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Blancharuシェフ 犬飼 春信氏 インタビュー

QVにオープンするDUCK DUCK GOOSEを手掛けたシェフ

  QVに近日オープン予定のレストラン〝DUCK DUCK GOOSE”。14日に行われたオープニング・セレモニーを皮きりに、フレンチ部門をコンサルティングするシェフ犬飼 春信氏にお会いしました。犬飼氏の実力は日本のみならず、オーストラリアでも広く知られ、Good Food Guideで1ハットを獲得するなど高い評価を得ています。

 

【プロフィール】
犬飼 春信氏 Mr Harunobu Inukai
 長野県出身。東京のヒルトンホテルで1年、浦安のシェラトンホテルで3年間修行を積む。1991年ワーキングホリデーにて渡豪し、日航ホテルシドニーで2年間、ホテルインターコンチネンタルで1年間働く。その後恵比寿の〝タイユバン・ロビュッション・シャトー・レストラン″でフランス人シェフ Maurice Guillouetの下3年間働き、フランス料理の基本を学ぶ。
 1997年に再来豪。オーストラリアで有名なトニー・ビルソン氏がオープンした〝アンパーサンド・レストラン(Ampersand Restaurant)″で初めてヘッドシェフとして2年間働く。“レストランVII”時代にはベスト・ニュー・レストラン賞受賞。2003年から総料理長としてオブザバトリー・ホテルの〝ガリレオ・レストラン”にて活躍。2008年に独立、自身のレストラン〝blancharu”をオープンし、現在に至る。


初めてのコンサルティング

--メルボルンに新たにオープンする〝DUCK DUCK GOOSE”にはどのように関わられていらっしゃいますか?

 このレストランのオーナーEdward氏が私のレストランに来た時に「やらないか?」と誘われました。ただ自分のレストランもあったので、シェフとしては難しいということから、アドバイザーという立場でコンサルティングをすることとなりました。

--〝 DUCK DUCK GOOSE”のコンセプトは何ですか?

 モダン・オーストラリア料理をコンセプトに、日本料理の技術を取り入れ、フレンチと中華の2種類の料理を軸に展開します。他に無い、ここにしかない味を出すということと、その中でも前例のない味にチャレンジしようと考えています。

  

--メルボルンのレストラン事情はどのようにお考えですか?

 メルボルンはとてもレベルが高いですね。ヨーロッパの雰囲気が色濃く残っているからかもしれませんが、個性的なレストランが多いことからもメルボルンは芸術の匂いがしますね。非常にアーティスティックな街だと思います。シドニーはもっと近代的なイメージがあります。

 また食材がシドニーとは違います。特に肉の質が違いますね。こちらで手に入る和牛は、シドニーとは全く違います。


真っ白なお皿に描く想い

--2008年に独立され、シドニーに自分の名前の入ったお店blancharu(ブランシャル)をオープンされていらっしゃいます。その時のエピソードがユニークですね。

 そうですね。独立することを誰にも言わずに、いきなり当時勤めていたホテルに辞表を告げましたから。

 blancharu では“誰もが気軽に来て食べられる”を目指したお店作りをしています。


※blancharu(ブランシャル)の由来
 フランス語の白を意味する「blanche」と自身のお名前「haru」を掛け合わせた造語。「いつまでも自分の想いを白いお皿に表現したいから」と言う想いを込めて名付けたそうです。


--「いつまでも自分の想いを白いお皿に表現したい」というBrancharuにはどのような想いをこめられていますか?

 ピカソなどの偉大な芸術家の作品は見て感じるものですよね。伝わってくるものがあります。

 料理の場合は同じ食材で、そのお客様に合わせて違うソースを使用し、盛り付けなどをしても良いと思います。それは「料理人+芸術家」なのではないでしょうか? お客様には料理に感動をしていただいて、幸せになって帰っていただきたいんですよね。また、お客様には美味しく食べていただくのもコンセプトです。

 


5秒以内の皮むきと歓喜のプレゼンテーション

--『料理の鉄人』のシェフ坂井氏、陳氏のシドニー公演の仕掛け人だとお伺いしました。

 そうですね。2010年で5回目を迎えました。お二人からも信頼をしていただいて、今回は350名を迎えて開催しました。一つの食材を選ぶのに必要量の10倍分を仕入れて選定していただいたこともありました。

--犬飼シェフから見た坂井氏、陳氏はどんな方ですか?

