インタビューinterview

LEAP MELBOURNEleap

LEAP MELBOURNE -Eiko Suzuki-

はっきりとした目標ができました

2012年2月27日掲載

 

これからメルボルンへ来る若者・学生達へ、

一足早くその地で頑張っている皆からの熱いメッセージ。

 

このシリーズは、さまざまな目的や目標を持って学び・仕事に取り組んでいる人たちの経験談を広めることで、読者の方たちの刺激や発見になればという思いから始まった。

「Leap Melbourne」

このタイトルには、メルボルンで過ごす時間をさらなる跳躍につなげてほしいという気持ちが込められている。

 

 

Eiko Suzuki

大学で言語学・音声学を専攻し、卒業後は在学中にできなかった留学に挑戦する。言語学と関連していて、資格も取れるコースを検討した結果、メルボルンにあるRMITの翻訳・通訳コースに進学する。
 

学びは自分のやる気次第

 RMITの通訳・翻訳コースはNAATIというオーストラリアの通訳・翻訳の国家資格団体から認可されていて、コース修了後にその試験を受けることができる数少ないコースのひとつ。授業はとても実践的で、実際にプロとして働いている通訳者や翻訳家の講義を聴くことができるほか、授業の一環として法廷に行って裁判を公聴したり、作業療法士や社会事業相談員を目指す学生と合同で授業を受けて、将来どのように一緒に働くのかを実際に体験したりもします。
 試験にも、現場での仕事に似せた形式の『プラクティカル・テスト』というのがあります。これは課題が試験2週間前に発表されて、当日まで自分でその分野について調べてから挑むというもの。2週間与えられても事前調査の不充分さを感じるので、実際の仕事は本当に大変そう。知識を充分に持っていることはもちろん、文化的な背景にも詳しくないといけないので、どれだけ学べるかは自分のやる気次第。通訳者や翻訳家は一生ずっと勉強ですね。(笑)


本当に大切なのは日本語力

 コースで勉強をはじめる前は英語の勉強に重点を置いていたけれど、通訳・翻訳の勉強をしていて日毎に感じるようになったのは、むしろ『日本語力』の大切さ。訳す内容がわかっていても、『日本語が出てこない』ということが多いんです。どれだけ外国語ができても、日本語で表現する力がないと通訳・翻訳の仕事は務まらない。通訳・翻訳の仕事をしてみたいという人は、外国語の勉強も大切だけど、日本語力を高めることも忘れないでほしいです。
 今では、外国にいるけれど意識して日本語の勉強もするようになりました。普段からNHKの放送を聴いたり、新聞を読んだり、政府のウェブサイトを見たり、できるだけ信頼できる情報源で正しい日本語を吸収できるように務めています。


私がしたい仕事は日本にある

 ニュースや時事問題を翻訳する『報道翻訳』に興味があるので、日本に帰ったらその分野での仕事を目指したい。RMITのコースやNAATIの資格はいろいろな分野に渡っているので、まんべんなくいろいろな分野の勉強ができたけれど、報道に特化した勉強はできなかった。だから、帰国後は翻訳や通訳に関係した仕事をしながら、夜間学校でさらに報道翻訳の勉強をするつもりです。
 就職活動にはもちろん不安があるけど、大学3年生のときに就職活動をしたときに企業で働いている自分の姿を思い描くことができず、自分のやりたい仕事もよくわからなかったのに比べて、今は『自分の技術や経験を活かして日本でできることを探す』という、はっきりとした目標があります。自分の達成したいことに焦点が合っているので、帰国後の就職活動は以前とは違うものになると思います。


Interview & Photography: Ryo
ryo@studioimonsoon.com
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