インタビューinterview

LEAP MELBOURNEleap

LEAP MELBOURNE -Kazuya Niiro-

故郷に貢献できる力を身に付けたい

2012年4月16日掲載

これからメルボルンへ来る若者・学生達へ、

一足早くその地で頑張っている皆からの熱いメッセージ。

 

このシリーズは、さまざまな目的や目標を持って学び・仕事に取り組んでいる人たちの経験談を広めることで、読者の方々の刺激や発見になればという思いから始まった。

「Leap Melbourne」

このタイトルには、メルボルンで過ごす時間をさらなる跳躍につなげてほしいという気持ちが込められている。

 

Kazuya Niiro
経済学専攻。大学卒業後、日用品なども取り扱う家具店に就職し、マネジメント業務にも携わり2年間の勤務の後、退職。ワーキングホリデー・ビザを取得してオーストラリア、メルボルンに渡り、旅行代理店で勤務する。

 

どんなこともいい経験になる

 大学在学中に英語の研修のためにメルボルンに2週間滞在したことがきっかけで、その頃から海外で働きたいという思いをずっと持っていた。大学卒業後は日本で就職したけれど、時間を見つけて英会話の勉強をしたり、仕事面でもただ毎日勤務するのたではなくて会社で学んだことをさらに追求して自分でも経営を勉強したりと、できることから少しずつ準備を積み重ねていた。もちろん日本とオーストラリアでは雇用形態が違ったりと会社や社会全体の構造も違うとは思うけれど、いま自分がしていることはすべていつかいい経験になると信じていた。


故郷の経済復興に貢献したい

 大学や職務経験の延長線上にある目標は、過疎化している地元の経済を復興させること。大学で経済学を専攻したときにも地方経済を研究したのもそのためだし、いま海外で働いているのも、その目標に必要な力を身に付けるためだと思っている。学校に行っているときも、働いているときも、学べることを最大限に活用することはもちろん、さらに自分が興味を持った分野を掘り下げていくことが大切。人間は興味がないと学ばないから。

 メルボルンにきてまず半年間旅行代理店で働いたのは、観光業が故郷の産業の大きな割合を占めていて、自分自身も観光・旅行に対する日本人の価値観や気持ちを知ることは自分のプラスになると思ったから。いまは旅行代理店は退職して、次はケアンズのバナナ農園でも働く予定だけど、じつは故郷の奄美大島にも島バナナというバナナがあって、普通のバナナよりも栄養価が高いことや沖縄や奄美大島などの南の島でしか取れないことから希少価値が高い特産品になっている。オーストラリアのバナナ農園で働けることもきっとなにかの縁。こんどはバナナ農業のマネジメントやマーケティングについても勉強できればと思う。


世界規模の広い視野を持って

 オーストラリアという国の強みは「多文化」であること。いろんな国の人の考え方をミックスしてできているから、多様なビジネス・チャンスに応えることができる。これから日本でも、日本だけに留まらず、世界の社会環境を見渡して幅広い考え方を持つことができる人が必要になる。だから世界のいろんなところで学んで、日本にいいところを持ち帰る人が増えてほしい。そうしたら日本国内にもだんだんといい影響が広がっていくはずだから。

 もちろんオーストラリアにいる人たちだけじゃなくて、それぞれの目標を持ってそれぞれの国でワーキングホリデーという立場を利用して働いている人がいると思うけれど、いましかできない、そこでしかできないことを深く学んで、まわりの人たちに自分の将来や人生観、物語を語れるような経験を積み重ねていってほしい。

 

Interview & Photography: Ryo
ryo@studioimonsoon.com
studiomonsoon.com

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