インタビューinterview

キャリア・学ぶcareer

関隆行さんと谷川育子さん インタビュー

メルボルンのサーカス学校NICAで学ぶ

【プロフィール】
関隆行さん(左)
日本ではプロのスタントマンとしてテーマパークなどで活躍。シルク・ドゥ・ソレイユを見た時にサーカスを学びたいと思い、現在の学校で学ぶため2009年1月に来豪。大阪出身。
谷川育子さん(右)
日本ではフィットネスクラブやヨガのインストラクターとして活躍。来豪前にインドネシアでヨガの仕事をしていた時、メンバーが足りないということでサーカスに出ることに。このことがきっかけでサーカスを学びたいと思い、現在の学校を見つけ2009年1月に来豪。北海道出身。


--メルボルンに来た経緯を教えてください。

関さん:シルク・ドゥ・ソレイユで人間離れしている技の数々に感動し、自分もサーカスを学びたいと思うようになりました。ただ、日本にはサーカスが学べる学校が無く、調べた結果メルボルンの現在の学校を見つけ、来豪を決意しました。
谷川さん:ダンスが好きなので、ダンスかティシュー(天井から垂れ下がる布を使い行う空中パフォーマンス)をニューヨークで学びたいと思っていたのですが、偶然オーストラリアのサーカス学校を見つけ、オーディションを受け今に至ります。


--オーディションという言葉が出ましたが、どういったものだったのでしょうか?

関さん:現地の人はオーディションがあって、器械体操やバレー、柔軟などその人個人の得意とする技を披露したようです。ただ日本にいましたので、学校から送られてきたリストに書かれていることをビデオで撮影し、DVDにして学校に送りました。
谷川さん:リストはV字腹筋が何回できるかとか、30秒で腕立て伏せが何回できるかといった内容のものでした。


--専攻されている科目は何ですか?

関さん:2つ選択できるのですが、メテオ(先に重りをつけたひもを華麗に操るパフォーマンス)とコメディアクロという椅子を使ったアクロバットを専攻しています。グループアクトではフープダイビング(輪の中を潜り抜けるショー)を学んでいます。
谷川さん:ティシューという天井から吊るされた布を使った演技と大きなキューブを操る演技を専攻しています。グループアクトではグループジャグリングを勉強しています。


--NICA(National Institute of Circus Art)の魅力はどんなところですか?

谷川さん:設備が整っているところですね。施設が大きく、空中演技の練習もできますし、ダンスのフロアや筋トレの設備も整っています。
関さん:先生が親身なってくれるところです。
谷川さん:元プロのサーカスでパフォーマンスしていた人や中国の雑技団にいた人が先生という、とても恵まれた環境で学べるところも魅力です。クラスメイトもとても親切でフレンドリーです。

  

   練習風景                        学校内にある劇場

--どんな人が通っているのでしょうか?

谷川さん:色々なバックグラウンドの人がいます。元看護師さんや全く違う仕事をしていた人が仕事を辞めてサーカスの勉強をしていたりもします。
 

--サーカスの魅力について教えてください。

谷川さん:できないことができるようになるところです。先生から「サーカスはimpossibleなことをpossibleにすることだ」と教わりました。今できないことでも、少しずつ練習すれば1年後にはできるようになっている。できないと思われることに対して一生懸命前向きに取り組んで進んでいくところに魅力を感じます。
関さん:あり得ない動きを自分のものにしていけるところと、できた時の喜びです。


--今までに危ない経験をしたことはありますか?

関さん:指がそって骨にひびが入ったことがありました。飛び込んだ僕の体を練習相手がキャッチしきれず、地面に突っ込んでしまったんです。
谷川さん:ティシューで上から下りてくる時に足を開きすぎてしまい体が止まらず、手でティシューにつかまって地面ぎりぎりのところで何とか止まった、という経験があります。
 

--忍者サーカスというパフォーマンスをされているそうですね。

谷川さん :忍者サーカスは、私とタカ(関さん)が中心になって作ったグループです。企画は私がしたんですけど、タカ(関さん)が日本で忍者の役をやっていたこともあって、技も上手で周りからは忍者って呼ばれているんです。また、忍者はオーストラリアでとても人気なので、忍者のショーをやったら人気がでるんじゃないかって思ったのが始まりです。以前イベントで5人ぐらいで忍者ショーをやったら、観客の反応がとても良かったんです。昨年は小学校のイベントで忍者コメディーをやりました。これからもイベントに参加して少しずつ大きくしていきたいと思っています。

忍者VSギャングスターというイベントにて

--将来の夢を聞かせてください。

関さん:シルク・ドゥ・ソレイユのショーに出てみたいですね。あと家族で忍者ショーもやりたいです。
谷川さん:豪華客船でショーをしながら、ヨーロッパやブラジルなど世界を回りたいです。それからパートナーと日本でサーカス学校を作りたいです。


--パフォーマーを目指す方に一言お願いします。

谷川さん:歳は気にせず、やりたいならその道に進む。1歩踏み込めばまたそこで同じ夢を持った人達と触れ合えるし、応援し合えると思います。


--最後にメッセージをいただけますか?

忍者サーカスは、お誕生日パーティーや小学校のイベント等でサーカスができる場があればいつでも出張します。ジャグリング等のパフォーマンスもできますし、レッスンもしますのでお気軽にお問い合わせください。


【インタビューを終えて】
ショー直後のインタビューにも関わらず、気さくにたくさん話して下さったお2人の笑顔とサーカスに対する熱意がとても印象的でした。そんなお2人が出演されているショー「WE ALL FALL DOWN」が今月26日まで開催中です。読者の皆様にも是非足を運んで欲しいです。


忍者サーカス
 Blog: ;;;;; http://circustrip.blogspot.com/
email:ikko33@hotmail.com
           

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