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新作英語落語"星の王子さま"

オーストラリアの人が落語に大爆笑!

2012年11月23日掲載

11月15〜17日の3日間、カールトンの La Mama Theatre において、笑福亭笑子さんによる新作英語落語"星の王子さま"が公演されました。

 

初回の15日、三味線、笛、太鼓による出囃子や見台、小拍子といった古風な上方落語のお膳立てがそろっている中で、日本人は私ただ一人。
小学生くらいの子供2人を含めた家族づれも見うけられました。
笑子さんの「落語を知らない人は?」との問い掛けに、私を除いた全員が手を挙げました。
そのためにもまず、"Rakugo is a sitting comedy a performer plays  all the characters by herself / himself" と落語の説明。
扇子や手拭いで何でも表現できること、小拍子により時間、場所、人、場面、状況の変化が表現されることなどが簡潔に解説されました。

 

新作の内容は"星の王子さま"の人生とは何かをテーマに、古典の名作"道具屋"と"地獄八景亡者の戯れ"のエピソードを笑子さん風にアレンジし、組み込んだものでした。

"道具屋"の、少し頭の弱い主人公と客とのやり取り。
商売はうまくゆかず「人生とは」を考えることから、"星の王子さま"と自然につながっていきます。
異世界への旅で辿り着いたのは地獄、ここでも"地獄八景"と自然につながります。
落ちは「人生に大切なものは目に見えない」という"星の王子さま"のテーマを元にしたもの。

聞き終わっての感想は、まぎれもない古典落語だ、というものでした。

落語という言葉すら知られていない他国。
日本においても話に聞いたことはある、という程度になってしまった昔の習慣・風俗による古典の笑い。
"星の王子さま"というお馴染の物語を枠組として選んだのは、古典の笑いを他国の人に伝えるための必要なアレンジであると感じました。

他の聴衆も、パペット・腹話術・南京玉すだれなどのパフォーマンスに魅せられるだけでなく、"道具屋"のやり取りや"地獄"の風景など、落語の笑いどころでしっかりと爆笑していました。

 

公演の後は、La Mama Theatre の前庭にて笑子さんとの歓談会がありました。

「私は異端です。」と笑う笑子さん。
  ・日本国外を拠点とする唯一の落語家
  ・英語による落語
  ・パペット・腹話術・南京玉すだれなどのパフォーマンスを駆使する
  ・その地の人にお馴染の枠組で落語を再構築する
落語を世界に広めるのに一番適した人と思います。

この三日間だけでも、どれだけの人に「落語」を広めたのでしょうか?

笑子さんを擁するメルボルンは、落語が世界に広まった時には、「落語はメルボルンに限る」と言われるのではないでしょうか?

 

文・写真:矢部勝義

※こちらの過去記事もどうぞ -> 【動画つき】笑福亭笑子さんインタビュー

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