インタビューinterview

グルメgourmet

2014年世界バリスタチャンピオン井崎英典さんインタビュー

世界チャンピオンに突撃インタビュー

世界中のバリスタが憧れるバリスタ・チャンピオンシップにて、見事チャンピオンの称号を獲得した井崎英典さん(24)。

先日メルボルンで開催されたコーヒー展示会、MICE2015@Show Groundsにて突撃インタビューを行いました。

井崎英典(いざき ひでのり)
実家がコーヒー屋さんを経営していたこともあってその影響を強く受けた英典さん。大学卒業後にバリスタの道を進むことを決めたそうです。現在は丸山珈琲の社員として世界を飛び回りながら活躍中。
若くして栄光を掴んだ彼はお会いした瞬間から輝くオーラで満ち溢れておりました。

 

― 英典さん、本日はお忙しい中ありがとうございます。丸山珈琲には長くお勤めなのでしょうか。

大学が東京にあったため、当時長野にしかなかった丸山珈琲店に週末だけ通ってアルバイトをしていました。毎週末新幹線で長野県の小諸(こもろ)まで行っていましたね。

 

― 大学ではやはりコーヒーの勉強を?

いいえ、カルチュラルスタディーを勉強する、国際文化・異文化交流を専門とする学部におりました。いわゆるサブカルチャーを研究する部門です。
この学部を選んだ理由は、文化理解の観点から海外の人々と対等に話せるようになりかったからです。

 

― では留学もされていたのでしょうか?

はい、イギリスのロンドンに滞在していました。

 

― なるほど、どうりでイギリスのアクセントなんですね!(笑)メルボルン、オーストラリアにはどういった印象をお持ちですか?

実はメルボルンは今回で6回目なんです。去年の12月にも仕事で来ました。
もう最高です。コーヒーの文化レベルはトップレベル。食のレベルも高いですね。シドニーと違ってメルボルンは落ち着いた、もっとゆったりした印象があります。

 

― 今回の滞在で英典さんはどんなお仕事やイベントに関わっていらしたんですか?

バリスタの競技会である、バリスタチャンピオンシップでMCをします。
昨年の大会で優勝したので、今回は出場者としてではなくMCとして参加しました。また今年のバリスタチャンピョンであるキャンベラにあるONA CoffeeのSasa Sestic氏のトレーニングを行いました。

 

 

―若くしてチャンピオンの称号をとった心境は?何かその後変化はありましたか?

実は挫折の連続だったんです。大事な場面で自分を支えてくれた皆様がいたからこそ、この称号がとれたんだと思います。実力ではまだまだだと思っています。実力と称号のギャップの差に悩まされた時期もありました。

 

―ではチャンピオンをとったこの先、英典さんが目指すものは?

バリスタの地位向上に努めたいですね。例えば、テーラー、シェフは一流の職人として世界の皆様に尊敬されていますよね。バリスタが、そのように尊敬される職業として認められる努力をしてゆきたいです。

また、日本人バリスタとして外国人主流の業界の中でアジア人、そして日本人がどこまで活躍できるのかということにも挑戦していきたい。
実は日本人でいることが嫌な時期もあったんです。やはり文化の違いや付き合い方の違いの壁を感じました。でも今はそれをプラスに考えるようになりました。
日本人はおもてなしの精神、サービスに関しては世界でもトップクラス。そういった僕たちしか出来ないホスピタリティのテクニックをどんどん世界に発信していきたい。

日本初のコーヒーカルチャーを発信していきたいですね。

 

>>編集後記

世界中のバリスタが憧れる地位にいながら、今後のコーヒー業界、そして日本のコーヒー産業を真剣に考えている英典さん。 その眼差しは凛としてエネルギーに満ち溢れていました。
近い将来、英典さんが牽引する日本のコーヒー文化のレベルが向上していくのを楽しみにしております!

丸山珈琲オフィシャルホームページ
http://www.maruyamacoffee.com/

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