 坂井氏は1億人に1人の技術をお持ちではないでしょうか? 料理の考え方の基本は同じだと思うのですが、センスが素晴らしいですね。盛り付けなどの色使いが素晴らしいですし、食材の扱い方、特に野菜の扱い方はすごいです。たとえばアスパラガスは普通ピーラーで皮を剥きますよね? 坂井氏は包丁で皮を剥かれます。それくらい切れる包丁を使用されていらっしゃいますね。リンゴ丸ごと1個の皮を剥くのに5秒かからないのではないでしょうか?

 陳氏はお客様を喜ばせるプレゼンテーションが素晴らしいです。シドニー公演の際は、陳さんが要望される香辛料などをオーストラリアで手に入れることがとても難しかったですね。

 キッチンは戦場だと思います。甘い考え方ではできないですね。世界的なセレブリティ・シェフになるということは本当に大変なことです。そのなかでもやはり坂井氏はすごいですね。他の同年代のシェフがリタイアしていく中67歳で現役でありながら、新たなレストランをオープンされるそうです。


恋をしながら


--犬飼シェフにとって料理とは何ですか?

 “愛”です。たとえば好きな人に料理を作ってあげるときは、愛情をたっぷり込めますよね? それは食材の買い出しから始まっていていますよね? なので、毎回恋をしている感じで作っています。

 料理は一瞬です。調理時間、サーブするタイミングは重要です。また自分の料理が‘でき始めた’のは35才くらいからでした。料理人は現場に立ち、舌で味わって美味しいものを食べていないと、美味しい料理はできないですね。レシピはあるけれど、見て味わって体験値として習得していくことは大切です。

 

--将来の夢は何ですか?

 現在はフランス料理をやっていますが、違う分野、フランス料理以外でも挑戦したいですね。

--日本でもレストランをオープンさせたいですか?

 そうですね・・・。常駐することが難しいので、右腕が育ってくれたらやってみたいですね。Blancharuをオープンしてから約2年ですが、今回〝DUCK DUCK GOOSE”のオープンに向けてのコンサルティングでメルボルンへ来ていて、初めて自分のお店を離れています。

--個人的にはどんな食べ物が好きですか?

 作るのが好きなのはパスタ系ですね。粉から作ります。そういう意味では食べるのも麺類が好きですね。あとはお寿司、特に新鮮な貝類が好きです。中トロや大トロのマグロも好きですよ。

--ユーザーの方へメッセージをお願いいたします。

 みんな「夢」はあると思います。その実現のために学校に通ったり、研修を受けたりしていますよね。夢は叶えるものですから、一歩一歩やれば叶うものだと思います。惜しまない努力とあきらめないことが大切だと思います。

 人間は堕ちるのが嫌ですよね。いつまでも向上していたいですしね。ですから、自分に負けないことが重要だと思います。人生は辛いことの方が多いですが、歯を食いしばってやったからこその達成感や喜びがあると思います。

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>>編集後記

QVに近日オープンする〝DUCK DUCK GOOSE”。インテリアデザインも日本人の方が手掛けられたそうです。シンプルながらも食器やライトなど、随所にユニークなデザインのアクセントが楽しいです。奥に行くとびっくりするような仕掛けもあり、あちこちキョロキョロしてしまいました。オープンキッチンなので、作っているところがじっくり見ることができます。

  

 少しだけ試食させていただきましたが、フランス料理特有のしっかりした濃厚な味わいがあるのに、こってりしていません。またソースが命と言われるほどのフランス料理ですが、犬飼シェフのシグニチャー・ディッシュにはソースが使用されていないそうです。「でも自信がある!」と力強く言い切られていらっしゃいました。味わってみたいところですが、残念ながら〝DUCK DUCK GOOSE”のメニューにないとのことです。シドニーのblancharuにてお楽しみください。


DUCK DUCK GOOSE

http://www.au-ddg.com
住所:QV, 31-37 Artemis Lane, Melbourne VIC 3000
Tel: 03 9040 2000 / Fax: 03 9040 2001
予約Tel: 03 9005 0888
E-mail: booking@au-ddg.com

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Blancharu
 http://www.blancharu.com.au/
住所:Shop 1, 21 Elizabeth Bay Road, Elizabeth Bay NSW 2011
Tel: 02 9360 3556 / Fax: 02 9360 3556
E-mail: info@blancharu.com.au
  

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