記録のかかった準決勝

更新日: 2013-06-09

うにょ〜ん。
French Openも残すところ男子決勝のみとなりました。女子シングルスはSerenaが11年振りの栄冠に。昨年のチャンピオンのSharapovaは二連覇ならず。

男子準決勝は御存知かと思いますが、Nadal VS DjokovicとFerrer VS Tsongaでした。Nadal、Ferrerが見事勝利し決勝はスペイン人同士の対戦となります。

TsongaはFedererを破って自身初のFrench Open準決勝進出を決めました。準々決勝のTsongaは素晴らしかったですね。2008年のTsongaが大ブレークしたAustralian Openの対Nadalの試合を思い出しました。自分がメルボルンに来て初めてのAustralian Open、今まで生で見たことがなかったNadalが見られると楽しみにしていました。Tsongaといえばジュニア時代にBaghdatisの影に隠れて2位に甘んじていたという印象しかなく、勝ち上がってきたとは言えNadalだろうと思っていました。しかしいざ蓋を開けてみると、コートの隅から隅まで走り回るNadalの足が遅く見えるほどTsongaがガンガン打ち込んでNadalにすら取ることが出来ないようなところへ打ち込んだのです。決勝ではDjokovicに敗れましたが、その後の活躍のステップに繋がる試合でした。ちなみにこの決勝戦が実はTsongaにとって初めてのツアー決勝だったのです。初めてのツアー決勝がGSというのは、1997年にFrench Openを制したブラジルのKuertenに次いで二人目です。

Tsongaに勝利したFerrerは今年で31歳のベテランですが、ここ２，３年がキャリア絶頂という珍しい選手。トップ４の影に隠れていますが常に５位です。トップ４はもはや宇宙人ですからね、地球人最強はこのFerrerでしょうね。ドラゴンボールで言えばクリリンといったところでしょう。クレーコーターですがどのサーフェスでも安定した成績を残していますが、GSの決勝は今まで縁がなく、今回が初めての決勝です。相手は土魔神のNadal。ディフェンシブなテニスの選手は自分よりディフェンス能力の高い選手には勝てませんから、決勝はかなり厳しい戦いになるでしょう。Ferrerも最近は攻める展開も増えましたから勝機もあるでしょう。Australian OpenではNadalに勝利していますが、あの時のFerrerは完璧な試合展開でした。あれを再現出来れば十分善戦できるでしょう。

今大会一番の盛り上がりを見せたのはやはり昨年の決勝の顔合わせとなったNadal VS Djokovic。この日は気温30度近くなり湿度がなくなりボールが跳ねるようになるのでNadalに有利でした。しかし怪我から復帰後初のGS、直前のモンテカルロではDjokovicが勝利を収めていることから勝率は五分五分でした。Djokovicは生涯GSが、Nadalは男子史上最多となる同一GS最多勝利記録となる8回目のGS制覇への挑戦権がかかっていました。結果は、６－４、３－６、６－１、６－７、９－７でNadalの勝利。Djokovicの敗因は2つ。まずは体調。先ほど言った通りこの日は30度となりDjokovicは試合中に熱中症に襲われました。セット終了後のバスルームブレークで嘔吐したようなジェスチャーを見せていましたね。もうひとつはスマッシュミス。ファイナルセットで先にブレークしたのはDjokovicでしたが、第8ゲーム4−3、Djokovicサーブの場面でネットに詰めスマッシュを打つもネットに体が倒れてしまいポイントを失いました。テニスでは2バウンド前にネットに触ってしまうと相手のポイントになるのです。その後のゲームでもNadalの頭上をロブで抜きますが股抜きショットで返されたのを再びスマッシュミスを犯したのです。最後の第16ゲームでも果敢に攻めますがまたもスマッシュミス。これが響きNadalに敗れました。今回の二人の対戦は珍しくラリーが少なかったですね。クレーですからよけいラリーは多いと思いましたが、お互い打ち込んでいき見応えのあるストローク戦となりました。

いよいよメインイベントの男子決勝。明日は月曜日、試合は夜中ですがぜひぜひ生で見ましょう。初のGS決勝を決めたFerrerがNadalにどこまで対向するか楽しみですね。