kai Hammond
- Upper Primary (Years 4 - Year 6) Division
- 1st prize: Mia Davis
- 2nd prize: Thomas Coyne
- 3rd prize: Emily Burns
- Highly Commended: Tully Dolden
- Japanese Environment (Primary) Division
- 1st prize: Veronika Haragozo
- 2nd prize: Joe Coney
- 3rd prize: Lisa Pregnell
- Highly Commended: Len Coney
- Junior (Years 7 - Year 8) Division
- 1st prize: Emily Lai
- 2nd prize: Chloe Salter
- 3rd prize: Chloe Chilvers
- Highly Commended: Caitlin Anderson & Jessica Evans
- Japanese Environment (Secondary) Division
- 1st prize: Leo Pregnell
- Intermediate (Years 9 - Year 10) Division
- 1st prize: Braden Newbold
- 2nd prize: Alexandra Valerio
- 3rd prize: Lycoris Li
- Highly Commended: Brittany Wiles
- Senior (Years 11 - Year 12) Division
- 1st prize: Sharon Law
- 2nd prize: Nikola Guzys-McAuliffe
- 3rd prize: Tim Lai
- Highly Commended: April Sheahan
文・写真:矢部勝義
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