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サーカスパフォーマー阪知香さんインタビュー

サーカスへの熱い想い

2011年5月19日掲載




【プロフィール】
阪 知香
1980年生まれ、北海道出身。小学校2年生にしてミュージカル「CATS」に魅了されダンスを習い始める。東京の大学で演劇を学び、その後パフォーマーとして活躍。2007年よりメルボルンにある国立サーカス芸術学院the National Institute of Circus Arts (NICA)で学ぶ。今年6月に帰国予定。


  


ーオーストラリアでサーカスを学ぼうと思ったそのきっかけは?

 

 

 元々日本でもパフォーマンスの仕事をしていましたが、旅行でシドニーに行った時に観た「サーカスOZ」に衝撃を受け、それをきっかけにオーストラリアに移り、サーカス学校NICAに通いました。それぞれのキャラクターにすごくオリジナリティーがあり、笑いがあり、ストーリー性もあるオーストラリアのサーカスを観て、「これこそ一番自分に向いている」と感じたんです。

「サーカスOZ」のパンフレットを買い、出演者の経歴を見てみると、NICAの卒業生がほとんどで、NICAの存在を知ったのもその時でした。その後シドニーで空中芸のレッスンを習っていた時、掲示板でたまたまNICAのオーディションの張り紙を見つけ、何の為のオーディションなのかも分からないまま受けてみました。それがNICAの入学試験だったんです。



 

 

  


-日本ではどんなパフォーマンスをされていましたか?
 

キャラクターの着ぐるみを着て踊るキャラクターダンサーをしたり、回遊系のパフォーマンスグループでフェスティバルに出演したり、個人ではピエロに扮しバルーンショーやパントマイムなどをしていました。役者としても何年か活動はしていたけれど、パントマイムの様な身体表現の方が自分には合っているとはずっと感じていました。ピエロといえばサーカスだし、サーカスにはすごく興味があったので、色々なサーカスを観に行っていました。


 


-最近の活動について教えて下さい。
 

NICAを卒業してから、オーストラリアで100年以上続く歴史ある伝統的なサーカス「Perry bros Circus」に出演していました。彼らとは以前から交流があったんですが、卒業前からずっと「機会があれば是非出演したいです!」とお願いしていたのが叶って、はじめは1日だけの予定だったのが、「日本に帰るまでの間、トモコの好きな時にいつでも来ていいよ。」と言ってくれて、結局2ヶ月間フットジャグリングやハンドスタンド、コントーションをパフォームしていました。


 

 

-この道に進む事に不安はありましたか?
 

スタートが遅かった事にはじめは不安がありました。学校でも、他の生徒より10歳くらい年上で、皆がサーカスの基礎である体操やアクロバットの経験者が多い中、まず基礎からスタートした訳ですから仲間との差は生じました、しかし自分の専門とするものを選択してからは得意なものを伸ばすことに時間と労力を費やしたのでそこで不得意だったものをカバーすることが出来ました。

人と比べずに、ストレスを感じない様にしているし、自分はレベルよりもオリジナリティー、発想、キャラクターなどで勝負していきたいと思っています。


 

 

-演じる時に心がけている事は何かありますか?
 

体調管理や身体のメインテナンスには気を遣っています。中学生の頃からしているヨガも、精神的にも落ち着くし、身体もほぐれてウォームアップにもなるので欠かせないですね。




  
 

-パフォーマンス以外に、何か好きな事や趣味などあればお聞かせ下さい。


何をしていても常に求めているのは芸術で、最後はやっぱりパフォーマンスにたどり着きます。

 

 

-小さい頃はどんなお子さんだったんですか?
 

小学校2年生の時に「CATS」を観て、その魅力に惹かれダンスを習い始めました。思い立ったらすぐに行動してしまうんです。今こうしているのも、「ただサーカスをやりたいんです!!」という思いで行動しているのを、周りの人が受け入れてくれたからだと思います。今自分が歩んでいる道でとても幸せです。でも、オーストラリアに来てここまで歩んでこれたのは、皆が私を受け入れてくれて、サポートをしてくれたからです。今まで周りからチャンスもたくさん与えられてきました。
 



  
 

-今後の目標は何ですか?


逆輸入の様だけれど、こちらで学んだものを日本に持ち帰り、それを生かしながら日本のサーカスを広め、盛り上げ、もっとサーカスを人々の生活の身近なものにしていきたいです。また、今、日本では外国のサーカスの方が人気があるけれど、日本のサーカスには、伝統的で日本独特の芸があり、それを絶やさないように引き継いでいきたいです。パフォーマーとして出来るところまでやっていきたいけれど、体力的に限界がきたら、パフォーマーを育てる施設の運営やトレーナーなどをして、日本のサーカスの存続に貢献していきたいと考えています。
 

 


GO豪メルボルンをご覧の皆さんに一言お願いします

 

サーカスと言えば、子供の頃に行ったのが最後、という方が多いかもしれませんが、お子さんだけではなく、大人の方も是非日本のサーカスに足を運んで下さい。人を喜ばせようとするもてなしやパフォーマンスの心をライブで観てもらいたいです。
 






観る人に夢を与え喜ばせる事を自分の喜びと感じながら、サーカスに熱い情熱をそそぐ。そんな阪さんが日本への帰国間近!彼女の渾身のパフォーマンスを観に行こう!!

 

◆今後の出演予定◆
CABARET VERTIGO
日時:5月21日(土)7:30pm
場所:  NICA National Institute Circus Arts, 41 - 43 Green Street, Prahran, VIC 3181
web:http://www.nica.com.au/



Circus Expo at Red Bennies
日時:5月28日(土)7:00pm
場所:Red Bennies, Level 1, 373 Chapel Street, South Yarra, VIC 3141 
web:http://www.redbennies.com/

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