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遠くで書いた母国語 - 日系ブラジル移民の文芸活動

メルボルン大学文学部、Walter Mangold基金主催

-遠くで書いた母国語 日系ブラジル移民の文芸活動-

(話し手)
国際日本文化研究センター教授
細川周平氏

(講演内容)
ブラジルへの日本人の移住は1908年に始まり、今では日系人口130万人という、海外最大の日系コミュニティを形成しています。
日本からの移民が始まった早い段階から、書くことで生計を立てることは出来なかったものの、俳句や短歌といった伝統的な日本の詩歌や短編、小説を書く移民の人々がいました。
こうした作品の多くには、日常生活の些細な出来事や、ホームシックに苛まれる様子、生活の喜びや不安が見てとれます。
母国語である日本語で書かれた作品は、故郷と地球の反対側で、文化的にも言語的にも孤立したところでマイノリティとして暮らす人々の精神的な絆を見事に捉えています。
この講演では、言葉の通じない外国において、否応なしに自分の言語しか話せない状況にあることの重要性を考察します。


  
写真:細川教授
 
日程:6月17日(木)
時間:6:30pm–7:30pm
入場:無料
場所:Elisabeth Murdoch Building, Theatre A
    The University of Melbourne, Parkville.
電話番号:(03)8344 7775
Email: masu@unimelb.edu.au

 

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